- 土肥けんすけ「ドキメキ時間割」ヒット出版社 ISBN:9784894653856
話○ 抜△ 消小 総合△
短編8本+非エロ4コマ5P。前作はたしか5年ほど前の刊行で、そのときの表題作の
キャラを使った短編を1本収録。表題から想起されるような学園ものが主体だが
どれも和姦とも凌辱ともつかぬひとクセある作劇。非日常的な設定をさほど前振りも
せず唐突に展開するので初見では面食らうが読み返すうちにじわじわ脳裏にお話が
しみてくる。いまは亡き「コミックノーラ」で一般作品を描いていた人で、当時から
すでに古典的だった丸っこい描線はいまもあまり変化はなくとても21世紀の漫画とは
思えない。また肉感的なボディラインと女性器の内部構造にまでスポットを当てた
描写とでエロ対応はしているものの、ストーリーラインと科白まわしが独特すぎて
抜きツールに徹しきれないのが味ではある。あうんには霧恵マサノブみたいに完全
話先行型の作家を受け入れる土壌があるので落ち着き所としてはいいのだろうが、
ここまで好き勝手していると頼もしさとともにアンケは大丈夫なのかと心配もしたり。
絵柄も語り口もマニア色が強くなによりちんこ的にコストパフォーマンス良好とは
言いがたいので激しく人を選ぶが、80年代すこしふしぎ系コメディに憧憬を覚える
いい年こいた漫画読みならばお試しを。
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