-樺島あきら「露出変態マニュアル」ティーアイネット ISBN:9784887744080
話○ 抜○ 消小 総合○
屋外プレイ大好き女部長×男子部員3人のアブノーマルな行為はとどまるところを知らず過激さを増して連作4本+独立短編3本(うち1本前単行本関連作品)+描きおろしオープニング。出てくる女の子みな衆人環視のなか裸体をさらしてスリルを味わい陶酔しきりの変態ワールド全開でお送りする作者この名義2冊めとなるコミックスだ。なおちょうど1年前にリリースの前作「文化系露出愛好会」とは作中人物の多くが重複しておりエピソードも両方にかぶっているので、可能なら両者同時購入を推奨する。
これまで「きいろ猫」として2冊、「きあい猫」として8冊の単行本をおもに東京三世社からリリースしてきた人で、TIでも当初はきあい猫名義だったのが途中でペンネームを変更。とはいえ作風はデビュー時からまったく変化なく、ひたすら女の子たちが喜びに満ちあふれた表情でストリーキングにいそしみ尿だの糞だのをホイホイひり出すタガの外れたプレイ満漢全席。著者自身のサイトでも「露出」と「スカ」についてはすべての単行本収録作品ごとに含有率を明記する執着ぶりだ。
これら変態行為の数々を健康的な少年漫画系の絵柄でもってやらかしてしまうというギャップがなんといっても魅力的なのだが、歳月の経過とともに若干等身が下がり女子のキュートさが増したことでよけいキチガイっぷりがきわ立ちナイス。今作でもほぼハイティーン固定のヒロインズが首から上では素朴で愛らしい笑顔を見せつつその下でやってるのは全裸露出ファックだの公開排泄だのというのだから耐性のない人はひと目見るだけで気が狂うかもしれない。だのに一連の行為を全員ニコニコ微笑みながらあたかもレクリエイション・スポーツのごとくさわやかにやってのけるギャップがプレイの異常性をよりくっきりと浮かびあがらせる。
キャラ持ち越しの連作形式orその場限り1話完結と構造の違いはあっても、収録の7編はいずれも露出大好きっ娘に同様な嗜好の男子連中がよってたかってイカレたまぐわいの提案をすれば女子ども喜んで乗っかり変態行為はエスカレートのお決まりシークエンス一本やり。これらを1作あたり24~32ページの長丁場で延々実践するのだから多少なりともお肌まる出しやらうんこしっこラヴに理解がないと壁に本を投げつけて終了もあり得る。まあそんな俺自身前作は店頭見本とにらめっこし続けたあげく最終的にこりゃついていけんとパスしてしまったのだが、レヴュウのために今回めでたく2冊セット買いしましたよハイ。
かくして物語は発端からヒロインが早くも豊満なボディを見せびらかしはじめるか男の子サイドから「ぼくのかんがえたすごいせっくす」のオーダーが飛ぶかの二者択一。いずれの場合もすぐさまあやしげな笑みを浮かべて注文どおり股間をフルオープンさせたりお口へちんこをロックオンしたりと迅速な対応だ。続けざまくり広げられるのは物陰フェラや白昼ポロリなどソフトなやつから雑踏で合体だの路上で黄金水ゴクゴクだののおまわりさん通報レヴェルに至るまでキワモノプレイの四十八手を網羅する。これらヤバネタへのチャレンジとバレへの恐怖/スリルとがいっそう興奮を励起しもはや本番自体はさほど重要なファクターではなくなってしまうのがこの作家の描くプレイの真髄。
女装男子メイドやらメスイヌ脱糞などどうしてもマイちんこの活用が不可能なシチュはあるものの、全編どこを切り取ってもぶっ飛んだプレイのみで押しまくる怒濤のアブノがぶり寄りにすっかり脳髄がマヒさせられた。退屈なルーティンワークで死にそうなとき気軽にトリップできるドラッグとして適宜摂取するのも悪くない。彼の生み出し続けるこのワン&オンリーな作品世界は現代エロ漫画シーンの持つ豊饒な表現の最良のサンプルのひとつとして全世界に誇れるものだと思っている。
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