2016-01-05

今週の塩素拾い。

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-新人君「スク水魚」ヒット出版社 ISBN:9784894656840
話○ 抜○-△ 消小 総合○

超レアな少女型天然魚を続々釣りあげて犯りたい放題中田氏放題表題作シリーズ連作3本+独立短編7本。素っ頓狂なバカエロからほの暗く狂おしい性の深淵までさまざまな物語世界にひたりつつ思春期入りたてスレンダー少女たちのみずみずしい肢体を布地越しに堪能のすばらしきアハ体験を読み手の脳髄めがけダイレクトにお届けする作者最新刊は成年向け商業コミックスとしての通算2冊めだ。なお表題の読みはタイトルロゴのローマナイズから推測するに「すくみずぎょ」と発音すればよろしい模様。
おととしあたりからヒット出版社では雑誌掲載作をストックしてゆき1冊ぶん蓄積されたところで単行本化するという通常のコミックス発刊プロセスとはまったく異なる、同人原稿をそのままISBNコードつきの書籍へ変換し流通させる斬新なスタイルによりいくつかの単行本を送り出している。この人の作品も初出はすべて薄い本であり、前単行本「学校指定」の発売からわずか1か月で連続リリースのこちらも中身はすべて同人初出のもの。つまるところ同人誌の総集編を商業ルートに乗せ2冊続けて出版したのだととらえるのが正確だろうか。そんなわけで本作評価記事のかなりの部分は前作レヴュウと内容的にクロスオーヴァーするので、そちらを併読しつつ本作の読解へと進んでもらえるとありがたい。
ひと月前の「学校指定」に引き続き創作同人誌「BLUE WATER SPLASH」より加筆修正のうえ再録のこちら、執筆時期は直近のから大昔のまでまたしてもランダムにピックアップ。ゆえにいかにも華奢なティーンエイジガールズを描くのにふさわしいシャープで繊細な一般青年誌系の作画はベースラインとしては共通でも新旧の振れ幅は若干大きめ。したがってこれが初見という方は店頭見本を置いている本屋へおもむくか出版社サイドから提供の単行本情報ページにある内容サンプルを閲覧したうえでレジへ向かうか否かの判断を下すのがベター。
今回収録のお話たちもまた1冊め同様に底抜けにコミカルなのから暗黒アングラテイストなのまで、甘やかなイチャラヴあり人間存在のやるせなさを浮き彫りにするものありとヴァラエティ豊かに展開。ただ比較的センシティヴな方向で固めていた前作よりはこちらの方がはっちゃけ度が高くなった印象だ。とりわけ冒頭からのタイトル・チューン「スク水魚」連作はその最たるもので、釣り堀や渓流で太公望を決めこむと獲物にかかるのは魚ではなくなんとスク水姿の女の子! という一種のバカエロ。釣ったスク水魚たちはむろん生地のすき間から蜜壷めがけシャフトをねじこんで美味しくご賞味するのだが、すっとぼけた解説が挿入されたり某釣りキチ漫画の悪質なパロがまぎれこんだりと作者もやり放題。少々よそ行きの印象だった1stコミックスよりはこちらの路線の方が自分は断然好みだけど、人によってはおちゃらけが過ぎるように感じて思うように没入できないかも。
けっして濡れ場主導型の作劇ではないものの、思春期入りたて世代のスレンダー女子にそろって紺や白のスウィムウェアを着せてはその布地ごと彼女らのはじけるボディを堪能の淫靡な光景が得も言われぬ背徳感をかもし出し勃起中枢を効果的に励起せしめる。かなり抜きオリエンテッドになった直近作に比べ昔の原稿は正直なところ実用度で見劣りし単行本トータルでの使い勝手は一定しないが、想像の翼を広げ薄皮一枚の下に息づく思春期ガールズの肉体のうずきをヴィヴィッドに感じ取ることができれば摩擦運動のアシストには必要充分。
ずぶ濡れのまま陸へ打ち上げられ横たわる水着姿の彼女らのハリのあるボディはまるで人魚のごとし。あえて布地をはぎ取ることをせず人造繊維越しにただようほのかな潮の匂いを嗅げばたちまちエレクチオン。いまだ発展途上の双丘を乱暴に揉みしだき下腹部のみをはだけて一気に暴れん棒をインサート。激しく内奥を突き上げられるたびうっすら涙を浮かべ小刻みにあえぎ声を発しながらこみ上げる衝動に必死で耐えるさまが痛ましくもエロっちい。全身しっとり汗ばみながら呼吸を荒げさらに甲高く咆吼するおにゃのこ連中の幼い子宮めがけて最後にたっぷりと白濁液をリリースだ。
当初は商業ベースに乗せることを意識していなかったことから本作収録の物件たちは一般的なエロ漫画とずいぶん作法が違う。とりわけ著者自身が巻末あとがきで述べるように、あえてトーンワークを放棄し線画だけでザックリ仕上げたいくつかの話はこうした注釈がないとたしかに手抜きと勘違いされるかも知れない。しかしながらこうしたフリーダムさこそが創作同人の醍醐味であり、その一端を我々が入手しやすい形で見せてもらえる僥倖にひたすら感謝だ。ググってみたりあとがきの文章を読んだりした限りだとエロ漫画はあくまで匿名での副業であり本格展開する欲はなさそうなのが残念だけど、気が向いたらいつでも商業誌に顔を出してもらえればと強く願う。この2冊めに収録のものでは冒頭表題作「スク水魚」シリーズのとことんシニカルな悪ノリ具合にすっかりやられ、また借金のカタに売られてゆく少女へ主人公が性の基礎教養を仕込むもの悲しいストーリー「髪結いの床」のしっとりしたアトモスフィアに心もちんこもせつなさ炸裂でございましたよ。

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