-宮内由香「青の時代」茜新社 ISBN:9784863492035
話◎ 抜△-○ 消小 総合○
少女たちがコドモからオトナへと一歩踏み出すその刹那を9つの物語へと封じこめパッケージング。彼女らが思春期を迎え性に直面する、そのとまどいと喜びと苦みとを清冽な筆致で描き出す作者じつに6年半ぶりの新刊は通算3冊めにしてこの出版社からの2冊め。
コバルトのように鮮烈な青色をバックに未成熟な肢体をさらけ出しこちらをまっすぐに見すえる少女というスペシフィック表紙が早くも読者をグッと惹きつける。フォーキーな雰囲気のタイトルロゴやカヴァーを外すとお目見えの淡く彩られた収録作ヒロインズなどすべてのエレメントが品よく配された装幀が素敵だ。
著者あとがきによると2003-10年にかけてポツポツと描かれた今回の収録作品群は随所に加筆修正が施されているせいかそのかなり長いスパンから想像されるよりは絵柄のばらつきは少なく、おおむね中身のタッチも表紙互換と考えてよろしいかと。LO本誌での掲載頻度は年に1回あるかないか程度の超寡作作家なので未掲載作品や同人再録までプラスしてようやく今回出版の運びとなったが、それほど筆が遅いのに原稿まるまる描き直ししたりするという気合いの入りようがすごいようななんかズレてるような。
人外さん若干名を除きロウティーン固定の女性陣はいにしえの少女漫画的はかなさや素朴さを残したイノセントガールぞろい。このいささか地味であか抜けない彼女らがいっぱしのレディたる矜持といつまでも子供でいたい気持ちの間で揺れ動くさまをセンシティヴな科白まわしと喜怒哀楽のカットバックとでみごとにトレース。
このようにヒロインたちの一喜一憂する心象描写をメインに据えて叙情を謳い上げるのが作劇におけるプライマルな要請であり、精液分泌支援用途はあくまで二の次。しかしながらこの非常に抑制的な性交描写が物語によっては思いもかけぬ相乗効果を発揮して勃起中枢へクリティカルヒットを食らわせたりするのだからあなどれない。なまじピュアネスが強調された女子キャラ造形だけに、それを蹂躙するほのかな背徳感が陰茎摩擦運動において絶好の潤滑油となるのだ。
ゆっくりと着衣を解き放ち10代特有のみずみずしいボディを舌や指先でなぞるたびほおを紅潮させ子羊のように打ち震える少女の姿がじつにいじらしい。つつましやかに隆起したニップルをこねくりつつ下腹部に手を這わせばそこは前人未到のガンダーラ。清らかなスリットをいきり立つ剛直で押し開きゆっくりと攻略を開始だ。苦痛とも快感ともつかぬ未分化の感覚に少女はとまどいつつも秘部は徐々に熱を帯びはじめ荒い息が甘いうめきへと変化してゆく。幼い蜜壷を激しく貫かれいよいよ絶頂を迎えんとするティーンズの痴態を堪能しながらその無垢な身体を白濁液で汚してしまう。
野郎サイドが行為にはいそしみつつもその大半は外出しフィニッシュを選択の紳士ぞろいゆえょぅι゙ょにガッツリ膣内射精をお望みの方には向かないが、上質の生クリームみたいに繊細な物語世界を舌先で転がしつつハンドジョブを行うそのほのかな後ろめたさが得も言われぬ悦びを引き出してくれるはずだ。収録作中では大人な彼に身をゆだねる喜びとその関係がいつか破綻するのではと不安におびえるヒロインの感情の振幅が印象的な「明けの明星」が最愛。
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