2009-12-15

今夜のボワシエール・スタイル。

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話△ 抜△ 消大 総合△

女性恐怖症の主人公が女だらけのアパート管理人に就かされる

荒療治でいっそう悪化表題作長編全10話。マークなし。すっきり

達者な一般青年誌調のタッチでプルルンおっぱいっ娘乱舞の

軽快エロコメでおなじみのこの作家通算8冊め。出版社に

よって非成年枠とは思えない濃厚エロとお色気よりお笑いに

傾注した能天気娯楽作品とを器用に描き分ける人だが双葉社

では一貫して後者。今回のお話を分類するならよくある抜き

キャラ回転寿司の一ヴァリエーションと言えるが、男子サイドが

とことん受け身で始終タナボタエロだというのにまるっきり

災難にしか感じていないのが相違点。表紙を飾るフェロモン

ダダ漏れ系レディの紗江子さんをはじめとするヒロイン陣は

子持ちナース/オナニー狂の従妹/下着で徘徊お水女性と全員

洋ピンのようなゴージャスボディをお持ちで、かようなエロメス

どもにちんこを握られいいように精液をしぼり取られまくると

いう全編これ受動態の物語。中盤登場する主人公のトラウマの

元凶たるバイト先の同僚女子がひと波乱起こすも、彼の危機に

一致団結した住人ズの機転で平和を取り戻し今日もエロエロな

日常は続くよエンド。とまあ筋だけならいつもどおり肩のこら

ないウェルメイドな艶笑譚なのだが、以下に述べる理由により

評価を高くすることができず。まず主人公の心の傷をえぐりに

来る先輩女が本気で悪人なので、ギャグ混じりでオチをつけ

ても相殺しきれず後味の苦さが残る点。それから前作に引き

続き連載予定が縮みでもしたのか、最後によさげなキャラを

投入したのにエロなしで尻切れに終わったところ。これまでは

抜き的に弱くても巧みな作劇でもの寂しさを感じることなく享受

できたのだが、連荘で消化不良な作品に直面して前田千石

への信頼がいささか揺らぎぎみ。

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