話○ 抜○ 消小 総合○
主人公が新たに越してきた一見平穏な団地では夜な夜な住人どうしのハードで淫猥なコミュニケイションが展開され……表題作長編7話+独立短編1本。貞淑な昼の顔を闇の到来とともにドスケベなアヘ顔へと変貌させ多種多様な攻めに白目剥き絶頂のマゾメス特盛仕様でお送りする作者最新単行本は記念すべき10冊めのコミックスだ。
デビュー当初からその存在を認識しつつもこれまでの単行本は買ったり買わなかったりでレヴュウも途切れ途切れ。そんなわけで一昨年5月刊行の当社発前単行本「優等生むちむち痴獄」は記事書きをパスしており、当ブログで評価の俎上へ載せるのはワニマガジン社から出た前々作「劣情の穴ぼこ」(2012年)以来。本来デフォ買いしてしかるべき作家なのに申しわけない限りだが、しばらくインターヴァルを置いて再会するとまた衝撃もひとしおなのですよ。
女の子の丸っこいフェイスが印象的だった初期の比較的キュート寄りの作画はそのベースラインを保ちつつも緻密で扇情的な方向へ徐々に変化。少々クセはあるものの肉々しいボディラインと常時うるんだような瞳の描写がなんともエロティックだ。今回の収録作はすべて2013-14年にかけ当社の雑誌「BUSTER COMIC」に掲載と直近のものでまとまり絵柄の安定感も抜群で、表紙のイメージそのままに衝動買いして後悔することはないはず。なお昨今の例にもれず出版社用意の内容紹介ページがあるほか、異様なほど浩瀚な著者自身作成の作品一覧(過去全執筆作のデータまで載っている!)も参照することができ購入前の検討材料にはこと欠かない。
このたび登場のヒロインたちは比較的お歳の行った部類で、20代入りたて～アラサー附近が中心。表題作の舞台となる団地の入居者は単身ではなく所帯持ちメインの設定がなされているため必然的にこうなるのだが、もとよりまるキ堂の描くヒロインはそれほど年増感はなく三十路キャラでも若々しいので若い娘スキーの自分でもそんなに抵抗なく受容できるのがありがたいところ。ボディデザインはみなさんはち切れんばかりの駄肉余り系で統一されており、乳暈も陰唇も臀部もエロパーツのすべてが大ぶりな淫猥すぎる女体乱舞が堪能できる仕掛けだ。
ストーリーラインについてはタイトルでハッキリそれと謳う冒頭表題作のほか、唯一の読み切り短編「なまイき・アナルレッスン」を含めすべてがマゾ女子調教ハードエロスで趣向を統一。他社では緊縛行為抜きのノーマルなラヴも描いたりするのだが、ことTIではどれも変態性癖全開の作品ばかりである意味いさぎよい。とりわけ住人たちがSM乱交調教会をサバティカルにくり広げ秘められた情欲を全開するタイトル・チューン「SM団地」では参加人数の多さもあり趣向も多彩でサドマゾアラカルトを存分に堪能できる。一方でガチ調教ネタを軸に据えながらも物語の雰囲気は意外に明るく、終盤では乱交プレイよりカップルたちの愛の交歓へと収斂していくこともあり殺伐とした凌辱地獄絵図をお望みの方にはじつは不向きかも。むしろSMアリのリア充ティックなラヴ模様ととらえるのが正解とも思える。
そうは言っても濡れ場は甘さ皆無のハードコア一本やりで、基本的に男子S/女子Mの構図で固定されていることもありどのページを開いてもヒロインに対する人権蹂躙フルコースがお待ちかね。緊縛拘束はまず当たり前で、そこへ言葉責めや家畜プレイ、屋外露出に袋詰め箱詰めと女子の人格をありとあらゆるカタチで剥奪してみせる。屈辱と快感に身もだえし白目剥いて絶頂するエロメスどもの痴態を怒濤のごとく紙面に叩きつけるまるキ堂謹製のダークな煩悩が炸裂だ。
清楚で貞淑な日常の仮面をかなぐり捨て淫乱な本性全開の人妻/学生/未亡人たちのだらしない肢体を荒縄でギュッと縛りつけ下品な乳首やクリトリスをむき出しにしながらしばらく放置すれば彼女らたちまちガマンしきれずお仕置きをおねだり。どうしようもないビッチとののしりながら如意棒をメスブタまんこの奥深くへねじこみ乱暴に腰を使っては駄肉をねじり上げるとたちまち我を忘れてケダモノのごとく咆吼だ。全部の穴をこじ開け白い肌をビシビシ叩きつけながら大量の白濁液をビッチまんこの最深部へ叩きつけたその刹那ヒロインたまらず白目剥きファイナルアクメ。
阿鼻叫喚の責め苦が横行するヴィジュアルは一見ハードルが高く感じるものの、お話の根幹は意外にもハートフル。とりわけ主人公をはじめ主役級カップル数組の物語などは形を変えた純愛ものともとれ読後感はむしろ爽快だ。おどろおどろしい装幀や帯コピーにビビることなくぜひ挑戦してみることをオススメ。登場ヒロインのなかではおのれの内なるマゾ性癖を幼なじみ男子の逆調教により開花させてゆくクール系眼鏡っ娘・穴ヶ崎マキナさん(20)がいっとう好みですかのー。
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