-獲る猫「アノコトイイコト」茜新社 ISBN:9784863494442
話○ 抜◎-○ 消小 総合○
ひとクセありそな女の子連中とコミカルにはたまた真摯にメイク・ラヴ短編10本+フルカラーショート1本。個性豊かなヒロインが見せるさまざまな形の愛情発露にお応えしむっちりボディを美味しく頂戴しては気持ちよく中田氏三昧のすばらしき光景を新人らしからぬ熟達の筆致でお届けする会心のデビュー単行本だ。
この作家が商業誌執筆のホームグラウンドとしているのは当版元のコンビニ誌「コミックシグマ」なのだが、他の茜新社物件をおおむねコンプのくせにこれのみほとんどチェックしていなかった俺は途中までこの人のことはまったくのノーマーク。それが昨年末に出た同社のJK専門誌「コミック高」創刊号に出張してきたのを見てたちまちとりこになり以後は掲載情報をおこたりなく確認するように。すでにある程度ストックもたまっていたようで初遭遇の衝撃からからさほど間を置かず単行本発売も予告され、リリースの瞬間をいまかいまかと待ちこがれていた次第。
矢も楯もたまらずゲットしてきたこちら、のっけからおっぱいドドーンと特盛のたいへんキャッチーな表紙がお出迎え。裏表紙にも景気よくビッグバスト女子がおごられ期待も高まりまくりだ。股間のたぎりを抑えきれずにページを手繰ると、なんとせっかくの記念すべきデビュー作だというのに重要な情報のひとつである初出一覧がない。さいわい作者サイトの仕事履歴が参照できるので確認すると、2011-14年にかけ「コミックシグマ」を中心に茜新社の複数の雑誌媒体で描かれたものたちをほぼ時系列と逆順で遺漏なく収録のもよう。執筆時期がいささかワイドレンジなわりには絵のブレは少なく、この作家がキャリア初期からすでにある程度完成形であったことがうかがえる。
おおむね現代エロ漫画の主流であるアニメ/ゲーム絵の範疇と言える筆致ではあるものの、いくつかの特徴的な造形により早くも獲る猫ならではのオリジナリティを発揮。まず最初に目につくのがヒロインの瞳で、キラキラおっきくの一般的なそれではなく白目部分が大きめで若干目つきも悪い、美少女の描写としてはあまり一般的でない描かれ方がなされている。じゃあ女の子は可愛くないのかというとまったくそんなことはなく、ちょっとキツめの視線がむしろ小悪魔ティックで蠱惑的だし、ガール・ネクスト・ドア風の親しみやすい性格づけともあいまってじつにチャーミング。またバストサイズは巨乳主体ながらコンパクトなのから特大のそれまで幅広く展開するのだけれど、貧巨問わずボディラインはやたらとリアルでおケケもずいぶん生い茂ってと妙にリアルでこれまた扇情的だ。そして最後に、カラーイラストでの繊細なグラデイションと息を呑むような鮮烈な肌色が印象深く、このあたり漫画執筆とは別にCG彩色のみのお仕事も請け負うだけのことはある。ことほどさようにヴィジュアル面はどれをとっても個性豊かで、有象無象のエロ漫画家たちのなかでの差別化に貢献。
初期作のいくつかを除き登場するのはほぼ制服世代女子専科で、前述のとおりおっぱいはLサイズ中心にS~4Lくらいまで多種多様。そんな彼女らとどこにでもいる男性主人公とが丁々発止のタイマンラヴをくり広げるのが物語の基本パターンとなるのだが、女の子のキャラメイクがみな微妙にテンプレから逸脱しており秀逸だ。ツンデレだったり一途だったりおっとりさんだったりという部分にもうひと味プラスして特殊な性癖だの変なオプションだのを付属させることで凡庸なラヴコメに食傷ぎみのスレた読者を再度グッと惹きつける。甘エロ基調のなかにも軽妙なオチをつけ適度にアクセントをつける配慮も新人離れしており(まあ速攻虫歯になりそうなベッタベタのイチャラヴもそれはそれでいいものですがね)、漫画作品としての読みごたえも充分だ。
むろんエロ漫画であるからには抜かせテクの披露もおこたりなく、大半が1本20ページ以下の小品ながらいずれも水準以上の濡れ場占有率を確保。ことに巨乳系作品で顕著な、ファック中に大ぶりの乳首を屹立させ乳房全体がぷるんぷるん揺れる描写がたまらなくえろーすなのですよ。またどの話でも元気いっぱいの男根がプリプリ肉厚のまんこへ飲みこまれキュンキュン内奥で締めつけられるさまを詳細中継するのがことさらいやらしく、子宮のみならず卵巣の奥にまでしみこむかのごとく大量のザーメンが注ぎこまれる膣内射精シーンへと至る情景はおそろしいほどにプラグマティック。
すなおなのもそうでないのも、いよいよとなれば女の子みなステディな彼氏の前にもちもちボディをさらけ出し愛情をおねだり。ギュッと抱きしめ吸いつくような10代の肢体におぼれながらいちばん敏感な部分を刺戟して未曾有の快楽を引き出すのに全面協力。すっかりほおを上気させ呼吸を荒くする彼女の秘密の花園へいよいよ侵入を果たしハードな摩擦運動を開始するとヒロインたちまち淫語マシンガンで夢心地。ビッグバストを大胆に揺らしながらトロトロのイキ顔さらけ出すエロメスどものティーンエイジまんこめがけて2度3度と種つけ汁をお見舞いだ。事後くてっと満足げに横たわりいまだ充血したままの蜜壷からコポッと白濁液を逆流させる彼女の痴態に読者のエレクチオンも止むことなし。
作画は当初から高水準なもののさすがに最初期の数本は直近のそれに比べわずかにエロ演出が弱く感じたが、初単行本としてはこのうえなくウェルメイドな部類で文句なくお気に入り作家としてグリグリ脳裡にブックマーク。それと1本だけある「Girls forM」掲載作も事前に恐れていたほどには女子のサドっ気が強くなくそのへんにまったく免疫のない俺も安堵(逆にドMな貴兄にはもの足りないかも知れない)。お話も絵もテンプレに安住したくないという熱い思いが伝わってくるようで頼もしい限りであり、次作以降も大いに期待したい人。今作中の物件ではなんといっても獲る猫開眼のきっかけであり大人びてるけどじつはウブなJKを美味しく開発のプロセスがすばらしすぎる「とある田舎女子高生の憂鬱」と、クラスメイト女子の秘密保持からいつしかラヴラヴ膣内射精三昧へ発展の高校生カップルがうらやましくもさわやかな「こんな胸でも愛されたい!!」がことのほかマーヴェラスでございました。
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