2016-06-06

今季の逆転満塁本塁打。

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-シロノマヒロ「欲負け妻の淫乱本性」クロエ出版 ISBN:9784908099212
話○ 抜◎ 消小 総合○

一時の戯れではじまった2組の夫婦交換はやがて本気の行為となり4人の関係は千々に乱れて前中後編&別視点インターミッション+醜聞を恐れ卑劣な教師の言いなりに性調教を受けるヒロインはいつしか与えられる悦楽のとりことなり前後編+独立短編3本。清楚で貞淑な女性たちがグズグズの肉体関係におぼれセックス冥府魔道へと堕ちてゆくまでの一部始終を執拗にトレースし彼女らの下品きわまりない痴態をヴィヴィッドに描き出す作者この名義でのファーストコミックスだ。なお単行本タイトルはこの表記に「ヨクマケヅマノスケベガオ」とフリガナします。
じつを言えばこの北の僻地でも本作はもう少し前に発売されていたのだけど、昨今すっかり10代女子に偏向し人妻ものと聞いただけでスルーしてしまう自分はイマイチ食指が伸びなかったのだ。それが随所でかなり高評価のレヴュウがされており思わず興味を惹かれ本日レジへと並んだ次第。そして現物を見てみると意外な事実が判明しいっそう驚いたのですよ。
まず冒頭のリードから妙な書き方をしたのにはわけがある。作者自身とくに隠し立てもしていないのでいきなりネタバレするが、以前は「漫画ばんがいち」等で「高句タビー」のペンネームを用い活動しており、その名義で2013年にコアマガジンよりデビュー作「としうえLovers」が上梓されているのだ(当ブログでは未評価)。どうやらシロノマヒロの看板は当版元の「COMIC真激」でお仕事開始するにあたってひねり出したようで、同誌を定期購読していない自分はこの単行本を購入してはじめてそれを知りビックリ。
ページを手繰ってゆくと出てくるのは昔の記憶とそれほど差異のないオーソドックスなアニメ/ゲーム系の絵柄ではあるものの、肢体描写やトーンワークは妙に濃ゆくていかにも真激執筆陣といった趣に変じている。描きおろしパートを除き収録はすべて2015-16年にかけての真激掲載分からとなるが、執筆の古い数作は初単行本発売当時の絵柄に近い雰囲気であるのが時系列に沿ってコッテリ感を増しているのだ(現在のタッチは出版社公式サイトの内容サンプルを見るのが便利)。情報量がやたらと多くやや煩雑にも感じる画面ではあるけれど、それは後述する作劇のノリにはむしろフィットしており、この変化はいわば必然だったのだろう。
このウェッティな筆致でものされるヒロイン連中は下は女子高生から上は女盛りの人妻まで。ただ当初懸念したよりは全般的にお歳が若くて奥さまキャラでも充分にキュートであり、アダルトさん苦手の自分でも無問題。もっともボディラインの方は10代でも20代でも等しくグラマラスかつ少々崩れかけた熟れすぎの肢体で、ここに大ぶりのニップルやだらしなく肉ヒダが発達した蜜壷など煽情的すぎるエロパーツが附加される。おっぱいは特大なのに腰はキュッと締まり、そこからまた安産間違いなしのビッグヒップへと伸びるトルソのおそろしくセクシャルな稜線が異様なほど読み手の情欲をそそるのだ。
以前の芸風と比べ作画以上に変貌を遂げたのがそのストーリーテリング。かつて赤面必至のベタ甘イチャラヴを描いていたこの人が看板を掛け替えて出してきたのは問答無用のダークエロスだ。実質的なタイトル・チューンである冒頭連作「開花~二年目の秋~」ではスワッピングからはじまる寝取り寝取られ、後半部の前後編「真相真意」では奸計に嵌められる凌辱調教堕ちもの、その他短編群で人妻NTRやギャル撃墜など、こぞってインモラルな関係へ女たちが引きずりこまれ泥沼にハマってゆく物語ばかり。当初戸惑いときに嫌悪すらしながらもヒロインは愛する人以外の男と肉体を重ねてゆくうちドップリと性交のとりことなり罪の意識などは灼けるような快感のなかへ散逸してゆく。とりわけ禁じられたセックスへどんどん没頭しいよいよ自分から欲望の深淵へと足を踏み入れるポイント・オヴ・ノーリターン近辺の揺れる心象描写がじつに巧みで、もはやモラルなど捨象し堕落する一途のメスたちの浅ましい行状をつむぐのがこれほどに上手な作家だったとはと驚嘆。
たっぷりと尺が取られた物語たちの多くをコッテリと濃密なファックシーンが埋めつくしており濡れ場密度は非常に高い。方々で飛び交う各種の液汁の匂いや粘膜どうしのこすれ合う音までが聞こえてきそうな熱気あふれるフレームのなかで男と女が派手派手しくおのが肉体をぶつけ合い執拗に舌先を絡めながら延々と肉の饗宴がくり広げられるのだ。濡れそぼつ内奥を幾度となく突き上げられだらしなく白目剥きながら昇りつめてゆくエロメスどもの子宮へ際限なく膣内射精が続く。
清純な少女も貞淑な人妻も男たちの悪巧みに乗せられ自分から禁忌の罠へ足を踏み入れてアモラルな性の営みに熱中だ。グチャグチャ音を立てながら下腹部のビラビラをかき回されてたちまちほおを火照らせ瞳をうるませながら下品なアヘ顔をさらけ出す。臨まぬはずの行為にいつしか没頭し愛してもない男の愛撫に身をゆだね自分から腰を使っては背徳の歓びに打ち震えるさまが淫猥でたまらない。いよいよ日本語にならない咆吼を発し全身汗みずくになりながらイクイク連呼のエロメスどもの淫乱まんこめがけてたっぷり本気の種つけだ。
率直に言うとヒロイン造形も物語の趣向も自分のストライクゾーンど真ん中というわけではないのだけれど、それにもかかわらず壮絶に勃起中枢を刺戟されおそろしく息子をしごかざるを得ない逸品。以前の作風を知る方はまるで別人のようにテイストが変化しているのでむしろうかつに近づかない方がよいのではと思うが、えっちぃボディのJKやら奥さまやらが引き返せない情欲の隘路へと堕ちてゆく光景を目の当たりにしたい諸兄にはたまらぬご褒美といえよう。なかでも冒頭前中後編「開花~二年目の秋~」の主演女優・和希(かずき)さんが当初の清楚なお姿からいっぱしの淫乱ビッチへとみごとに転落してゆくさまは白眉で、彼女のドエロすぎる艶姿で精巣が枯渇するほどヌキヌキ。

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