本日のスポークン・ワーズ。

-石川シスケ「みだらなけもの」ワニマガジン社 ISBN:9784862691538
話○ 抜○-△ 消小-中 総合△

ぽっちゃり丸顔ガールズがドエロい目つきで男を誘い迫力ボディをフル活用しながらよがりまくり短編全12本。近ごろ流行りのキュートな萌え絵とは一線を画した艶っぽい描線で描かれるつややかなキャラたちが独特の雰囲気をかもし出す作者処女単行本だ。
表も裏もドドーンと景気よくおっぱいまろび出しのおにゃのこがお出迎えのたいそう眼福な表紙に予備知識ゼロの俺も思わず目を惹かれ衝動買い。快楽天はおもに鳴子ハナハル執筆時に不定期購入のうえ買ったときも特定の作家以外はマジメに読んでいなかったので、一昨年後半からコンスタントに作品を掲載しているこの人をまったく記憶していなかったという己のていたらくに反省しきりだ。
ややざっくりした感触の線の細い筆致でもっておっぱい特盛まんまるフェイスのヒロインを描き出すという奇妙なミスマッチが印象的な作画はさめだ小判やぼっしぃのエピゴーネンが主流のワニ新人作家群にあっては異質。あとがきを見ると同社へ持ちこみするまであまりエロ漫画の執筆経験がなかったとのことで、なるほどそこに添えられた叙情派ティックなイラストはビームやIKKIで活動してもおかしくない系のテイスト。もっとも直近の作品ではその個性を保ちつつ抜き漫画的わかりやすさが徐々にプラスされてきていて適応能力の高さがうかがえる。
昨日こちらでレヴュった馬鈴薯同様に年齢規定の厳しいコンビニ誌掲載作ゆえ女性陣は大半が18歳以上であり、表紙看板娘'sのような制服女子のエルドラドを期待するとあてが外れるので注意すること。またご立派なバストと生い茂った下腹部を装備のむちむちレディばかりゆえ青い果実を丸かじりしたい貴方には不向き。
しかしながら彼女らはその過剰にエロい容姿とは裏腹に日常パートではわりとお茶目なキャラが附与されていて、天然だったり小悪魔だったり空回りだったりのどこか間の抜けた親しみやすいアトモスフィアに思わずほっこり。収録作中でもっとも初出の古い「通夜の未亡人」こそ官能小説風の重苦しい作劇だが、それ以外はヒロインのコケティッシュな言動を上手く物語にリンクさせたライトコメディで読み口爽快だ。
一方で濡れ場に突入すればそのけしからん肢体をひたすら扇情的なやり方で使役する肉欲オリエンテッドな展開へとギアチェンジ。たわわな双丘でちんこをはさみこみ亀頭を舌先でチロチロ刺戟しながら激しくパイズる序盤からの猛攻に早くも先走り液を放出だ。すみやかにシャフトを下方へ移動しねっとり糸を引く蜜壷へ先っちょフェードイン。たちどころに端正なお顔をアヘらせぽってりした唇からヨダレだらだらたれ流してアンアン喘ぐさまがたまらない。辛抱たまらず白濁液を内へ外へと放出すれば女子ども全身のけぞらし絶頂。
作画面ではまだまだ筆の荒さを感じるのとビラビラの相当部分をさえぎる無粋な修整とで減点をしてしまったがほとんど○に近い評価。いっそうタッチの洗練がなされるであろう次回作が楽しみだ。俺的にはサラシで巨乳を隠したショート黒髪ボクっ娘探偵助手がけなげに奮闘もギャフンオチの「無能探偵」が今回のフェイヴァリット。