-由浦カズヤ「イビツナ」ワニマガジン社 ISBN:9784862691972
話△ 抜○ 消中 総合○
ラヴラヴからNTRまでさまざまな愛の形をお送り短編全10本。清楚な表情のガールズ&レディースがいざ行為に突入すれば濡れそぼつ蜜壷をハードに貫かれて随喜の涙を流しイキ狂う光景がじつにワンダフルな作者処女単行本だ。
ワニ各誌はふだん断続的なチェックにとどまるのでこの人に関する予備知識はほとんどなくまずは情報を求めてググってみたのだが、サイト持ちではなく目立った同人活動なども見つけられなかった。にもかかわらず一般青年誌調の端整な絵柄はのっけから異様に完成度が高く、まっさらの新人とは信じられないほど。掲載媒体である華漫や失楽天の売れ線執筆陣の美味しい部分のみをすくい取ったみたくキャッチーなそれはすぐにでも角川なり電撃なりに持っていかれそうで心配。
この達者な筆致でもって描かれる女性陣はハイティーンから20代なかばといったところで、乳サイズもささやかなのからドーンと景気よく盛られたものまで多彩だ。10代後半の少女たちが年齢相応のあどけない描かれ方をしているのに対し大人女性は小股の切れ上がった婀娜っぽい造形でとヒロインは明確な描き分けがなされている。ティーン大好きっ漢の俺は当然前者を支持するものの、比較的リアル寄りの顔立ちで頭身高めのボディデザインを身上とするだけにもしや熟女専用機にされてしまうのではと要らぬ憂慮を。
ストーリーラインはコンビニ売り誌が初出だけにおおむね合意エロ主体だが、帯の惹句にあるとおり言葉巧みにだましたり弱みにつけこんだりの寝取られティックな展開を多めにまぶしているのが特徴。それらは堕ちもの官能小説みたくベタなノリで新味には乏しいが、起承転結はしっかりしているし科白まわしにも無理はないのでウェルメイドではある。イチャラヴとNTRがごっちゃになっているので片方の属性しか読みたくない人には不向きだけれども雑食の自分的には無問題。
濡れ場は初手からヴィジュアルも演出もヴェテラン並みに達者で、ことにほおを真っ赤に染めあげながら涙と汗とよだれまみれでアンアンもだえまくりのヨガリフェイスがじつに淫猥でよろしい。またシャフトを淫肉にねじこむたびキュッと収縮しミチミチ音を立てるさまや子袋の奥へザーメンが叩きつけられる瞬間の断面図つき実況など細やかなディテイルが効果的に読み手の前立腺を刺激せしめる。
たゆたゆのバストを指や舌先でいらい倒しつつぷっくりまんこに暴れん棒をフェードインすれば彼女らたちどころにハートマークをばらまきヘヴン状態。トロトロに表情を崩し顔面全体を紅潮させて甘ったるい嬌声をあげるその痴態はもはやただのメスイヌだ。激しさを増す下腹部の往復運動にあわせ全身をのけぞらせながらますます甲高く咆吼する女子どもの膣内深く大量のザーメンを種つけしたその刹那法悦の態でファイナルアクメ。
タイトルから想像されるほどにはダーク色は強くなく方向性はよく言えばヴァラエティ豊か、ネガティヴな表現を使えば散漫ではあるけれど、作画/作劇ともデビュー作とは思えない洗練された仕上がりに驚かされた。萌えより美麗さを前面に押し出すタッチもじつにワニらしいテイストで近いうち同社の主力として君臨してもおかしくない。今回個人的には短髪キュートっ娘ヒロインもの2作、上京してきた従妹の無邪気な誘惑に辛抱たまらず「スリーピングプリティ」をラヴ代表として、彼氏と気まずくなったヒロインがOBに相談→ちゃっかり食われ「初恋指南」をNTR代表としてそれぞれイチオシ。
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