2015-04-04

今宵のスイーツテロ。

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-美矢火「オトメヒメ」文苑堂 ISBN:9784861172151
話○-△ 抜○ 消小 総合○

購入したばかりのフィギュアを川に落とした主人公の前に現れたのは……本編&後日談+独立短編7本。繊細かつ美麗な筆致で描かれる清楚な少女たちがその姿とは裏腹にド淫乱ぶりを披露し精液搾取にいそしむ光景を思う存分堪能の作者最新単行本は通算2冊めのコミックスにして本レーベルからの初見参だ。
予備知識のまったくない状態でお試し買いした2012年末刊行のデビュー単行本「純情少女エトセトラ」ではとりわけその作画のクオリティの高さに驚嘆させられたのが強く印象に残っている。ゆえに今回の新刊は当初から購入候補としてリストアップしており、発売日に速攻書店へ出向きすぐさまレジへ。
現在の最新流行とは微妙に異なるラインなのだが、カラーでも白黒でもとにかく描線キレイ! デッサン完璧! な、流麗きわまりないヴィジュアルが美矢火のリーサル・ウェポン。かつてのホームグラウンドである「comicプルメロ」でも直接の後継誌たる現本拠地「コミックバベル」でも、この作家の手になる美麗なタッチはひと目で他の執筆陣と違いがわかる。前作レヴュウ時に別ジャンルで活動実績のある人なのではと推測したが、作者のツイートを見るとあながち見当外れでもなかったようだ。ベースとなる頭身高めの一般青年誌テイストな絵柄でものされる凜とした表情のすばらしさは当然のこと、流れで思いきりギャグ顔に崩してもまったくバランスがおかしくならないのはみごと。
今作の収録コンテンツほぼ直近2年以内のプルメロ/バベルに掲載されたもの。ヒロインの大半は制服世代のハイティーンでそこに若干名の年長系をプラスという、エロ漫画購買層の大半に受け入れられるタイプの年齢構成。目を疑うほどの爆乳化が進んだこの業界にあってはあまりおっぱいを強調しない部類の作画ではあるものの、パイズリしたり揉みしだいたりするには充分なヴォリュームを確保。大いに自己主張する乳-キュッと締まった細腰-一気に張り出した女性らしいヒップという、ボンキュッボンの理想的すぎる体型は2次元でしか実現できない魅惑のボディラインでなんともビューティフル。
唯一の続きもの作品「恋とフィギュアと天使さん」連作を除くと1話完結となる物語たちは、巻末著者あとがきの記載によると「SFH(少し不思議H)」を目指したとのこと。そんなわけでいきなり天から女子3人が降ってくる前述連作をはじめ、相手の心の声が視えたり男女入れ替わりだったりする非日常タイプのお話を収録。といっても多数派となるのは従来どおりのオーソドックスな純愛エロスゆえ前作からのファンもご安心を。いろいろ演出に工夫を凝らして変形ゴマを多用したりモノローグを多めに挟んだりしているのが作品によっては若干齟齬をきたしている面もあるのだけれど、総体としては自由自在なアイディアと緻密なお話運びに下支えされた豊穣な物語空間が立ちのぼっており気持ちよくストーリーを摂取だ。
超絶画力を存分に活かしたダイナミックなポージングで展開される濡れ場はかなり訴求力高め。一部の作品を除けばオーソドックスな1on1和姦で特別な性具やらプレイやらを導入しているわけではないのだけれど、むつみ合う2人の行為を前戯から射精までじっくり追いかけるそれだけの積み重ねで文句なくエロさ全開になるのだ。といってもアクロバティックな構図を多用したり擬音や流線などの演出を派手にほどこしたりしながら肉体どうしが躍動する光景は非常に華のあるもので、女の子連中の細やかに変化する絶品イキ顔ともあわせて読者の勃起中枢をダイレクトドライヴ。あと個人的には清純そのもののヒロインがいきなりちんこにしゃぶりついて大胆にご奉仕とか恥ずかしそうに慣れないエロ科白で挿入をおねだりとかの各種サーヴィスシーンが「作者さんわかってる!」という感じでじつにすばらしいとおもいます(小並感)。
制服の上からでも隠しきれない美乳をステディな男子の前でだけあらわにしてヒロイン側から積極的にアプローチ。蠱惑的な唇に怒張を含みたどたどしくも執拗な舌技でたちまち精を放ってしまう。お返しとばかりにこんどは前人未踏のスリットへ指先を伸ばしクリトリス責めで彼女を軽くひとイキ。すっかり準備万端の2人はいきなりハードに粘膜どうしをこすり合わせ幾度となく体位を入れ替えながら覚えたての快楽に夢中だ。いろんな汁にまみれた性器をなおも激しく突き立てながら蜜壷の奥へなん度も射精し続ける。法悦の体で絶頂し事後心地よさげに体躯を横たえながらうっとりと余韻にひたる少女の痴態にますます興奮しきり。
いささかクラシカルながらもおそろしく質の高いアートワークが全編を支配し変幻自在のエロシーンが横溢する充実のセカンド作品集。作者twitterなどを見る限り体力的に無理のきくタイプではないようで少々心配だけれど、新生バベルの看板作家のひとりとして今後もコンスタントにガッツリ抜ける作品を生み出し続けていただきたいものだ。本作コンテンツのなかでは、ちんまい系なのにおっぱいはなかなかご立派なヒロインが男性主人公へのウソいつわりない好意全開でエロエロに乱れてくれる「さとるクン」と、キリッとした美少女のショートヘア同級生に強制侵攻されて辛抱たまらんですたいな2話連作の後半部「恋とフィギュアと天使さん -そののち-」がマイちんこ的に最強でござ候。

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