2011-12-09

今期の免許皆伝。

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-千葉哲太郎「女教師地獄篇」コアマガジン ISBN:9784864362207
話○ 抜△ 消極小 総合△

住居を壊され路頭に迷った主人公が転がりこんだ担任女教師の家ではもくろみに反し昼は家事に夜はセックスにと四六時中こき使われ表題作長編5話+短編6本。容姿はキュートだけど言動はたいへん残念なヒロインズとツッコみツッコまれの漫才ティックな毎日を展開する作者これが通算4冊めのコミックスだ。
処女作か次のを書店で見本閲覧後スルーして以来ずっと縁のなかった作家だったのだけれど、今回表紙やタイトルがこれまでのものとずいぶんイメージが違うなあ……と思い興味が湧いたので衝動買い。もっとも後述するようにそれは周到に仕組まれたワナだったのだけれど。
ともあれ単行本こそ未購入ではあるけれど掲載誌であるばんがいちをたまに買うことはあるので作風についてはいちおう承知。すっきり系のプレーンなアニメ絵で飄々としたエロコメを描き続けているというのがパブリック・イメージで、既刊もコミカルな表題に明るい雰囲気の女の子をフィーチャー。それが今作に限っては真っ黒なバックとなにやら凌辱ふうにもとれるタイトルという具合に異質な空気をまとっているのだけれど、じつはこれまったくのフェイク。ひとたびページを手繰れば従来同様のアホエロ炸裂で、仮にレイプやら調教やらを期待して買っちゃったらその人怒るだろうなあというこの仕掛けに思わず笑ってしまった。帯を見ればちゃんとタネ明かしされているとはいえ、陳列の際に外されたらマジで気づかないかもしれない。
てなわけで従来からの千葉哲太郎ファンにとってはおなじみのすっとんきょうなギャグが今単行本においても横溢する。著者初の連載作品だという冒頭長編のようにハーレムものの形態を採るものから押しかけネタに学園ラヴコメとスタイルは多彩だが、いずれもヒロインか相方かもしくはその両方がスットコにボケ倒しては脱力感あふれるオチへと流れつくギャグ漫画のセオリーを踏襲。既存作家でいうと吉川かば夫あたりを想起する作風だが、既存エロ漫画誌のなかでもっとも少女漫画テイストの強いばんがいちで執筆するだけあって彼よりもっと描線が洗練されている印象。
強力無比なギャグシーンに押されて濡れ場占有率は2011年現在のエロ漫画としては平均からやや少なめといったところ。とはいえ10代なかば~20代前半の女性陣がむっちり肉づきのよい乳尻太ももを躍動させ極薄の修整越しに惜しみなくまんこをくぱぁするヴィジュアル自体はなかなかに扇情的だ。ぷっくりした土手に暴れん棒を強引にねじこんでいきハードに粘膜どうしをこすりあわせるたびブリブリ巨乳が揺れ甘いあえぎ声が響きわたる。いくたびも体位をチェンジしながら徐々にのぼりつめてゆく彼女の子宮の最深部めがけ最後にたっぷりと白いエキスを注ぎこんで仕上げは完了だ。
ガチファック原理主義の当ブログではいささか割を食うタイプの作品ではあるものの(作者さますいません)、誰ひとり悪人の出てこない明朗快活エロコメ満漢全席に読後スッキリの効用あらたかな清涼剤的存在といえよう。とりわけこの人の描く邪気のないアホっ娘にはまことに心癒されてきた自分としては問答無用のマイペースを貫く短編「面白彼女」のヒロイン・吉田さんの能天気きわまる一挙一動にすっかりトリコ仕掛けの明け暮れですよ。

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