2012-01-24

今夜のピエ・ノワール。

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-宮野金太郎「へんたい・山本さん」ジーオーティー ISBN:9784860847609
話△ 抜○ 消小 総合△

やけにキツく当たってくる美人大家さんの部屋を覗いた主人公が目にした光景から思わぬ関係がはじまり中編3話+卑劣な男たちに性的玩具としてもてあそばれる!?ヒロインの妄想全開連作3本+独立短編8本。人には言えない性癖をお持ちの女子どもがふとしたことでリミッターを解除しあっという間にだらしないツラさらしてイキまくる光景がなんとも淫猥な作者初単行本だ。
このコミックスの版元であるジーオーティーやその所有誌の「キャノプリcomic」とはたまの店頭見本チェック以外ほとんど縁がなかったので、同誌で大活躍のこの作家についても予備知識ゼロ(作者さますいません)。しかしながらいくつかの好意的なレヴュウを目にしたりなかなかにグッとくる表紙画像を目撃したりで期待度が高まっていたので今回チャレンジした次第。
新しすぎず古すぎずのオーソドックスな一般青年誌調の作画はこれが1冊めとは思えない達者な筆遣いで、巻末著者あとがきでわざわざ「初のエロ単行本です」と述べているのを見るにもしや別分野での豊富なキャリアをお持ちなのではと疑ってみたり(ググるとこの名義ではたしかにこれ1作のようなのだが)。清楚ななかにもしっとりした色気が自然とにじみ出てくるような顔立ちやボンキュッボンのグラマラスな体躯、そしておっぱい方面のじつに扇情的なシルエットという具合になんとも劣情をそそるボディデザインが非常にグッドだ。
そんな婀娜っぽい女性陣のお歳はover18~20代後半と比較的高めで、すべてのお話でヒロインの実年齢をいちいち正確に数字で記す几帳面さが味だ。またとくに血縁関係はなさそうだけれども彼女らの名字はすべて「山本」と名づけられており、これが単行本タイトルの由来でもある。ティーン大好きっ漢の自分的に完熟レディばかりの構成ははなはだ残念ではあるものの、大人キャラでもむやみに熟女っぽくせずキュートな描き方になっているおかげであまり抵抗なく受容できるのは大いなる加点要素。
物語もまた表題を反映して、妄想癖やら尿属性、女王様プレイに肉便器志願と、女たちのアブノーマルな性的嗜好を全面フィーチャー。ふだんこれらのシュミを表に出すことはけっしてせずギリギリまで出し惜しみし、限界までためたのちようやく禁忌を破り一転して淫乱ぷりを臆面もなくさらすというそのギャップがじつに魅力的なのだ。ただしそのような性的暴走をエスカレートさせすぎずギャグめいたオチへ収斂させたり、あるいは女の子の妄想として昇華させたりと、あくまでコミカルな読み口を保ったままお話をまとめるのがこの人のスタイル。ガチの変態行為に免疫のない一般人にも受け入れやすい反面好事家たちにとってはもの足りなさを感じる部分でもあるだろうが、宮野金太郎のポップな絵柄にはこの軽やかさがマッチしていると思う。
そうはいってもいざ本番に突入してからのフェティッシュで濃密なやり取りは充分にエッジの効いたもの。大ぶりのバストをあらわにして屹立する乳首をねぶり倒し、たぎる欲棒を強引に口へくわえさせればメスどももただちに発情だ。乱暴に枯死を突き上げて蜜壷を貫くたびに端整な表情をすっかり崩しダラダラよだれたれ流しながらあえぎまくる光景が読み手の勃起中枢をビンビンに刺戟。肉体の各部を責めたてられ言葉でなぶられながらすっかり弛緩しきった目つきで淫語を乱発するさまはもはや単なる動物のごとしだ。全身をのけぞらせ快楽を享受するヒロインの淫穴に大量の白濁液をぶちこんだその刹那、下品きわまりなく白目を剥き涙もよだれも鼻水も流し放題のままファイナルアクメ。
せっかくのハードプレイを妄想オチにしてしまう冒頭連作はややもったいなく感じ、またアヘ顔をあまり得意としていない俺はさすがに毎回それを連発なのはキツくて若干査定をマイナスしてしまったが、ポップさと淫靡さを上手くバランスさせた作画/作劇は処女作らしからぬ完成度。ことに美味そげな肢体描写はチンピク度が高く、次作以降もお世話になりたいところだ。さらに勝手を言わせてもらえば今後JCとかJKが増えればもっとうれしいのですが。今回分ではヒロインが性教育の実践を同僚と行ううちすっかりセックスのとりことなる「女教師彩子のマン開・保健体育」がマイフェイヴァリット。

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