2008-07-17

今月のテルミドール反動。

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話◎ 抜× 消小 総合○

スク水神様レビアたんと愉快な仲間たちシリーズ第3弾/オムニバス8本+フルカラーショート。巻数表示こそないが1作目「海神」から2作目「海贄」と続くシリーズの完結編にあたるので、事情を知らずに手にした人はもう2冊ぶんの資金を懐に本屋へリターン推奨。
エロだったり萎えーんだったりシリアスだったりコメディだったりのごった煮SFは前作までで種まき完了。今回はもっぱら彼ら彼女ら(人外含む)どうしが複雑にからみながらポリフォニックに物語を奏であい、ラス近くから一気に話を畳みはじめオールスター出演のエンディングできれいに大団円。序盤なにげなく語られたわずかな伏線や謎、あるいはごく小さくて本筋と関係ないようなエピソードまでもをきっちり組みこんでオハナシを収束させた
その豪腕にはただただ感嘆。
ここまでくると抜きとかそういうのは完全に埒外で、レズったりインサートしたり注ぎこんだり等々の場面だけ取り出せばむしろより激烈に、よりねちっこく描かれているのにオカズとしては不適格。女たちが目の前に屹立するちんこにむしゃぶりついてザーメンをしぼり取り、男たちがすぐそばで熱くたぎる陰裂に大量に白濁液を放出する一連の行為はもう読み手の感情移入の対象ではないからだ。それはキャラたちの愛憎の交歓であり存在理由の確認だから、我々はそれを傍観する存在にすぎない。
コンシューマ用としても販売できるよう濡れ場を削除しても支障のない構成に仕立てる一部のエロゲーとは違いこの作家の物語からセックスを取り去ることは絶対にできないが、同時にエロシーンの多寡や濃淡がちんこへの役立ち度とはリンクしないと思い知らされる作品。
とまあ抜き原理主義のここでは毎回辛い評価をしてしまい申しわけないのだが、漫画単体としては複数のサイトさんで絶賛しているのと同様惜しみなく拍手を贈る所存。でもこの魅力的な世界をいったん閉じたあと彼はどこへ行こうとするのだろう?
  • しいなかずき「狩乳遊戯」キルタイムコミュニケーション ISBN:9784860326074
話△ 抜○-△ 消小 総合△

獣人娘奴隷化連作4本&おまけ後日談+短編3本。オーソドックスかつクセのないアニメ/エロゲ絵でありながら性器拡張や人体改造系のえぐいネタを平然と展開するギャップが魅力的な作家。
今回はアンリアル掲載作メインということでファンタシー世界舞台主体になり、現実世界の枷を取り払ったあり得ないプレイの連続コンボ。媚薬で速攻堕としたり魔法で肉体をパーツ単位で縮小拡大など自由度が拡がり、その他お約束の触手だの人外キャラ登場だのがてんこ盛り。
でも異常な行為が乱舞するわりには凌辱色希薄なほのぼのネタばかりで、話によってはいじらしい純愛模様にホロッときたりと妙な雰囲気。可憐で幸せそうな表情を見せつつも首から下はおっぱいを巨大化され尿道にちんこ挿入されたり貫かれたまま子宮を引きずり出されて逝きまくるヒロインたちの媚態がたまらなくエロっちい。
とまあここまでは前作とさほどの違いはないのだが、処女作から3年の歳月を経て作者のいろんな属性が開花したようでなにやら作中人物たちがカオスな状況に。性器よりデカい乳首でニプルファックとか触手つきディルドーを2桁単位で突っこむくらいのですら通常レヴェルで、ふたなりっ娘が自分のまんこにセルフ中田氏とか魔導士と
奴隷が主従で仲よく性転換+ふたなりに変身しメイクラヴなど万国びっくり人間ショーみたいのをとりたてて葛藤もなくあっけらかんと描かれた日にゃ読んでるこっちの頭がフットーしそうです。
ふた/TSが大の苦手科目の俺的には実用対象外になるものが増えてしまい抜き評価を落としてしまったが、かわいらしい絵柄で奇抜なセックスを堪能したい貴方には最適の1冊。

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