- 悠宇樹「姉姦」富士美出版 ISBN:9784894217430
話△ 抜○ 消極小 総合○
いまだに2人部屋姉弟相姦前後編+短編9本。内容無いようエロ漫画を描かせると
現代日本でも5本の指に入る作家だと勝手に思っているが今回は前作に引き続き
それなりに起承転結のある無難な作品を収録。あいかわらずティーンだろうとお母さん
だろうとみんな見た目は同じなのであまり意味がないが設定年齢は20代以上多め。
表題のような近親系も半分以上を占めているのでまあ看板に偽りなしか。導入は
ともかくエロシーンに突入してからは完全にワンパターンで、シフトレバーのような
ちんこをホタテのヒモみたいなまんこに差し入れてすり切れるほどにこすり合わせ
ながらラストは白濁液放出。情緒はかけらもないにせよそこそこ萌えっぽいタッチで
バリバリファックという使い勝手のいい抜きツールといえよう。また単品では気づき
にくいがここ2、3作を比較すると直近のものには最新型の絵柄を自分なりに咀嚼して
取り入れようという意図が明確に感じられ、長年この市場で生き抜いてきたヴェテラン
ならではの企業努力がうかがえる。昔ながらの犯るだけ漫画をベースにしながらも
時代に即したメイクアップが彩りを添える実用志向の1冊だ。
- 陸乃家鴨「彼女の残り香」富士美出版 ISBN:9784894217478
話○ 抜○ 消極小 総合○
飲んだくれ風来坊彼女中編3話&後日談+部下をペットに調教連作2本+短編6本。
マークつきの単行本が出たのはあうんでしばらく描いていたころ以来か。一般誌
時代はライトSF/ファンタシーメインでエロに舞台を移してからもそっち主体とばかり
思っていたのに、いつの間にやらすっかり現代日本ものを楽勝でこなすようになったの
だなあ。登場人物は男子も女子もほとんど社会人で(まあ例外もあるが)、当然ティーン
エイジャーなどまともに活躍しないので起伏が激しかったり植生が豊かだったりすると
ダメな人は回避すること。古き良き前世紀のマニア誌っぽいタッチはいまもそのまま
なので萌え絵嗜好の人には厳しいかと思うが、さすがに長年もまれてきただけあって
お話は軽妙とシリアスの境界線上を絶妙に渡り歩く。ことに現実の枷から少しだけ
レアな欲望が頭をもたげるさまを描き出すのがじつに上手くて、その刹那だけ快楽に
身をゆだね仮面を脱ぎ捨てる女たちの表情が脳細胞に電流を走らせてくれる。まあ
調教系のはさほど好みでないので評価を相殺したがコンビニ売り誌でほどほどに力を
セーブして描いているものよりはこういう切れ味鋭いお仕事の方が好みです。
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