2015-04-23

今夜の非合法員。

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-井藤ななみ「シェアスタイル」マックス ISBN:9784863793521
話△ 抜○ 消小 総合○

春夏秋冬朝昼晩折を見ては愛しまくり犯りまくりバカップル性活連作シリーズ10本+描きおろしフルカラーショート過去エピソード。とびきり高品質なヴィジュアルで彼氏彼女のイチャイチャ三昧をゲップが出るまで堪能できる作者これが初の成年向けコミックスだ。なおペンネームは特別変な読み方などせず「いとうななみ」と発音すればよろしい模様。
数年前にこの作家が我が定期購読誌である「コミックポプリクラブ」へ登場してからずっと楽しく作品を読ませてもらっているが、単行本リリースを契機に改めてググってみるとじつはだいぶ以前からゲーム原画やイラストなど華麗なお仕事履歴を有するヴェテランであることをいまさらながら知りビックリ。しかも最近では非エロの漫画執筆までこなしているというから驚きも倍だ。まるっきり新人とばかり思いこんでいたので以後この人のキャリアについて周知の方にとってはトンチンカンな記述が続くかも知れないがどうかお許しを。
昨今のポプリ誌上においてメインストリームであるところの、萌えまっしぐらな少女漫画/アニメ絵のハイブリッドであるその筆致は端整かつ華やか。ピンク基調の本作カヴァーイラストで披露の柔和なカラー彩色の美しさは前述の華麗なエロゲンガー履歴を思えば納得。むろん中身のモノクロ原稿もそれにまったく見劣りするものでなく、きわめて練りこまれた描線にうるさくない程度のトーンが乗っかった質の高い作画が頭からシッポまでみっちり。
こちらに収録の作品たちは巻頭描きおろしを除き2013-15年にかけポプリ誌上に掲載されたもの。いずれも独立したサブタイトルが附加された1話完結方式を採り、自分も雑誌初出時は途中まで短編だと思って消化していた。それがどうも出てくる女の子はずっといっしょだし前のエピソードがなんでか次の話に引っ張られたりしてるな……と感じていたらいつの間にか単独ヒロイン制の連続シリーズとして成立していたという次第。巻末著者あとがきには「デビュー作がまさか連載に……」とあるから、最初は読切作品として終わらせるはずが設定をそのままにキャリーオーヴァーで続けることにしたのだろう。
てなわけで本作の抜きキャラは表紙にも登場のショートヘアおっぱいっ娘・ゆいなちゃんただ1人。のちのエピソードでブレザーをまとい学校生活をエンジョイしていることから年齢はJK相当と推測される。他に女性と言えばお店の従業員やクラスメイトなどNPC的なものしか出てこないので、ゆいなちゃんのルックスが君のちんこにグッと来なければそっと本を書棚に戻すべし。
そんな彼女とその彼氏(エロゲ的なメカクレ君で名前すら設定されず最後まで「キミ」/「アイツ」としか呼ばれない)とがひたすら甘やかなメイク・ラヴにいそしむのが本作の基本パターン。自宅でコスプレ、更衣室で水着試着中に、放課後の図書館で、温泉旅館の湯煙に包まれ……etc、多彩なシチュでヒマさえあれば2人まぐわい続ける。カップルたち以外の人物はすべて捨象された極端に狭い空間のなかでリア充ティックに睦言を交わしらぶらぶちゅっちゅに熱中のただれたセックスライフをドーンと提示するド直球の犯るだけ漫画っぷりがすがすがしい。話評価に△をつけたのはこの即物的すぎるシチュゆえだが、物語自体はスムーズに進行し効果的に読者のニヤニヤを引き出す洗練されたものであることを附記しておく。
エロシーンはそんな彼ら彼女らの終わることなき生殖行為の一切合切をよどみなく実況中継。物語構造をシンプルにしたぶん濡れ場占有率はかなり高く、ゆいなちゃんがお口でお胸でご奉仕の前戯にはじまりプリティな痴態を大胆にさらけ出す本番シーンから最後たっぷりプリティマン子にザーメン注ぎこまれるに至るまでじっくりねっとり描き出す。セックスの最中も喜怒哀楽くるくる変わる表情をいっしょに追いかけてその愛らしいイキっぷりも逃さず摂取だ。
最愛の彼の前でだけはすぐに発情しせわしなく股間にしゃぶりついてみごとな抜かせテクを披露してたちまちザーメンごきゅごきゅ。すでに準備万端の秘密の花園をはしたなくくぱぁして挿入をおねだりだ。いちばん敏感な部分をゴリゴリ刺戟されてほおを赤らめ呼吸を荒くして早くも夢心地。幾度となく体位を変えストロークを刻みながらハートマーク混じりの嬌声をまき散らすさまがたまらなく淫猥でグッド。性器結合部を景気よく見せつけながらハードな摩擦運動をくり広げ昇りつめてゆく彼女のティーンエイジまんこの最深部めがけ特濃種つけ汁を許容量いっぱいに注入してフィニッシュ。
人物描写やら背景設定やらのいろんな部分を大胆に省略しひたすらバカップルの熱愛シーンを抽出することに徹した甘々タイマンラヴの逸品。読者にとっての実用度はゆいなちゃんを気に入るか否かに100%依存するのである意味ギャンブルとなるものの、短髪女子大好きっ漢の俺的にはたまらぬご褒美ゆえ気持ちよく使わせてもらった。そういう事情なので購入前の店頭見本閲覧を強く推奨するが、それがかなわぬ環境であれば版元より内容サンプルつきの単行本情報ページが用意されているほか、書店購入特典案内もプラスした作者サイトの発売告知記事が提供されているので事前に確認を。このあとシリーズ継続なのか別のヒロインを出してくるのかわからないけれど、卓越した萌えヴィジュアルを次回作でも大いに楽しませてもらいたいものだ。

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