-和六里ハル「トロピカル☆母娘mix」ワニマガジン社 ISBN:9784862692757
話○ 抜○ 消中 総合○
南国のリゾート島で日本人相手の観光ガイドとして生計を立てるヘタレ少年はある日案内したムチムチ奥さまに童貞食われ彼女のエロボディに耽溺表題作長編6話&描きおろし番外編+独立短編4本(うち2本原作者つき)。ダイナミックな女体が所狭しと乱舞し明るく楽しくハメまくりの夢空間実現な作者久しぶりの新刊は成年仕様としての6thコミックスだ。
デビュー以来エロ漫画のみならず一般誌でもバリバリ執筆を続けてきた作家だが、一昨年3月にコアマガジンから刊行の前単行本「さんかくかん」が出たのち今回収録のものを描いている途中から目に見えてペースダウン。それでも今年に入って徐々に活動がアクティヴになってきてホッとしていたところで今回の単行本リリースへとこぎつけ、もういちどエンジンがかかった感じ。
スッキリ系のポップでキュートな絵柄はキャリア初期からの武器だが、最近では加えて描きこみが緻密になり肉体描写に激しさが増してとかわいさ優勢なノリから脱出しようと試行錯誤しているのが見てとれる。ただ近年はトライ&エラーの度が過ぎて、いっときは作品が発表されるたび絵柄がコロコロ変わり困惑したものだ。本作でも巻末の2本は描線も画面処理もそれ以外のとはかなり差異がありひとりアンソロ状態。もっとも直近に描かれたものはまた以前の筆致に回帰していて、描きおろしパートなどはむしろ2011年あたりの絵柄に戻ったかのよう。個人的にはこのへんの絵がもっともグッとくるのでこのまま極端な変遷なしに推移してくれるといいなあ。
ガチロリから大年増まで、はたまたつるぺたからロケットおっぱいまでと、およそ描けないものはないというくらい万能タイプの人だけれども、最近はわりと年長女子主体な感じ。今回もタイトル・チューンで子持ち未亡人をメインヒロインに据えたり短編ではおばさんキャラを持ってきたりとBBA含有率高め。ただ熟女でも造形は明確にキュート寄りなのでアダルトさん苦手の自分でもなんとか受容できるのは助かる。そんなわけで乳サイズも巨方面優勢ゆえ和六里ハルの描くロリっ娘がお好みの方は注意すること。
ストーリーの方は長いの短いのいずれも明朗快活ちょっとバカありの鬱度0%エロコメづくし。じつはシリアスものだって上手にこなすのだけれど、この愛らしい絵柄には和姦ネタの方がフィットするのはたしか。他人の原作がついた巻末2本も含めて、ちょっと頼りない男性主人公とこれまたわりと抜けてる系のヒロインとがドタバタ濡れ場突入→犯ること犯ったのちトホホエンドが黄金パターン。またショタ主人公×母1人娘2人ハーレムものの表題作長編は2つ前の単行本「新婚姉妹」掲載の長編「三姉妹物語」と舞台設定や物語構造が一部共通しており、おそらくはある種のヴァリアントとして描かれたものと推測する。両方を読み比べるとこっそりと組みこまれた細かな仕掛けにニヤリ。
ほのぼのしたお話とは裏腹にエロシーンはなかなかにハード志向で、うねるように肢体を駆使してガツガツ性器どうしの摩擦運動にはげむさまをヴィヴィッドにつむぎ出す。以前より精細なトーンワークや自我崩壊寸前のアヘ顔描写など迫力を増したディテイルのおかげで、男女のまぐわってる感がいっそうリアルに。ほどよくファンタシィかつほどよく写実的なちんこまんこ描写とそれを逐一ドアップで散りばめてゆく執拗なまでの構図の多用で読者のA10神経系もオーヴァーヒート寸前だ。子宮口までパックリ見せつけつつその奥へビュルビュル精液放出×複数ラウンドの豪華絢爛ファックでなん度でもフィニッシュ。
弾力ありまくりのむっちりボディをゴリゴリ揉みしだきながら暴れん棒を牝臭ただよう秘密の花園へ強引にインサート。ズブズブ陽物をねじこまれてたちまちはしたないイキ顔さらし瞳にも科白にもハートマークをあふれさせるエロメスどもの痴態にこちらも興奮しきり。粘膜をなで切りするかのごとく執拗に摩擦運動をくり返すたび女たちの咆吼はヴォリュームを増す。いよいよ感極まり忘我の態で全身を打ち震わせるヒロインズの子袋めがけ2度3度4度とザーメンを叩きつけたのちもなお肉欲の饗宴は止むことがない。
かくのごとく性交描写はたいへん熱のこもったものなのだけれど、濃トーン線多数乗っけの修整がそれをかなりスポイルしてしまうのが残念無念。性器結合部アップや断面描写をひんぱんに行う人だけに、消しが従来どおりの水準なら間違いなく抜き◎評価にしたところ。あと今回は収録されてない他社原稿も含め直近の作品では原作を外注するケースが増えているのだが、それらはやはり和六里ハルならではのテイストが薄れてしまうので分業はあまり歓迎したくない。とまあケチはつけたが抜きツールとしては間違いなくハイレヴェルなので、カワイイ系の絵柄でハードコアエロスが読みたい向きには文句なくオススメ。この作家の描く大柄ショートヘア巨乳っ娘が大好物の自分は、表題作ヒロインの長女にして男勝り体育会系女子・司さんがもっとも私的ツボキャラで我が砲身を灼きつくほどに活用。
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