2011-08-07

本日のレインボウ・レイス。

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-内々けやき「発情楽園」ワニマガジン社 ISBN:9784862691736
話◎-○ 抜○ 消中 総合○

再婚したばかりの妻に先立たれた男と彼女の連れ子とが同居生活を送るうちいつしか結ばれて連作2本+短編9本。肉置きむっちり下腹部もっさりの熟れまくりボディを大胆不敵に駆使しては肉欲に溺れ淫猥なメスの貌をあらわにするヒロインたちてんこ盛りの作者黄色い楕円仕様の5冊め(著者申告)。内々欅名義で出た処女作とコンビニエロ仕様の前単行本まで入れれば抜き漫画としての7作めだ。
最近は非エロのフィールドでも大活躍しているこの作家だが、あいかわらず成年向け市場でも積極的に執筆してくれてありがたい限り。マークなしレーベルで出た抜き物件「虹色デイズ」からちょうど1年ぶりとなったこちらはワニマガジン社での初仕事。なお本来は7月下旬リリースのものなのだけれどレヴュウがガッツリ遅れて月をまたいでしまった。ひらにご容赦を。
ざっくりとしたタッチで骨格のはっきりわかるマッシヴな肢体をゴリゴリ描きこんでいく独特の絵柄はボンキュッボンの大人びたボディとことのほか相性がよく、他の執筆陣も明らかにグラマー志向な快楽天BEASTとはあつらえたかのようにベストマッチ。むしろ最近までワニと縁がなかったのが不思議なほどだ。
体つきこそ成熟方面に寄っているもののティーンから熟女まで幅広く描きこなすこの人、今回もあどけない学生さんから妖艶な母親さんまで多彩なラインナップを用意。とはいえ比率的には制服世代が多いので若い娘好きな自分には福音でございました。表情にはまだ幼さを残しつつ首から下は豊かな双丘や黒く生い茂った下腹部など成人女性そのものの肉体がひそんでいるというギャップに興奮しきり。
表紙のポップな色遣いや帯の軽妙な惹句からはさぞかし明朗快活なラヴコメがくり広げられるのだろうという印象だが、そこを軽く裏切り心地よい刺戟をもたらしてくれるのがストーリー面。収録作中の行為の大半は合意だしそのなかには無垢な愛もあるのだが、通常のエロ漫画のように「愛し合う2人は無事結ばれ仲よく暮らしました」的ハッピーエンドを迎えることはあまりない。とりわけ近親相姦だったり出会い系で結ばれたりと社会的な批難を受けかねない関係が多く描かれていることもあり、身体のつながりを継続することへの躊躇や逡巡というマイナスの感情をしばしば登場人物たちが吐露してしまう。実際には後ろめたさを感じつつもポジティヴに生きていこうと決意することで彼ら彼女らは物語上救済されるのだけれど、恋愛の闇の部分をも見せつけることで作品世界に奥行きとリアリティが与えられ、オハナシに豊饒さを加えることに成功しているのだ。
エロシーンにおいてもこうした背徳感の自覚がヒーロー/ヒロインの交わす性愛にいっそうの刺戟と激しさをプラスしていてグッド。必ずしも祝福されない関係だからこそファックにもリキが入ろうというものだ。大ぶりの乳房を男のむさぼるにまかせては切なげな嬌声をあげ、お返しに屹立するモノへむしゃぶりいて口腔内で激しく往復させザーメンを搾取する痴態がじつに扇情的。にわかに発情した彼女らは洪水のごとく蜜をしたたらせた淫裂を自分から押し広げ挿入を懇願する。
フィジカルな肢体を褥に横たえながら強引に暴れん棒をねじこんでいくとおにゃのこたちも呼吸を荒げて歓喜の声。ヒップを引きつけストロークを刻むたびに双丘を盛んに揺らしトロトロのアヘ顔を見せつけてよがり狂う。なんども全身をのけぞらせしきりにハートマークをばらまきはじめれば絶頂も間近だ。あらん限りの大声で膣内射精を懇願する彼女らの粘膜の奥底へ大量のザーメンを間歇泉のごとく注入するとともに両者TKO。
ワニマガジン恒例である無粋な黒線消しは同業他社より明らかに修整面積が多く残念きわまりないものの、安定した作画/意欲的な作劇の好コンビネイションにより非常な力作に仕上がっている。これまで読んできた内々けやき作品のなかでは自分的にベスト。とくに冒頭の連作「愛はさだめ、さだめは義娘」/「愛はさだめ、さだめは義父」は甘やかななかにもほのかな影を含んだスリリングな関係に目が離せなく、ちんこからも手が離せなくなりましたよ!

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