今週の世界水準。

-吉田犬人「淫汁姉妹」一水社 ISBN:9784864162241
話△ 抜○-△ 消小 総合△

魔法の力で女性に変えられすっかりちんこのトリコオムニバス2本+独立短編9本。とびきりキュートな女の子（一部男の娘）がふだんの愛らしい表情を豹変させえげつないアヘ顔さらしてイキまくる強烈なギャップが印象的な作者最新刊は通算4冊めのコミックスだ。
「純愛果実」などこの版元の各誌をホームグラウンドとしながらも、昨今は積極的に他流試合をこなす。ことに「コミックゼロス」では準レギュラー級の活躍をしていてすっかりワニマガの人となったと思っていたのだが、記述がとても綿密でたいそうお役立ちの作者サイト仕事履歴を見るとまだまだ一水社での執筆がかなりのウェイトを占めているもよう。そんなわけで紹介のこちら、一昨年4月に発売の前単行本「淫好姉妹」はスルーしてしまったので、記事にするのはそれの前に出た2冊め「妹彼女（シスカノ）」(2010年刊)以来。
業界屈指の激戦区であるゼロスで定期的に掲載されるだけあり、業界のトレンドを適宜取り入れたアニメ絵基調の絵柄は非常にキャッチーなもの。あどけないフェイスに爆裂ボディといういかにも大衆受けしそうなキャラ造形がグッドだ。初出一覧がないので正確な執筆時期はわからないが単行本トータルで筆致に大幅な差異はなく、予備知識ゼロの人がジャケ買いしても中身のモノクロ原稿に失望するようなことはないはず。
表題でヤンガー/リトルシスター志向を謳うものの、ガチの近親オンリーなわけではなく叔母やら赤の他人やらも含まれているのでインセストタブーしか摂取したくない人は要注意。またどちらかというと妹色の方が強めでありお姉ちゃんスキーにはいささか不満が出るかも。とはいえハイティーン～20代なかばあたりの食べごろ世代で構成の彼女らはみなさん美味そうなビッグバストや肉厚のプリプリまんこを標準装備しており、まさに全員ちんこをしごかせるためだけに生まれてきたようなゴックンボディ。
ストーリー展開は訴求対象の広い1on1のイチャラヴが中心となる。一部策略にハメられるタイプの話もあるけれど、それらも快楽堕ちで最後気持ちよくヒロインが絶頂するのでさほど読後感は悪くないかと。あとオーソドックスな男女エロのほか後半部に性転換や女装少年など倒錯的なシチュの作品が集められていて、突然おっぱいが生えてとまどう少年やらカワイイ女装ショタやらを愛でたい貴方にはたまらぬご褒美だ。
ほぼ16-18ページで固定と作品1本あたりの分量が短めなぶんお話運びはいささか性急にならざるを得ないが、その代償としてエロシーン占有率はかなり高く取られており股間の活用にはなんら不足なし。ピキピキちんことビラビラまんこが派手にからみ合うヴィジュアルがたいそう扇情的なのはもちろんだが、吉田犬人で特徴的なのはなんといっても通常時の端整な表情が濡れ場へ突入するやたちまち下品きわまりないツラ構えへチェンジするさま。骨格レヴェルでメタモルフォーゼするひょっとこフェラ顔やベロ出しヨダレ垂れ流しのアクメフェイスなど美少女の面影すらなくなる豹変ぶりがたまらない。
日常の清楚な笑顔をかなぐり捨てすっかり発情しきった牝のツラをあらわにするヒロインは自分から下半身をむき出しにしケツをこちらへ向けて挿入をおねだりだ。すっかり濡れそぼつ蜜壷へ青筋立てたシャフトをねじこめばたちまち彼女ら白目剥き全身汗みずくになりながらイクイク連呼。子宮の奥までゴリゴリ貫かれ犬のごとく舌先から唾液をまき散らすドスケベ面が読み手の勃起中枢へダイレクトに作用する。濃密なキスを交わし幾度となく体位を変えながら性器どうしの摩擦運動をエンドレスでくり広げ、だいしゅきホールドをキメたまま狂ったように膣内射精をおねだりするエロメスどものご要望どおり、フルコースの締めくくりは子袋のいちばん奥へビュルビュル精液を叩きつけて種つけ任務完了。
デビュー以来ずっとTSや異性装がけっこうな割合で投入されているので、ノーマルエロばかり描いているゼロス掲載作からこの作家へ入門した人はビックリするかも。俺自身はそれらが大の忌避要素なのでどうしてもちんこをしごく手が一部止まってしまうのだが（作者さますいません）、そのあたりを快く受容できる貴方ならむしろ採点大幅アップで。現状の仕事状況を考えると次回作はいよいよ他社物件になりそうな感じではあるけれどもこのごった煮感は一水社でしか出せないと思うので、それと別にリスクヘッジ的な意味もあわせ今後も複数のクライアントで描き続けてもらいたいものだ。この作家の描くものでは兄妹ネタがいっとう好みな自分は、兄以外の男性には免疫ゼロなぶん反動でエロエロに乱れまくるヒロインがナイスな「メタモる妹」と、実家を出て自活中の兄のもとへお嬢さまが押しかけ新妻のごとくご奉仕Hの「兄妹の性活が第一」がマイフェイヴァリット。