2014-05-27

今晩のシナリオライター。

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-いわまん「イトシイ×イトオシイ」ジーウォーク ISBN:9784862974426
話○ 抜○-△ 消小 総合△

初対面で恋に落ちた運命の2人はお互いを知るよりも先にひたすら求めあいセックスに耽溺して表題作長編7話+独立短編3本。呼吸を荒くし陶酔しきった表情で幾度となく昇りつめる少女たちの絶品アクメフェイスがなんとも辛抱たまらんですたいなこちらは作者このペンネームでの初単行本だ。
いつものようにオタショップのエロ漫画売り場でパラパラと新刊見本をながめているうちにこの新刊を発見し、まったく知らない名前なのに絵柄がどうも記憶にあるような……と引っかかりを覚えつつ最後までサンプルを読み終える。すると巻末著者あとがきの記述に「いわまよしき名義で描いていた」とあり、ようやく脳内のミッシングリンクがつながった。あわてて平台から1冊取り出し速攻レジへ向かった次第。
そうとわかればプレーンで繊細なアニメ絵でどちらかというとスレンダー系の女の子が上手くて……とどんどん作家の特徴を思い出してくる。今回のカヴァーイラストは彩色の雰囲気もあってむっちり濃密な感じだけれど、中身のモノクロ原稿はたしかに自分の脳裡に刻まれたいわまよしき印のそれだ。当ブログでこの人を取り上げたのは晋遊舎(現・マックス)から上梓されたいわまよしき名義での2冊め「おにいちゃん…えっちしよ?」(2005年刊)以来だからもう9年も前のこと。当時はまだレヴュウともいえないショートインプレッションだったので、きちんとした形で評価の俎上に載せるのははじめて。
2010年代に入ってからのこの人はほぼ同人専業らしく、今回収録の商業原稿はひと昔前に執筆された作品ばかり。カヴァー下に隠された自著解説(かなり記載が綿密で、ついでにいろいろ毒も吐いておられます)によれば、冒頭からのタイトル・チューンは2008-10年にかけいまは亡き「コミックキャンドール」上で不定期連載されたもの。後半に入っている読み切り3本に至っては作者ですら年代不詳とのことだ。1冊めと2冊めの間ぐらいという解説文の記述に従えば、デビュー作「チェリー・ブロッサム」(コスミック)の刊行が2002年のことだから、それらはゼロ年代前半附近に描かれている計算になる。いずれにせよ直近の描きおろしであろう表紙絵とはハッキリ違いがあるので、帯裏面の漫画コマ抜粋を凝視しまくるか書店店頭見本を参照するかしてじっくり吟味すべし。
このたび登場の女性陣はロウティーンから女子高生あたりの青い果実たちで、肩幅狭く骨盤のちっちゃい、なんともはかなげな体格の女の子がズラリ。表題作ヒロインはそれでも比較的乳のある部類になるのだが、昨今のはしたなく盛られた特大バストガールズを見慣れた目には発育不全にすら感じられてしまう。無理やりちんこ挿れたら壊れてしまいそうな、そんなデリケイトで華奢なニンフェットたちが濡れ場では一転淫靡に乱れまくるのだからたまりまへんな!
帯訴求コピーで「JK痴女の逆レイプ」と高らかに謳うように、冒頭長編はヒロインが一面識もなかった同級生男子の前で派手に発情し自分から股間にまたがってアンアンイキまくる超攻撃的なプレイがウリ。加えて3本の短編もシチュこそさまざまながら女の子側から積極的に快楽を享受するタイプの物語で統一されている。もとよりスッキリ系の絵柄で情念うずまくという雰囲気でないのとひたすら清楚なキャラメイクで淫乱ぶりが中和され読み口さわやかなのはいいことなのかアカンのか判断に迷うところ。
現在一般的となったクドいくらいの性器描写にどっぷり漬かっていると、本作で展開されるエロシーンたちは相対的に白っぽく感じる。ただそのハンディをおぎなってあまりあるのがいわまよしき……じゃない、いわまん(まだ新PNは慣れないなあ)得意のもだえ泣くようなイキ顔描写。白い息を吐きながら小刻みにハートマークをまき散らし、随喜の涙を流し感極まった声で絶叫しながらビュルビュル中田氏され絶頂を迎える瞬間の表情だけでなん杯もおかわりできる逸品だ。
純真無垢な笑顔をいつのまにかエロメスのそれへと変えて少女はたちまち発情し誘うような媚態で男の情欲を刺戟する。みずからいきり立つシャフトにしゃぶりつきガツガツ舌先を駆使して第1ちんこ汁を搾取だ。すぐさま下腹部を押し開き小さな手指を少年の怒張に沿え蜜壷へと急かすように導くさまが淫猥でたまらない。ちっちゃな身体を浮かせ両脚で男の体躯にしがみついてひたすら性器どうしの摩擦運動に注力し、トロトロのイキ顔さらしながら内奥をきつく締めつけてはひとしきり絶頂だ。幾度となく気をやりながら押し殺すような吐息をもらしうわごとのようにイクイク連呼の派手なアクメにあわせ、コンパクトな子宮へ大量のザーメンの奔流をあてどなく放ち許容量いっぱいまで充填する。
今回メインコンテンツの長尺ものはまだしも巻末の読切群はさすがにいまとなってはエレクチオン喚起力にひけを取り採点をダウンさせたが、それでもこの作家特有の絶品アヘ顔の魅力はエヴァーグリーン。充実の作品解説によりコレクターズ・アイテム的欲求も存分に満たしてくれ、古くからのいわまよしきファンにとっては貴重な物件だ。今後はぜひ商業の紙媒体に復帰して、充分にモダナイズされた最新の絵柄と性交描写でもって我々を楽しませてもらいたいもの。

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