話○ 抜○ 消小 総合○
学級崩壊寸前のクラスにやってきた新しい担任教師はその破天荒な言動でたちまち校内に嵐を巻き起こし表題作長編7話&プロローグ/エピローグ&描きおろし幕間4コマ+長編内キャラ登場短編1本。教室一同の女子がこぞってファックにいそしむ大人数エロのさなか涙と感動の学園ドラマをはさみこむ奇抜な着想が唯一無二の個性をかもし出す作者これが通算3冊めのコミックスだ。
収録作の初出媒体である「COMIC真激」は自分の定期購読対象ではないので、他社との掛け持ちでなじみのある一部の作家を除き同誌執筆陣に関する予備知識はほとんどない。したがってこの人のことも長らくノーマークだったのだが(作者さますいません)、店頭サンプルをパラ見して「なんじゃこりゃ～!」とあっけにとられ気がつくと本を手にレジへ向かっていたという次第。
その理由については後述するとして、まずはのっけからえらく色っぽいグラマラスガールが全裸でお出迎えの表紙で早くも一本取られる。裏表紙の過剰なくらいに大量の女体がのたうつピンク色の画面とともにインパクトは抜群だ。キャッチーなアニメ絵ベースの作画はしかしながら白黒原稿だと若干印象が変わり、ときに粗っぽさが見え隠れするいささか不安定な筆致が目につく。このあたり端整な出で立ちのカラーCGとは少々ギャップが生じているので、可能ならば内容見本の置いてある書店で確認したのちの購入をオススメ。
タイトル・チューンおよび別エピソード的に挿入された短編は舞台を共有しているので、実質的には1冊まるごとでひとつの物語を構成。ホームルーム前のざわつく光景で第1話が開幕し、登場人物のひとりが新任教師として第一歩を踏み出す光景でエンドマークが打たれる、まさに学校そのものが舞台となる学園ドラマ。そして表紙/裏表紙にはまったく出てこない人物が皮肉にも本作のカラーを決定づけることとなる。
他のキャラクターたちがごくいま風の筆致で描かれるのに対し唯一まったくの事代作吾――もとい時代錯誤な70-80年代劇画テイストの暑苦しいカッコで登場するのが、この作品の真の主人公たる新任教師・山田太陽だ。常時上半身を諸肌脱ぎにし筋肉隆々もみあげゴリゴリの男臭いルックスで周囲を威嚇するこの漢がくり広げる奇妙奇天烈な「教育」の数々がバラバラの生徒たちをやがて団結させてゆく……というベタな熱血教師ものフォーマットの臆面もないパスティーシュが物語のベースライン。
昭和期のドラマであれば先生といっしょに部活動や校内行事に打ちこむことで問題児たちの改心や更生がなされるのだけれど、こちらはエロ漫画であるからしてその手段がセックスへと置き換わるわけだ。ターゲットとなるのはクラスの女生徒一同(+元担任の女教師1名)。さまざまな悩みや葛藤を抱える彼女らが山田先生の熱血指導(=性行為)により自信を持ち前を向いて歩みはじめる、そんな感動的な光景をおよそ10人ぶんほど堪能できる仕掛けだ。その他数は少ないが男子生徒も参戦して一部の女生徒と恋愛してみたり下僕的にご奉仕したりでオハナシに関与。ルックスも乳サイズも多種多様なJKオールスターズのいろんな痴態を存分に堪能しつつTV放映を1話1話見終えるかのようにストーリーの醍醐味をも味わうという2度美味しい構成にはうなるほかない。
物語パートに押されつつも絶対的なページ数の多さにも助けられてエロシーンはなかなかに充実。とりわけこの作家特有のちちしりまんこをえげつなく強調する描写によりむやみやたらと即物的な交合が実現している。モッサリ多毛質の蜜壷めがけ血管バキバキの黒光りちんこがゴリゴリ侵入してゆき、粘膜も破けようかという勢いで激しく摩擦運動をくり返す光景が淫猥でたまらない。過剰なくらいに放たれる擬音と粘液にまみれながらの濃厚ファックにゲップが出そう。そして最終話はお約束の全員集合乱交でクラスメイトみな仲よくちんこまんこの学級会だ。同級生どうしカラダで親睦を深め互いの体液を交換しあい、最後は女子一同にクラス団結の証として景気よく男衆のザーメン一斉斉射をほどこしフィニッシュ。
出オチ同然で登場し脳裡に強烈な印象を残す山田先生の勇姿ばかりが目につくが、読み進むうち彼の真摯な教育姿勢にいつしか没入し最後みごとに大団円を迎えて一陣のさわやかな風すら感じてしまった。ただエロ漫画に対するスタンスとしてこうしたお話オリエンテッドな姿勢をよしとしない読者も少なからず存在すると思うので、そちらのタイプだと自認する方にまで無理に推奨する気はない。嗜好はどうあれ濡れ場総量は充分に確保されておりちんこのお供としては問題なく機能するはず。幾人も登場する女子連中のなかではボーイッシュ日焼け陸上っ娘・土屋さつきさんと、母性愛炸裂なおっとり系爆乳女子・大木はるかさんのラージおっぱい組2名でおもにマイサンを使役。
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