2015-03-09

今宵のアシッド・ジャズ。

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-天乃ちはる「恋愛器官のメルトダウン」富士美出版 ISBN:9784799503591
話○ 抜○ 消小 総合○

物心ついたころからずっと一緒の幼なじみ女子とついに一線を越え本編&後日談+修羅場明けのエロ漫画家に押しかけアシスタントが性欲処理もお手伝い連作2話+伝承どおりにヒト型化した我が家の猫又とラヴラヴ子作り本編&母娘丼続編+恋に連戦連敗の兄にもついに春が来て複雑な気分の妹は思いを抑えきれず……本編&描きおろし後日談+独立短編2本。愛しすぎるあまりエキセントリックな行動に走る女子どものエロエロな艶姿をマシンガン連射でお送りする作者記念すべきデビュー単行本だ。なお本来は先月末リリースのものをいくらか遅延しての評価記事となることをあらかじめおわびしておく。
定期購読までには至らずとも昨今は「コミックペンギンクラブ」をちょくちょくチェックしているのだけれど、そんな同誌の執筆陣のなかで非常に個性的な筆致が心に引っかかり脳裡にその名を刻んでいた作家。そう言いながらもしばらく新刊が出ていたことに気づかず、店頭での発見が遅れてレヴュウまでだいぶインターヴァルが空いてしまいまことに恐縮千万。ともあれさっそく購入しドキドキしながら本書をオープンセサミ。
非常に大まかなくくりで言えばアニメ絵の範疇になるのだろうが、入り抜きのハッキリしたシャープな線で少々ラフに描かれるその絵柄は昨今流行りのそれとはだいぶ系統の異なるもの。美大漫研系というかコミティア風味というか、ルーツの見えにくい独特のタッチだ。Pixivのプロフやtwitterの書きこみなどを見るにそうトシも行っていない男性作家のようなのだが、年齢性別不詳のなんとも形容のしがたい描線ではある。なんにせよまずは購入前に立ち読みページへのリンクが付属する単行本紹介ページで確認するのをオススメ。
このバロキッシュな筆致でものされる女性陣は一部の人外さんを含め推定ミドルティーン~20代前半付近の黄金世代。頭身高めで長い手足に華奢なボディラインのたいそうスレンダーな肢体描写ではあるけれど、意外にもお胸はけっこう盛られている娘が多くてそのアンバランス感がじつにエロティック。おっきめサイズの瞳でキリッとこちらを見つめてくるその視線も大いに扇情的でグッド。
そうしたルックス以上に天乃ちはる作品において特徴的なのが彼女らのいちいち個性的な性格描写。動じない系だったり引っこみ思案だったりと日常生活ではさほど能動的ではないのが、ステディな男子を前にすると匂いに発情したり積極的にちんこへしゃぶりついたり一気に暴走モードへ突入。この少々やりすぎなくらいの言動のコントラストが恋愛模様をひときわ鮮やかに彩り物語をダイレクトドライヴする原動力となるのだ。
オーソドックスなラヴコメベースの物語展開も前述したヒロインの突飛な言動が絶妙のスパイスとなってスピード感あふれる仕上がりに。グイグイお話を牽引する女子連中に男子諸君はどちらかというと腰が引けぎみではあるものの、一途に想われて悪い気などするはずもなく結局のところしっかりと愛情に応えながらもモリモリ精液搾取されるわけですよ。もっとも甘々一辺倒というわけではなく売春に従事する幼なじみ女子の虚構におぼれる短編「お金でしか買えない」みたくシニカルな趣向のお話もあるけれど、それを含め行為はすべて合意だし女の子はみな気持ちよさそうにイキまくるのでトータルの読後感を悪くすることはない。あと大半のお話が2話セットになっていて、1本めはおおむね正統派ラヴコメで通しておいて2本めはいきなり3P突入したり特殊性癖を披露したりとプレイのディープ度が増す構成の妙には感嘆。
ほぼ全話20ページ固定と分量的にはタイトなのでエロシーン密度は平均的な部類だが、滑らかな女体が乱舞しダイナミックな擬音が入り乱れる画面はなかなか股間にクるものがある。とりわけフィニッシュ付近でヒロインがはしたなく膣内射精をおねだりする場面が手書きの大量のフキダシで表現される演出がなんとも淫猥でよろしい。
ほっそりしたトルソから覗く意外にも豊かなおっぱいの感触を楽しみながらじっくりねっとり愛撫を重ね、しとどにぬれた彼女の下腹部へたぎる怒張をフェードイン。たちまち全身を突き抜ける衝動に身もだえしキュンキュン内奥を締めつけてくる彼女の痴態に興奮しきりだ。いちばん深い部分を刺激されハートマーク混じりの淫語をばらまきながら女子どもよがり狂う。感極まり恥も外聞もなく種つけを懇願し続けるヒロインの淫乱まんこの最深部へご要望どおり大量の白濁液をリリースだ。
作画/作劇ともすでに確固たる作家性を確立したウェルメイドなデビュー単行本。ただ個性の範疇とはいえときおり人物のデッサンがあやしくなったり濡れ場ではほとんど背景が消滅したりのヴィジュアル面はまだ改善の余地があり、今後の洗練が望まれるところ。創作ペースは速い方のようなのでそう遠くないうちに2冊めが出るのを期待したい。今回の作品たちのなかでは、お兄ちゃん大好きすぎて寝床に忍びこみ本懐を遂げる妹ちゃんの軍事侵攻三昧「妹Scramble」/「恋妹絶対防衛圏」連作と、ガン無視の日常と営業スマイル出しまくりのウリタイムとの対比が印象的な「お金でしか買えない」がマイフェイヴァリット。

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