話○ 抜○-△ 消極小 総合○
ボディは成長途上だけど好奇心は人一倍なアリスたちの奇襲攻撃に男子ども狼狽短編9本+おまけ4コマ。思春期迎えたて少女の幼い蜜壷や菊門にギュルギュルと剛直をねじこむ豪快ファックと甘々だったりビターだったり多彩な余韻を残すストーリーラインとの奇妙なアマルガムがなかなかに個性的な作者処女単行本だ。
今週後半発売のいくつかの物件のなかではそれほど期待せずに店頭見本を覗いたのだが(作者さますいません)、ざっくり目を通してそのスペシフィックな味わいにすっかり酔いしれそのままフラフラとレジへ。ヒット出版社の執筆陣は即効性のあるガチエロから深く心に突き刺さるドラマ志向のそれまでじつに作品傾向の幅が広いのだが、この作家の描くものは間違いなく後者のライン。口当たりこそサラッとしてはいるがその後消えないトゲを植えつけてゆくかのような一種のエグ味を感じる。
外注塗り師の手になる密度の濃いCG彩色のカヴァーイラストは例によって書店での押し出しにすぐれたプロのお仕事だが、このコミックスに限ってはおぼろげな描線とお肌周辺のちょっと変わったトーンワークにより特徴づけられる白黒原稿との乖離が目立つ。これはどちらが上でとか優劣の問題ではないのだけれど、できればシュリンクされていても中身の想像がつくよう裏表紙か帯にコマ抜粋がほしかったところ。
それはさておきページを手繰ると出てくるのは甘食クラスのささやかなお胸とくびれの少ない腰回り、そしてもれなく無毛の大地が広がるロリまんこを標準装備のちびっ娘満漢全席。ぷにぷにしたほっぺの質感がたまらない漫画ティックなフェイスがわりとリアル志向の胴体に乗っかるという微妙なアンバランス加減がなかなかに扇情的だ。
そんな彼女らが八面六臂の活躍を見せる物語たちは年齢層の狭さと反比例してヴァラエティ豊か。女の子がすなおな恋心をステディな男子へぶつける甘々ラヴがあればシニカルなオチをつける輪姦ものもあり、はたまたありふれた日常のひとコマからハードSF調の荒涼とした世界まで多種多様に筆を走らせる。けっしてガッチリ構成を固めるタイプではないもののどんなテイストのお話でもそれなりに上手く乗りこなせるのは大いなる美点で、これが可能なのも作者の引き出しの多さゆえだろう。
むろん濡れ場の方も水準以上のデキで、とりわけ印象に残るのはあたかもゆるめのゴムみたいに自在に伸びるまんこやアナル等の女性器サイドと対照的に血管モコモコさせてツチノコのごとく不均衡にいきり立つ男性器サイドとの飽くなき闘争がくり広げられる結合部描写。小さいながらもふよふよ心地よく揺れるちっぱいとともにまぐわっている最中のイキイキしたエロパーツたちが性行為の気持ちよさをわれわれ読者にまで伝達してくれる。
少女らは純真無垢な笑顔をこちらに向けながら汚れを知らぬ花園をみずから押し広げてちんこをお出迎え。コンパクトな子宮のいちばん深いところまでシャフトを突き入れると全身をビクビク打ち震わせハートマークをばらまくその痴態が勃起中枢を効率よく刺戟する。前の穴も後ろの穴も平等に使役しながらいよいよ随喜の涙を流しファイナルカウントダウンを迎えんとする幼女の最奥部めがけ許容量オーヴァーの白い毒液を連続放銃だ。
ストーリーも実用性も期待以上の充実ぶりで、シャーペンの芯レヴェルにミクロな白抜き修整のアシストもあり一読後ご満悦。どうやら雑誌掲載時はこの人の存在をちゃんと脳裡に叩きこんでいなかったらしいおのれの不明を深く恥じるとともに次回作以降のデフォ買いを固く心に誓った次第。今回収録作のなかでは年端もゆかぬヒロインの率直なラヴ・アピールに主人公が葛藤しながらも最後は愛を受け入れる「彼女の1/2」と、毒ガスに覆われた外界から逃れ籠城生活を送る父娘の無邪気なセックスとその後のせつない別れ/旅立ちを抑制の効いた筆致で描く「コンビーフ」がマイフェイヴァリット。
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