-ぽんこつわーくす「お嬢様は逃げ出した(2)」竹書房 ISBN:9784812483015
話△ 抜△-× 消大(詳細性器描写なし) 総合△
主従水入らずの愛の暮らしはたちまち露見し2人の仲は引き裂かれて……表題作長編9話(第10-18話、以下続刊)。マークなし。物語の進行とともにメインヒロイン以外にもとびきりの美少女/美女たちが続々登場の眼福物件最新刊はこの作家通算5冊めにしてnot黄色い楕円本としての4thコミックスだ。
本作の著者は最近エロ漫画業界で増えてきている、原作担当と作画担当の2人ひと組で合同ペンネームを構成する漫画制作ユニット。以前から実態としてそういう体制を取っていた作家も多いとは思うのだけれど、この人たちをはじめReDropや久遠ミチヨシなど合作を堂々とカミングアウトする風潮になってきたのはいいこと。昨今は作画/作劇とも要求水準が高くなりすぎて負担が異様に増しているのだから分業はむしろやって当然。
ちょうど1年ばかり前に刊行の1巻から安定したペースで連載は続き、サクッと1冊ぶんたまったところで即座に続刊をリリース。ただ前作のレヴュウで自分は2巻完結を予想したのだけれど、今回購入してみたらまだまったく終わる様子はなくてちょっとビックリした。
今作のストーリーラインはエロ/非エロ問わず太古の昔から存在する身分差カップルの恋愛物語なので、紆余曲折あろうとも最終的な結末はハッピーエンドに決まっている(というか、この手のお話で恋人たちがお互い意中の人以外と結ばれるのは見たことがない)。よってお話を引き延ばすとすればひたすら脇道にそれて恋の試練エピソードを増量するしかないわけで、事実この物語もそのように推移している。
そんなわけで主人公カップルを無理やり別れさせたあげくそれぞれにおじゃま虫キャラが引っつけてなんとか心を離れさせようと工夫を凝らすのが原作者のお仕事。男子側では敵の工作員さんや同僚メイドがえっちな誘惑を仕掛けるし、ヒロインの方ではいけ好かない野郎が心も身体も奪うべく虎視眈々と近づいてくる次第だ。ヒーロー/ヒロインはときおり安直な方になびきそうになりながらもふと愛する人のことを思い出し我に返る、このくり返しで余裕の3巻突入ですよ。
1巻も2巻もメインヒロインのお嬢さま・静香はボディ露出をかなりセーヴしているので、抜き担当は他のポッと出キャラがおもに担うこととなる。とはいえ修整が必要ないほど性器描写が忌避されているのでちんこ的には正直もの足りないといわざるを得ない。今巻から登場の無表情系ショートっ娘・楓はかなり私的ツボなのだけれど、結局本番なしだったのはさびしいなあ。
当初から抜きは二の次でストーリー優先にドライヴしていきたいという志向は見えてはいたけれど、この巻でくり広げられる韓流ドラマばりのジェットコースター展開はお話を堪能したい向きにはいいかもだが息子の活用にはつらいことに。正直ここまで物語がロングランになって濡れ場密度が下がると次巻以降は購入を躊躇しちゃうレヴェルだ。美麗な作画でガチファックという同人作品での美点が商業だとスポイルされぎみで複雑な気分。一般誌の微エロ連載でならこれで無問題だと思うがいちおうはちんこしごきたいので。
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