-甲斐まるこ「ハメられ系」ワニマガジン社 ISBN:9784862691965
話○ 抜◎-○ 消中 総合○
ずっしりだらしなボディのガールズ&レディースがぶっとい肢体を縦横無尽に揺さぶられながらザーメン注入されまくり短編全11本。和姦強姦なんでもござれの多彩な話運びとねっとり濃密なファックとの両サイド攻撃で読者の脳内スペースを切り裂く作者これが初のコミックスだ。
安定した作画の新人を探し出してくる能力では業界屈指の「COMIC快楽天」編集がまたしても世に送り出す脅威のニューカマー。巻末あとがきで著者自身述べるように「女の子のハダカと縁遠いジャンルで」活動していたこの人にいきなりエロ描かせたのだとすれば快楽天編集の先を見通す目はマジでたいしたもの。そうやって発掘した漫画家を熟女専科に仕立ててしまいがちなのが10代女子大好きっ漢の自分的には不満ながら手腕そのものには敬意を抱くほかない。
タッチの強弱がくっきりと出たメリハリのある描線が印象的なその絵柄は野郎向けエロでは主流の萌えっぽいアニメ絵とは若干ラインが異なり、ひと世代前の少女漫画/BL系の流れを汲むもの。いささか古典的ながら端整かつ華やかな筆致はわずかばかりの違和感がむしろ得がたい個性となり誌面ではよく目立つ。初出の古い数本ではいくらか試行錯誤の跡が見えタッチに振幅はあるもののクオリティ自体はのっけから高品質で新人らしからぬ完成度だ。
表紙/裏表紙のおっぱいまろび出し女子'sに象徴されるようにヒロインはわずかな例外を除き特大サイズの双丘を標準装備。乳のみならず尻も太ももも腰つきもあらゆる箇所にこんもりパテを盛ったかのごとく肉々しいボディは重量感にあふれ、ことに制服女子だとスカートの下からニョキッと生えるナマ足がドムみたいでむっちりスキーにはたまらぬご褒美だろう。ついでに花も恥じらうJKからフェロモン過剰な勤労女性までみな下腹部の茂みもワイルドで、身体じゅうどこもかしこも饒舌に存在を主張するさまがとにかく印象的。
ヴィジュアル面以上にその力量を見せつけられたのが硬軟自由自在の作劇。コンビニ誌ゆえどの作品も似たり寄ったりなのかと思えばそんなことはなく、バカップルのたわいないイチャつき模様から人間の闇の部分を見せつけるダークネタまで物語の幅は非常にワイド。単行本タイトルが示すとおり同意/強要問わず状況に流されて抗うすべなく肉欲におぼれてしまうヒロインが多いのだが、ラヴものならばコミカルかつ変態的なプレイに耽溺したのちもーイヤこんな生活的ギャフンオチへ、暗黒系なら肉便器のごとく便利に使われる悲惨な状況をなかばあきらめながら受け入れてゆく薄ら寒いエンドへと、同じ属性持ちの女の子でも演出次第でこうも着地点が違うのだと感心しきり。
和姦でも凌辱でもことエロ度に関してはまったく等しくいやらしく、充分に確保されたページ数を効果的に使いながら特濃のガチンコエロスを展開。性器どうしの天下一武道会を延々くり広げるのは当然として、男子サイドから状況説明とヒロインへの言葉責めを兼ねて発せられるエロワードの連呼やら真っ赤にほおを染めつつヘロヘロなお口の奥に弛緩し唾液まみれになったベロが見える描写やらがむやみに扇情的でよろしいのだ。
豊かな胸の谷間にすっぽりちんこを挟みこまれて有無を言わさずヒロインにご奉仕強要。舌先で執拗にサオを舐めあげられて早くも第1ちんこ汁発射だ。両手で乱暴におっぱい攻撃を継続しつつもっさり生い茂った秘密の花園を再度屹立した欲棒で強引に貫けば彼女らもすぐさま反応し全身をのけぞらせながらハートマークを四方八方にばらまきはじめる。粘膜どうしを激しくこすりあわせるたびアヘアヘもだえまくるヒロインの媚態を堪能しつつオーラスはびゅるびゅる派手に物音を立てながら子宮の奥へ大量の白濁液を流しこみミッション完了。
昨今のワニの単行本ではキレイな絵だけどチンピク度でいささか不満を覚える物件に遭遇しがちだったのだが今回は破格の実用性で大いに満足。各話女の子の趣向で抜き度に差は出るとはいえ総じて太鼓判のできばえだ。表題もまた単行本の趣向によくマッチしていて白眉といえよう。この作家の場合は自分的に暗めの路線の方が好みなのだけれど、なかでも面倒見のよさにつけこまれ精液便所扱いにされるヒロインがそれを自覚しつつふとかけられた優しい言葉に救いを見いだし状況を受け入れてしまう結末がなんともビターな「ママになってあげる」がお話的にもマイちんこ的にも最愛。
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