今週の刑法第58条。

• 黒河澪「PRIVATE STORIES」松文館 ISBN:9784790121213

話○-△ 抜△ 消小 総合△

兄妹相姦正続編+短編9本。ここ数年はコンビニ売りエロ誌での活動メインだったが成年向け誌での作品掲載が少しずつ増え、大昔に中断した長編シリーズを再開したりと黄色い楕円回帰の流れのなかで出た新刊。
慎太郎シール雑誌の自主規制による成年男女のノーマル和姦オンリーには食傷していたのでロリや近親ネタ等の解禁は素直にうれしい。とりわけ個人的にはこの作家の場合ティーンズキャラの方が好みなのでそのへん多めのこの単行本は福音。
古典的な90年代少女漫画とマイナーオタ系誌絵とのハイブリッドな絵柄は数年前からブレなく安定。そのぶん今世紀に入ってまったくの別方向へ進化を遂げた最近の少女/レディース誌ではおそらく浮きまくりでそっちの仕事はできなさそうではあるけど。
前世紀から活躍の大御所だけにネタこそ陳腐だがお話運びはスムーズで、1on1の和姦ベースに委員長からツンデレさん、ブラコン妹に会社の同僚とキャラ配置もバランスよく、つるぺた幼女から巨乳アダルトまでゾーンも広め。
ガチンコ凌辱も描ける人だが今回その手の収録はなく、たぶんSMや百合成分多めの長編でそちらへのニーズを満たすものと推測。まだカンが戻っていないのか濡れ場含有率は低くプレイも平凡だが、人工的ながらいい感じの肢体描写と毎回膣内射精フィニッシュでシメるあたりは美点。
マイ減点要素の女装やレズネタがあったのと面積小さめながら真っ黒ノリ多数乗っけの修整により総合評価は下げてしまったが、再びマークつき雑誌のノリを思い出してエロ描写の濃さ/淫靡さにドライヴがかかってくるのを期待したいところだ。