今宵のマジック・ポーション。

-大塚麗夏「どろりっチュ」茜新社 ISBN:9784863493193
話○ 抜○-△ 消小 総合○

ネトゲで知り合った気っぷのいいアニキの正体はポニテのJSで……連作2本&描きおろし後日談+独立短編7本。流麗なタッチで描かれる凛々しかったりヘッポコだったりの女の子たちが愛らしく乱れる光景がなんとも辛抱たまらん作者初単行本だ。
あらゆるところから原石を発掘してはいっちょまえのロリ漫画家として我々の前に提示してみせるLOの凄腕編集部がまたしても送り出してきた大型ルーキー。大まかには一般青年漫画系の絵柄となるのだろうが、直接的なルーツのわからないその筆致は昨今のエロ漫画ではあまり見ないタイプだ。誤解を恐れずに言えばコミティア経由コミックビームorIKKI行きみたいなテイストで、どっちかというとH抜きのすこしふしぎ系漫画でも描いているのが似つかわしい感じ。巻末著者あとがきを信用するなら「業界完全素人デビュー」だそうだけど、最初からこれだけ達者な人がまっさらのキャリアとはちょっと考えられず、近隣分野から経験者が素性を隠して参入してきたのではと疑っている。
ともあれその完成度の高い作画でものされるヒロインたちは10代なりたてを中心にプラマイ数歳とまごうかたなきロリの園。萌えっぽさを抑制した顔立ちにふさわしくボディもリアル寄りの造形で、ちびっ娘特有のアンバランスな発育具合がよく表現されている。カヴァー下の作品解説で表題作に関し「華奢だけど肉付きぷにぷに」と述べているのが実際には全部の女の子に当てはまる感じだ。
これら端整なヴィジュアルもさることながら各話ヒロインの生き生きとした言動がじつに魅力的で、食欲旺盛だったり侠気あふれていたりとエキセントリックな味つけこそされてはいるものの、絵のなかの少女の体温や息づかいがあたかも3次元のそれのごとく伝わってくるかのようなリアリティがある。喜怒哀楽をくるくる変化させる彼女らのファニィな情景にささくれた心もしばしほっこり。
物語のベースラインはおおむねハッピー志向の和姦エロといえるが、ベタな定番に帰着させずなにかワン・アイディア投入してやろうという姿勢が垣間見えてグッドだ。ことに相方(お兄さんだったりオッサンだったり)とのすっとぼけた会話のやりとりは秀逸で、変に不器用で空回りしてはうろたえる彼氏を年端もゆかぬ女の子がむしろ大人らしくふるまって優しくなだめるパターンが多いのがおもしろいところ。これらダイアローグが前面に出るぶん科白量は多めで若干取っつきのよくない部分はあるけれど、いったん没入してしまえば軽妙な掛けあいとそれにシンクロしながら進行する2人の恋模様とを同時に楽しめるはず。
エロシーン含有率はさほど高い方ではなく目を惹くような奇抜なプレイもないが、ょぅιﾞょのすべすべしたお肌との密着感を重点的に描写する絵ヅラが心地よく勃起中枢を刺戟。ろくにくびれもない未成熟な胴体をガッチリとホールドしながらたぎる怒張をゴリゴリねじこむたび甘い吐息をもらし全身をビクつかせながら嬌声を発する少女の痴態にますますエレクチオン。2人してきつく抱きあいながら激しく性器同士をぶつけあって、最後は大股開きのアングルから幼い子宮の奥底へ新鮮なザーメンを大量デリバリーだ。
ロリ者としてはハンパで覚悟の足りない自分はあまりにルックスが幼女すぎる数本は摩擦運動の効率が下がってしまったものの、新人離れした流麗な作画と秀逸なキャラメイクで今後もますます楽しみな逸材。LOはぷに萌え系のみならずリアル系絵描きもこうして次々と補充されて盛況ですのう。俺的には唯一の連作であり漢ゴコロと乙女ゴコロのどちらも満ちあふれたヒロイン・アイカちゃんがなんともチャーミングな「サマそ!」シリーズが最愛。