2012-02-25

本日の亜綺多書店。

-Dr.P「僕んちのミカゲさん」富士美出版 ISBN:9784799500927
話○ 抜○ 消小 総合○

家事全般なんでもこなし献身的に仕えてくれるくノ一さんに夜伽までお願いすることになり生活もいっそう充実表題作シリーズ3話+短編7本+描きおろしおまけ4コマ。青春真っ盛りの男子女子がくり広げるドタバタ日常生活→甘々ラヴライフを心ゆくまで堪能できる作者第4単行本だ。
明るくすこやかな少年漫画/アニメ絵のアマルガムなタッチで全身みっしりとお肉の詰まったたいへん健康的なボディの女の子をどしどし量産するこの人の芸風は2010年9月発売の前作「恋愛スタンピード!」とまったく同様ででありデビュー以来いっさい変わらぬスタイル。既刊のどれを手にしてもいつもの慣れ親しんだ味に安心しそのまま没入していける。
著者コメントによると単発ネタのつもりが好評につきシリーズ化したというタイトル・チューンをはじめとして、各作品の出演キャラたちが別の物語にもひょっこり顔を出す同一舞台でのクロスオーヴァーをこれまた従来同様に踏襲。前単行本収録作の後日談となるうしろの2本はやや趣が違うものの、それ以外はひとつひとつのオハナシを楽しみつつ彼ら彼女らの日常がゆっくり進展してゆく青春群像劇として享受できる。抜きもさることながらこのまったりした生活感がDr.P漫画のすぐれてエッセンシャルな部分だ。
高校生が大半に一部教職員がプラスされる女性陣は全体的に丸っこい健康優良体型で、おっぱいこそやや貧~巨とそれなりにばらつきはあっても下半身はみな安産間違いなしのご立派なヒップやらはち切れんばかりにお肉の乗った太ももやらの重量感あふれる陣容。雄大なるお尻に顔を埋めたい貴方にはまごうかたなき桃源郷が目の前に。
とまあ筐体設計のすばらしさもさることながら、この作家でもっとも光るのはヒロインたちの驚くほどに多彩な造形とヴィヴィッドな喜怒哀楽の表出。髪型以外で区別のつかないキャラをハンコみたく出してくるような漫画家も多いなか、彼は顔立ちや肢体など外見のみならず活発/おっとり、小悪魔/すなお、饒舌/無口などさまざまなファクターを組み合わせて唯一無二の女の子をこしらえけっして属性をかぶらせない。そうして生み出された彼女らがその性格に応じ個性豊かなやり方で一生懸命恋してみせるさまが2次元の産物でありながらほんものみたいなリアリティを帯びてぼくらの心にたしかな足跡を残すのだ。
そして憎からず思いながらもまだ一歩引いた存在だったあの娘、または2人してバカやってはしゃいでた悪友みたいな女子などが急にいとおしく離したくないステディな存在へと変化してゆく純愛模様のていねいな描写がDr.P作品のもうひとつの柱。とりわけそれまで気持ちを抑圧していた彼/彼女がようやく心の枷を外し率直な思いをぶちまける際のストレートなラヴ科白連射がこっ恥ずかしくも心地よいのだ。大好きなムスメっこに目の前で率直な愛をささやかれて平常心でいられる男児などはたして存在し得ようか(反語)。
互いの愛情の最終確認たるエロシーンは分量こそ平均的なそれだが、そこに至るまでの周到な気持ちの盛り上げによりすっかり気分は高揚。たっぷりサイズの臀部をわしづかみにしながら未踏峰まんこへ暴れん棒をインサートしてゆくと、女の子も初めての痛みに涙しながらもきつく抱きついてくる。ねっとり舌をからめながら抽送をくり返しているうちしだいに苦痛が快楽へと変わり甘ったるい嬌声を放ちはじめるその痴態が勃起中枢を的確にヒット。未知の感覚に全身をのけぞらせのぼりつめてゆく彼女の内奥めがけて白く熱い飛沫を叩きつけ初めての愛の営みもようやく劇終。
正直濡れ場含有率はもう少し上げてほしいと思いはするものの、絶品のキャラメイクや心地よい和姦空間のアシストを得て使い勝手をグッとプラス方向へ押し上げてくれる佳品だ。人物描写といい物語展開といいおよそ不快な要素の出てこないさわやかな仕上がりで、仮に友人をエロ漫画に入門させるのならぜひ教材に用いたい1冊。今作では表題作もさることながらガサツ系俺っ娘ヒロイン・美月さんがその物騒なルックスとは裏腹の純情っぷりをさらす光景がたまらん短編「復讐者ミツキ」が最愛。

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