2011-08-13

本日のインフィールド・フライ。

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-瀬奈陽太郎「官能の方程式」富士美出版 ISBN:9784799500460
話○ 抜○ 消極小 総合○

絵物語風カラーイラストギャラリー2パート&それらを題材の通常漫画オムニバス11本+おまけ漫画。息をのむほど美しく繊細な筆致で頭身高めビューティフルガール&レディースのあられもない痴態を精密描写する作者渾身の第5単行本はなんと7年ぶりのごぶさただ。なお初回限定のドラマCD付属のものを購入したのだが、そちらについては未開梱でレヴュウの範疇には含めないことをあらかじめお断りしておく。
流麗な作画とスチャラカなストーリーとの不思議なアマルガムでゼロ年代前半からなかばにかけこの業界を席捲したこの作家がある時期からまったく筆を停めてしまって大いに心配したものだ。それが一昨年あたりから再び名前が挙がるのを見るようになり、このたび無事コミックス刊行にこぎ着けてくれてまずはめでたい。
オーソドックスな一般青年誌系の絵にほどよく3次元的リアリティを附加した独特のタッチはブランクを経てもまったく古びておらず、泰西名画のごとく端整な顔立ちと理想的なプロポーションをお持ちの男女がしどけなく絡みあう華麗なヴィジュアルは最大の魅力。一方でこのイケメンどもが身もフタもないバカギャグをへっちゃらでこなすのもまた特色のひとつだけれどそちらの部分は今回ひかえめ。
カヴァー下のおまけ4コマで事情が明かされているように、カラーパートに収録の数枚組イラスト絵巻シリーズをそれぞれ漫画におこすという特殊な成り立ちで今作の執筆はなされている。それゆえ作中に大量のギミックを仕込みたたみかけるように物語をドライヴするという既刊のスタイルとは一線を画し、息苦しいほどの密度の高さが適度に緩和されてこれはこれで悪くない。それでいて能天気エロコメからいささか重ためのラヴまで幅広くこなす器用さはそのまま生きていてきちんとオハナシを読ませるのはさすが。
年のころは育ちかけのミドルティーンから熟れすぎのお母さままでとこれまた多彩で、とくにその大人びたキャラデザインから年少系は苦手なのかと思いきやJCもかわいく描けていて新鮮だった。そうはいってもぱっつんぱっつんの体操着から豊満な肢体を見せつけたりセーターの下から隠しきれない双丘が息づいていたりのグラマラスな女子が主流ではあるので無理やり分類すれば大人スキー向け。
作劇のセンス・オヴ・ワンダーを優先させがちで行為の激しさのわりにエロスを感じられないこともままあったが、この作品群に関してはエロ漫画的わかりやすさにプライオリティが置かれていて使い勝手良好。たわわなバストを揉みしだかれ濡れそぼつ下腹部をまさぐられて思わず身を打ち震わせギュッと目をつぶりながらこみ上げる快楽に耐えるヒロインズのプレアクメ顔がなんとも勃起中枢を刺戟してくれる。荒く息を吐き恥ずかしさでほおを真っ赤に染めうるんだ瞳でこちらを見つめる彼女らのおねだりフェイスにもう辛抱たまりまへん。パックリ開いた下のお口を暴れん棒でゴリゴリ突き上げるその都度小刻みにあえぎなんども身をよじってイキまくるその痴態を堪能しながら白くねばつく液体を子宮の奥へたっぷり打ちつけフィニッシュだ。
デビュー作「JOKER」(2002年刊/ティーアイネット)がしょっぱなから強烈すぎてそれ以降は自分的にあまりピンと来なかった作家ではあるけれど、こうして第一線に復帰し高水準の作品をものしているのを見るのは単純にうれしいことだ。また徐々に執筆ペースを上げどんどん良作を連発してくれれば重畳きわまりない。

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