2007-09-28

本日の逆転満塁打。

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-影乃いりす「たとえば、そんなこともあるかもっ!?」モエールパブリッシング ISBN:9784903705187
話○ 抜△ 消極小 総合△

兄妹連作2本+短編12本。当初のエロ漫画らしからぬリリカルな描線と作劇からあるとき突如萌えフレイヴァーを大幅に取り入れ化けた人。あいかわらず表紙のカラー彩色は微妙だが白黒部分は少女漫画と萌え絵のいいとこ取りの繊細なタッチ。
着衣だったり近親だったり頭ほかほかだったりなロウ~ミドルティーン限定の貧乳ヒロインたちを各種取りそろえ。初期の心底実用に不向きな作風は世紀が変わって以降はかなり抜きオリエンテッドになり、今回も清楚なティーンたちが頬を染めながらもまんこをパックリ開いて怒張を受け入れ切なげに快感に打ち震えるさまがナイスだ。
とはいえ叙情派をウリにしつつも性交描写を大幅に増量した類似作家たちの台頭もあり以前と比較すれば相対的に使い勝手が見劣りするのは否めない。以前芸風をシフトしたときと同様にまたひとつブレイクスルーを期待したいところ。

-邪武丸「ひとつ屋根のラバーズ」茜新社 ISBN:9784871829441
話○ 抜○ 消小 総合△

眼鏡巨乳ちょいアホ姉×見た目さわやか中身鬼畜な弟連作3話&おまけショート+短編7本。ディフォルメの利いたぷに系の描線は最新流行ではないもののエグみがなくて好感度が高い。年齢も乳サイズも幅広く描くが今回収録分はおっぱい大きめのお姉さん多めか。ただ年上キャラでもアダルト感は皆無なのでリアル熟女嗜好の方は注意。
ストーリーラインはしょっぱなから好感度MAXの甘々和姦主体にちょっとギャグ添加という間口の広いもので、それでいながらオナホやら匂いフェチやらガチハードにならない程度に変態要素を散りばめているあたりぬかりない。また女子サイドが快楽の享受に積極的で、バリバリ発情し淫語をまき散らしながら待望の男根を嬉々としてくわえこみいろんな汁まみれになり絶頂を迎える一連のシークエンスがなんともエロい。
個人的には男子側のショタ度がやけに高くて微妙に引いたのと茜にしては修整のトーンが面積こそ少ないがやけに濃くて総合評価は下げたものの、初単行本としては問題なく及第点。

-いぬぶろ「いぬみみずかん」ワニマガジン社 ISBN:9784862690265
話○ 抜△ 消小-中 総合○

表題どおりの犬耳少女満載オムニバス全34話。やけに突出した話数が示すとおりヴォリュームも破格で、一水社の単行本なら優に2冊ぶんに相当する分厚さ(まあ値段も1200円+税と割高ですが)。
いちおうの主人公やシリーズを通じて登場のキャラもいるが、各話ごとにメインヒロインは交代してそのつど別の物語をくり広げる1話完結系。徹底してケモノ耳だらけなので本来その属性のない俺はある程度割り引いた感想になるのだけれど、萌えやらオサレやらアニメ絵やらの美味しい部分だけを抽出したような絵柄がとにかくキャッチー。ことにフルカラーをやらせると魅力はいっそう際立ち、プリプリ弾力感のある肢体描写が脳裏を直撃。また設定による制約のあるなかでもヒロインたちのキャラの多彩さはみごとで、巨乳多めではあるがつるぺたもこなすし奥手から強気系まで自由自在。
1話あたりのページ数はあまりないのでエロシーン占有率はさほどでなくちんこを握るにはややもの足りなさも感じるが、観賞用としては申し分ないデキ。すでに非成年でも描いたりしていてエロ業界での活躍に不安を覚えるが、願わくばもう少しこちらにも滞在してもらいたいもの。

-さめだ小判「BEASTIE GIRLS」ワニマガジン社 ISBN:9784862690333
話○ 抜○-△ 消小-中 総合△

オール短編全11本+「快楽天BEAST」表紙イラストギャラリー。のっけからまさにその「快楽天BEAST」本誌そっくりな装幀でまず一本取られた。
中身も冒頭からのフルカラー連発に途中も随所に4Cをはさんであり非常に豪華。スタイリッシュな描線にちょっとだけ萌えっぽさやリアル系の要素も混入させながら高い水準でまとめた印象的なタッチは、近ごろよその雑誌で追随者を見かけるほど一種のスタンダードとして確立している。
ただ巻末附近の初期作や最近のものでも表紙絵などではぜんぜん違う画風もこなせるようなので、現在のそれは意図的に選択されたものでいつでも変化させられるものなのだろう。とまれ流麗な肢体描写とそれを引き立たせるトーン処理による乳やまんこのやや硬質な量感がいい感じ。あまり練りこまれていない風ではあるもののコメディからダーク系まで無難にやってのける作劇も達者。
ことほどさように作者の高い技量を感じさせる処女作ではあるものの、うしろの方の実用性よりはお話重視で妙に浮いている数本が抜き物件としては減点要素。一般誌持ちこみへのサンプルには最適なのだろうがちんこのお供としてはどうかと。

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