-畠山桃哉「良妻肉奴」エンジェル出版 ISBN:9784873063997
話△ 抜○ 消小 総合△
貞淑な人妻が肉欲の罠へと誘われ夫以外のちんこでよがりまくり孕みまくり短編全8本。官能小説ティックな鉄板堕ちもの展開で読者の欲棒を効率よく自慰表明へといざなう非常にプラグマティックな作風が光る作者2冊めの単行本はエンジェル出版からの初リリース。
この人に関する予備知識は皆無だったのを若干の内容見本チラ見のみで衝動買いしたのだけれど、帰宅後下調べをしていたらすでにティーアイネットから2年半前に処女作「シゴく少女」を出していた作家と知りおのれの情弱ぶりに涙。当時どうしてパスしたかすら覚えていないというのではレヴュワとしてふがいなさすぎるな。
それはともかくいささか泥くさい表紙絵の印象にビビりつつページを手繰れば中身は意外にもオーソドックスなアニメ調。メリハリの効いた描線が下支えする頭身高め乳尻盛り多めのエロボディはデッサンもとくに破綻なくキャリアのたしかな蓄積をうかがわせる。好みの問題は別としても単行本トータルでの揺るぎない安定感はマスプロ製品としてまずは合格点。
巻末収録の中年×JKカップル話を唯一の例外として収録作はみな年下男子と年長女子とでくり広げるドロドロネチョネチョの情欲曼荼羅。またコミックス表題が示唆するようにその大半はダンナ以外の男と畜生道に堕ちてゆく人妻ヒロイン転落譚だ。そんなわけで必然的に女子の年齢層は熟れすぎアダルトさんばかりになるのだが、必要以上に年増っぽさを強調しない造形なのが熟女苦手な俺にはありがたいところでそれゆえ購入に踏み切れた次第。とはいえずいぶん色素の沈着した乳暈やはしたなく糜爛した蜜壷など各パーツのつくりは歳相応にくたびれているので青い果実大好きっ漢は回避で。
掲載誌であるエンジェル倶楽部が標榜する問答無用のガチエロ路線に忠実に沿うかのように、今作の濡れ場も性器ドーン合体描写ガツーンのハードコア一辺倒。フェロモンダダ漏れな奥さん連中の少々弛緩したボディを強引に押し開き躊躇するいとまも与えずシャフトをねじこんでいく即応ファックだ。夫に愛されなくなってから火照る身体をもてあまし続けてきた彼女らの欲望はまたたく間に再着火し、たぎる剛直で立て続けに疼く子宮を貫かれては早くもだらしないアクメ顔をさらしてイキまくる。義弟だの息子だの生徒だのの間男どもにさんざ女盛りの肉体を蹂躙されたあげくどっちのセックスがいいか訊かれて間髪入れず主人以外をセレクトする爛れっぷりだ。もはや夫のことなど脳裡からいっさい消え去り幾度となく不義密通ザーメンを流しこまれたヒロインには不貞の報いとして望まれぬ命が宿されて……。
あまりにもベタすぎるシチュの無限リピートでオハナシのうま味は希薄なものの、そのぶん一連のシークエンスが勃起中枢を恐るべき伝達効率でダイレクトに刺戟し続ける鉄板抜きツール。私的嗜好が年少寄りなのでこのような採点になったが熟女スキーならば評価5割増しでOKかと。自分的には授業料支払に窮したお母さまヒロインが代償として息子の学校で成績優秀者の性欲処理に従事する「コンパニオンママ」が扇情的なコスといいアイロニカルなオチといい今回ベスト。
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