-鳴沢綾「いろまん」ジーウォーク ISBN:9784862972941
話△ 抜○-△ 消小 総合△
カワイイ妹から優しいママンまでみなさん景気よくまんこおっ広げては暴れん棒ぶちこまれてイキまくり短編全11本。派手さこそないが前世紀から堅実に活動するこの作家じつに3年半ぶりの新刊はこの出版社からの2冊めだ。なお2月末に購入したものをいまごろになってレヴュウのスーパー遅延ぶりだが刊行1ヶ月以内ならばギリギリ新刊の範疇ではあると思うのでひらにご容赦を。
この作家を最初に目撃したのはたしか塩山芳明率いる漫画屋編集による「レモンクラブ」誌上だったと記憶しているが、以来コアやコミックハウス、はたまた快楽天系列といったエロ漫画界における表街道には登場せずひたすらマイナー出版社を渡り歩いている。どこへ行っても巻頭カラーを飾ったり話題作を著したりなどスポットライトを浴びるようなことはいっさいなくひたすらイニングイーターに徹してきた人。もっともそれで10年以上もこの業界でサヴァイヴしているのだからたいしたものだ。
いまとなっては古めかしい昭和末期風のアニメ絵でものされるヒロインたちはまるでドールのごとく丸っこいお顔に手足長めのスラッとした肢体を標準装備。ロウティーンからお母さままで設定年齢は自由自在だが、どちらかというと幼い造作なので年長キャラでも熟女っぽさは希薄。肉づきもスレンダー系ゆえ官能性には乏しく、フェロモン匂い立つようなドスケベレディを期待する向きは今作を手に取らないこと。
ワイドレンジな年齢層同様にお話もラヴラヴからガチレイプまで本来なんでもイケる口ながら、今単行本においてはおおむね和姦志向。多少ダークな雰囲気をただよわせる作品はあるものの、そこでも行為は合意オンリーなので読み口は軽やか。必要最低限の導入部から時をおかずに本番移行の少々イージーゴーイングな展開ではあるものの、ギャルギャルしいキャラ造形を取り入れたり男の娘など業界的トレンドに乗ってみたりと上手に目先を変えてマンネリ感を軽減しようとする工夫はさすがヴェテラン。
しとどに濡れた蜜壷を乱暴に押し広げていぎたなくクンニしながら同時にちちしりをまさぐれば彼女らたまらず挿入をおねだり。黒光りする怒張を激しくイン&アウトするたびに全身をのけぞらせ汗みずくになりながらセックスを実況中継のエロメスどもがたまらなく淫猥だ。ピストンのかたわら指を2本3本と突っこんでアナル責めすればそのつど快感に打ち震える彼女らの強烈な締めつけをシャフトに受ける。辛抱たまらず白濁液を膣内深く放てば2人同時にクライマックス到達だ。
それなりに描きこみはあるものの現在の水準からすればいささかエレクチオン喚起度に欠ける性器描写や、定石を一歩もはみ出すことのない凡庸なストーリーテリングなど、トータルでの平板な印象はまぬがれ得ないところ。にもかかかわらずしばらく遠ざかっていると不思議と摂取したくなる独特の味わいだ。間違ってもクリーンナップは張れないが7番バッターあたりを打たせれば無難に役割をこなすいぶし銀プレイヤーの趣。
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