2017-01-14

今月の鏡開き。

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-奇仙「夜伽草子」ワニマガジン社 ISBN:9784862694683
話○ 抜○ 消小 総合○

むかし昔あるところに人ならぬ怪異を交えた不思議な男女の物語ありけり連作シリーズ5本&描きおろし後日談3本+想い人との仲がいっこうに進展しない姉に業を煮やし妹は色仕掛けで挑発本編&描きおろし後日談+独立短編5本。いにしえの説話世界を舞台に時代を経ても変わらぬ愛と性の交歓を淫靡に描き出す一大官能絵巻を展開のこちらは作者記念すべきファーストコミックスだ。なお本来は昨年末発売の物件を大幅に遅延してレヴュウしていることをおわびしておく。
ワニマガ系列誌中で唯一定期購読していない「COMIC失楽天」はそのせいで執筆陣にまだまだ自分が把握していないメンツが多々。この作家もそんななかのひとりで、申しわけなくも本作の発売情報がネットに挙がった時点では予備知識皆無――と思っていたのだけど、いざ現物を手にしてみたらこの人の描いた某美少女麻雀能力バトル漫画の薄い本をなん冊か購入していたことに気づきビックリ。霞さんやシロのドエロい痴態でマイちんこもお世話になりまくりでしたよ!
いきなり脱線したがそんなわけで奇仙特有のややザックリしたタッチは俺にとってもうおなじみ。ただ表紙/裏表紙のようなカラーイラストよりは中身のモノクロ原稿の方が明確にその個性が発揮され魅力もいちだんと引き立つので、書店店頭や出版社webの単行本情報ページ、あるいは作者サイトの発売告知記事などで事前に内容サンプルを参照するのを強く推奨。正直同じワニで単行本を出した駄菓子みたくあえて白黒絵のカヴァーにした方がよかったと思ったくらいだ。
このオリジナリティあふれる筆致でものされる女性陣は前半部に人外っ娘が登場するので一部年齢不詳だがそれらを含めおおよそハイティーン~20代なかば相当かと。ほわんと愛らしい顔立ちにふっくら丸っこい輪郭の(ついでにボディもみなさん豊満です)彼女らはわずかに下ぶくれっぽくも見えモデルや映画女優的な美女の基準からはいささか遠い雰囲気なのだが、いくぶんあか抜けないその出で立ちがむしろ濡れ場ではドメスティックな淫靡さを浮かび上がらせる源泉となるのだからおもしろい。
単行本のサブタイトルで「エロマンガ日本昔ばなし」と銘打たれているように、冒頭からのオムニバスシリーズは民話/説話のたぐいをベースに独自解釈をほどこした艶笑譚の様相。鬼に遭遇したり押しかけ人外嫁がやって来たり女神さまと出会ったりモノノケ退治におもむいたりそんな感じのアレですよ。ほぼ原型を踏襲するオハナシから一部の設定のみいただいて換骨奪胎するものまでアレンジは多彩で、このへんの当を得たいじくり方も奇仙漫画の醍醐味だ。コンビニ誌ゆえ編集の要請であまり陰惨な展開にはできないらしく基本的にはコミカルに推移するが、そんな制約をかいくぐり巻末収録の「カチカチヤマ」のような救いレスのハード凌辱もやってのけて達者なところを見せる。後半部は昔話シバリのない現代日常ものラヴコメ作品群で、こちらも底抜けのバカエロあり少々不穏なノリありと新人らしからぬ巧みなストーリーテリングだ。
加筆パートを除き1本あたりほぼ20ページ固定の比較的タイトな容量ながら、もっちりボディをハードに活用のエロシーンはたいそう煽情的。ワニマガ執筆陣にはめずらしくコッテリPC仕上げのトーンワークに頼らない簡素とも言える画面なのに、擬音や嬌声を効果的に配し感極まったイキ顔を随所でクローズアップする演出の妙で読者の勃起中枢を直撃する。バックから腰を抱えこまれ激しく怒張を打ちつけられて未曾有の快感に嗚咽する彼女らの異種まんこに気持ちよくヒューマンザーメンをお見舞い。
帯をほどきたわわな肢体を褥に横たえて怪異なるものの女陰をゆっくりと舌先や指でほぐしてゆくと耳に届くのは人となんら変わらぬ甘い吐息だ。熱く火照りしとどに濡れた蜜壷をいきり立つ怒張でゆっくりとこじ開け粘膜どうしの真剣勝負を開始する。呼吸を乱しほおを紅潮させながら涙と汗とよだれまみれでアンアンイキ狂う彼女らの痴態で興奮しきり。ビッグバストを揺さぶり全身を打ち震わせては四方八方へ淫語まき散らししきりに膣内射精をおねだりするドスケベ女子連中の子宮の最深部めがけ最後に特濃種つけ汁をドプドプ注入だ。
昨今流行っているタイプの作画ではなくお話造りもワニマガ作家としてはかなり異端だが、日本昔話という彼の絵柄によくマッチした題材の助けも得てウェルメイドな抜き物件として仕上がっている。うしろのノーマルな現代ものも悪くないけど冒頭シリーズで手応えをつかんだからこそ単行本発売までこぎ着けることができたのだろうな。なお最新の失楽天ではこちらに未収録のシリーズ新作が載っていたので、今後しばらくは奇仙昔話ワールドを堪能できそうな気配。そんなわけで今回のフェイヴァリットは湖の女神を嫁にした農夫が彼女のエロカワボディを連日堪能し子作り三昧の「女神と農夫」と、冒頭連作以外ではカテキョ先の巨乳教え子の小悪魔ティックな誘惑に怒りのナマ中田氏「まさにゆめ」でございます。

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