2011-04-07

今月のスペキュレイティヴ・フィクション。

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-岡田コウ「好きで好きで、すきで」ヒット出版社 ISBN:9784894655157
話○ 抜◎ 消極小 総合○

惹かれあいながらも最後の一線は越えずにいた兄妹の間に兄の親友が割りこみ身体を奪って前中後編+いつも妹にちょっかいかけられて困惑の兄がHな逆襲前後編+ひさしぶりの帰省をうれしそうに出迎えてくれた妹の懇願に禁忌を侵し本編&インターミッション+自室の押入にひそんでいた妹ちゃんをえっちにお仕置き短編&inお風呂前日談(付属小冊子に収録)。ほわほわ笑顔のヤンガーシスターズが愛する兄に抱かれハードに近親まんこを使役してはキュートにイキまくる光景がまいど背徳的かつエロっちいこの作者待望の3rdコミックスだ。
衝撃的なデビューだった初単行本「恋するぱんつ」から順調な成熟ぶりを見せた2冊め「チュー学生日記」を経て1年ぶり登場の今作は、各話これまで以上のヴォリューム増量により製本の束もお値段も特盛仕様でリリース。お胸ぺたんこお股つるりんのロウティーンばかりを集中配置というJC大好きっ漢狙い撃ちぶりがヴェリーグッドだ。
収録作中唯一のRIN掲載でページ数も最少の「ちゅーして」が小学生ものであるのを除いてヒロインはジュニアハイスクールガールで統一。もっともこれだけ分厚い本なのにどのお話も異様に長丁場なせいでエロ担当キャラはたった4人しか登場しないのだけれど。またその外見も丸顔ひんぬーさんばかりで髪型以外の差別化要素に乏しいため規格外品をお望みの方はスルーを推奨。
しかしながらこの作家のもっとも優れたところは、嗜好が極度にナロウなぶん愛情もそこへ一点集中し、ひたすら思春期直前or入りたて女子の可愛い/エロい部分を抽出するのに全精力が注がれていること。単に萌えるだけの少女を描く人は掃いて捨てるほどいるが、ほのかにふくらんだ胸部やその頂点にツンと突き出た未発達のニップル、はたまた下腹部のぷっくりしたスリット周辺やそこに肉棒ぶちこまれてたちどころに充血する結合部など、けっしてリアル一辺倒でないのにやたらとマテリアル感のあるエロパーツ描写のすばらしさが岡田コウをスペシャルな存在たらしめている。
これら充実のヴィジュアル部門のみならず物語展開も波瀾万丈のドラマティックなもので、ことにもっともスペースを割かれている終盤の連作「ふたごころ」におけるヒロイン×男2名のさまざまな感情が錯綜する様相を細やかなモノローグとともに描ききるさまは圧巻(というか女の子はおおむね流され右往左往するだけなのだが)。身体は深くつながり取り返しがつかないほどに快楽堕ちしているのに言葉や想いは一方通行のまま投げ出されているコミュニケイションの断絶ぶりが得も言われぬ寂寥感をかもし出しているのだ。1冊めのほとんど/2冊めの半分以上を占めていたほのかに甘い恋模様を期待する向きには劇薬にほかならないが、もとより兄妹というタブー含みの関係が行きつく先はやはりここしかなかったのだろうと一読すれば納得させられるはず。
可憐さはそのままに怒濤のハードコアファックが横溢する濡れ場の破壊力はあいかわらず高く、指や舌先で執拗に乳首や秘所を責めたてるねちっこい愛撫から性器どうしをハードにこすり上げる抽送シーン、幼い子宮の奥深くへなんどでも大量に白濁液を注ぎこむ膣内射精フィニッシュに至るまで容赦ないエロスコールが続く。透過図/断面図を多用した結合描写やお口をヘロヘロに歪め言葉にならない嬌声を方々にばらまきつつ目を回して絶頂する極上のアヘ顔などバックグラウンドの盛り上げも絶妙で、ちんこが破裂するまで自家発電にいそしめること間違いなしだ。
ことほどさように強力無比な抜きツールではあるもののいくばくかの懸念も。まず前単行本以上に進行している1話あたりの極端な長尺化についてはそろそろ刈りこみを考えるべき時期だと思う。既刊のコンパクトな物語群でも作劇/抜きで見劣りするものはなんらなかったのだし、どうしても尺を伸ばしたければ話数を増やして対応すればいい。それとこれは岡田コウ本人の責ではないが、帯を切り取り応募する特製小冊子フルコンプのため複数購入を強要する過剰な商売っ気は結果として作者の印象を悪くしてしまわないか。驚異的なセリング・パワーを持つコンテンツだけに編集が便乗して美味しい思いをしたくなる気持ちはわかるのだけれど。とまあ文句をたれつつもワンダフルなティーンエイジまんこ乱舞に果てしなくマイサンを酷使させていただきましたよ!

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