-みぞね「鬼ヶ島の許婚」ジーウォーク ISBN:9784862974914
話○-△ 抜○ 消小 総合○
ヒトならぬ異形の女体におぼれ短編9本+巻末描きおろしショート漫画2本。キュートなモンスターっ娘たちとラヴラヴだったりレイプだったり多種多様な愛を交わしヒューマンどうしでは不可能な行為に及びつつ最後に人類ザーメンをドプドプ種つけの異種交配オンリーでお送りするこちらは作者初の成年向けコミックスだ。
毎月下旬ともなると各社からエロ漫画単行本がラッシュアワーのごとく大量供給されるなか、帯訴求コピーで高々と人外エロを謳い書店店頭で目を引いたのがこの作品。さらにパラパラ中身をめくると雑誌コーナーでサンプルを読んでいたとき気になっていたあの話が載っているじゃないか! というわけで作者に関する予備知識のほとんどないこちらを急遽つかみレジへ。
さっそく初出のチェックをすると、描きおろしパート以外はすべて同社の雑誌「QooPA!」に掲載されたもの。前述したように店頭でチラ見したことはあるのだが定価が4ケタと異様にお高いので購入したことのなかった本だ(出版社さますいません)。そのとある号で今作の冒頭短編「鬼ヶ島の許婚」を目にしていたのでかすかにそれが記憶に残っていたというわけ。その他のお話も含め執筆は直近のものと見え、萌えテイストを適度に混淆させたキュート寄りのすっきりしたアニメ/ゲーム系の絵柄は全編にわたり高値安定。衝動的にジャケ買いしても第1印象を裏切られることはないと思うが、慎重を期したい向きは版元提供の単行本紹介ページを参照するのがベター。
この滑らかな筆致でものされる女性陣はモンスターだったりケモノだったりするので霊長類準拠の年齢設定はまるで意味がないが、ルックスから推測するにおおむねハイティーン相当のやや豊~巨乳っ娘というエロ漫画購買層の需要のヴォリュームゾーンとみてよい。相方たる人間男子のちんこを受け入れるヒロインズの属性はおなじみの家畜にはじまり想像上の怪物に至るまで多彩で、登場順に列挙すると鬼/竜/蛇/コウモリ/人魚/山羊/ダークエルフ/鹿/狐/猫/不明(犬or狼?)。擬人化の程度は骨格レヴェルで元の種族の特徴を濃厚に残したのからいくつかのパーツのみ突出させた以外はほぼ人類互換のまでさまざまだが、少なくともお顔は大半がヒューマン系の造形なのでこのジャンル初心者の自分も安心。まあガチの好事家の方は「これじゃケモ度が足りん!」とお怒りかも知れないけれど。
物語の方は甘いのからヤバいのまでワイドレンジながら、問答無用の凌辱系は2本だけでその他微妙なのがいくつか、大半は読んでるこっちがこっ恥ずかしくなるほどのベタなイチャイチャ風味と、全般的な傾向は明確にライト寄り。人間男子との種族を超えた愛をドラマティックに展開の和姦ネタの方がたしかに基本設定との相性はよさそうだ。ページ数がひかえめなぶんストーリー展開はお約束に頼りがちではあるものの(とくに描きおろしの掌編は物語らしいものをくり広げる余地もない)、ストレートに喜怒哀楽をあらわにし一途な愛情を披露する女の子たちとの恋愛模様がむずがゆくも心地よい。彼女らが人外であることをスティグマのごとく捉えてしまいいま一歩踏み出せないのをヒューマン諸君が優しくラヴパワーで包みこみ最後みごとに恋愛成就の黄金パターンが読者の脳裡に優しく染みわたる。
エロシーン分量は突出したものではないけれど、ツンと屹立したおっぱいやら上気したイキ顔やらのすぐれたディテイルが効果的に興奮を励起。そしてなによりも、下腹部から覗くやたらとツヤツヤした動物まんこへ人類ちんこをゴリゴリねじこむという種族の本能無視の背徳感に心しびれる。ガツガツ腰を使うたびにシッポを振りあるいは胴体を巻きつけてきてよがり狂う彼女らのエキセントリックな痴態がたまらない。
ほおを真っ赤に染め強く恥じらいながらも彼女はステディな男子の前でヒトのそれとは異なる肢体をオープンセサミ。すでにうっすらと潤い粘膜が光沢を帯びて異種ちんこを迎える準備は万端だ。そしておもむろにシャフトを挿入され引きずられるように膣肉をこすり上げられて呼吸を荒げたちまちトロけ顔。ズボズボ往復運動を続けるたびダラダラよだれたれ流しはしたなく嬌声を発するさまが淫猥でたまらない。感極まりしきりに膣内射精をおねだりするヒロインのご要望どおり、異種間セックスの締めくくりは子宮の奥までヒューマン孕ませ汁を満タンに注入だ。
ポップで愛らしい絵ヅラなのにやってることは非常にインモラルな獣姦モンスター姦の連続攻撃というギャップがたまらぬこの1冊、なんといっても人外ヒロイン各種の凝ったディテイルとおのおの個性的なキュートネスにこの分野にうとい自分もすっかりトリコ。作者サイトやPixivを見に行った感じでは本来もっとケモ寄りのエグいのを描く人のようだけども、これくらいマイルドな方が世間的にも受容しやすいのではなかろうか。まだまだ未出の種族もあることだし次作も楽しみ。収録作のなかではこの作家の存在を知ったきっかけでもあるタイトル・チューン「鬼ヶ島の許婚」がやはり出色で、長躯ほわほわフェイス褐色おっぱい鬼っ娘ヒロイン・ツバキちゃんの献身的なご奉仕&ファースト嫁アクメっぷりがたまりません。
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