-Pennel「潜熱」ワニマガジン社 ISBN:9784862694294
話○ 抜○ 消小-中 総合○
うだるような暑さのなか幼なじみ女子とようやく愛を成就させて本編&真冬ver描きおろし後日談+用もないのに整骨院へやってくるJKは受付嬢に嫉妬心を燃やしつつ先生に熱烈ご奉仕本編&脇キャラ主演後日談+独立短編9本。端整な筆致で少女たちのひそやかに燃え上がる情欲をじっくりねっとりえぐり出す独特のアトモスフィアを堪能できる作者これが記念すべきファーストコミックスだ。なお筆名は綴りそのままに「ぺんねる」と発音すればよろしい模様。
いろんな場所へアンテナを伸ばし常に新人作家の補充をおこたらない「COMIC快楽天」グループだが、オーソドックスなクッキリハッキリさわやか系の絵柄に明朗快活エロス風味の人をスカウティングの主軸に据えつつも一定数でやや系統の異なるタイプも取りそろえる周到さがさすが業界最大手。どちらかというと今回評価の俎上に載せるこのニューカマーはワニマガでは傍流に位置する、叙情性を前面に押し出した作風が特徴的だ。
普遍的なアニメ/ゲーム系の絵柄を基調にしつつも、昨今の快楽天各誌でよくあるトーンバキバキお肌ツヤツヤの派手派手しい雰囲気とは一線を画した落ち着きのあるヴィジュアル。身もフタもないことを言ってしまえばエロだと少々据わりが悪く、むしろ一般系のちょいマニア誌――ゲッサンだのgoodアフタヌーンだの――で青春モラトリアム漫画を描くのが似合いそうなタッチだ。収録作は「COMIC快楽天BEAST」誌上で2014-16年にかけ集中的に執筆されており絵ヅラの新旧差はほとんどなくてクオリティは高値安定。例によって出版社提供の単行本情報ページ(どうでもいいが、ここの悪ノリしすぎた紹介文はひでえ。作家との相性にもよるがPennelにはこれアカンよw)で内容サンプル閲覧が可能なので、未見の方は書店へ向かう前にまずはチェックを。
この趣豊かな筆致でものされる女性陣は女子高生付近を中心に上方向数名をプラスの構成。萌え萌えしくもフェロモンダダ漏れでもないお歳相応の清楚なルックスだ。一部の年長さんは妙に若々しくてこちらは実年齢よりキュートネス強調っぽく見えるが熟女苦手の自分的にはありがたい処置。整った目鼻立ちながら飛び抜けて目を惹く感じでもない地味めのルックスだけどそこがむしろ適度にリアリティがあってナイスだと思う。首から下はおおむねボンキュッボンの巨乳巨尻系の造形となっているもののこちらもワニで頻出する極端なビッグバストではなくほどほど感のあるボディデザインで、この抑制の効いた禁欲的なまでのキャラメイクが逆にBEAST誌上ではレアで目立つのだ。
掲載誌がコンビニ売り雑誌なだけに物語のトーンは穏健な和姦ベースのそれ。一部不穏な背景をうかがわせるお話も最終的には前向きに締めくくられるので読後感はきわめて良好だ。大仰なグランドストーリーだとか波瀾万丈のジェットコースター展開などはまったくない、現代日本舞台のごくこぢんまりとした恋愛ものだが、そのスケール感のなさを逆手に取った緻密で繊細なお話運びがPennel漫画の真骨頂。男女の距離は行きずりの出会いから長年の幼なじみまで多種多様ながら、いずれも彼ら彼女らがやがて身体を重ね思いを通じ合うまでのプロセスを詳細につむぎ出す。出会って即ファックから積年の思いをようやく遂げるのまで緩急自在の空間操作をほどこしつつもカップルの熱く激しいラヴ・アフェアは共通しており、心通じあえば恥も外聞もなく求め合いギュッと抱きあいながら幾度となく彼女のなかへ精を放つ狂騒ぶりがその落ちついた筆致とは対照的で印象深い。
1作品あたり16-18ページ平均とかなりタイトな分量だけど、日常パートから濡れ場へとシームレスへ移行する巧みな構成のおかげでエロシーンも充実。いざ覚悟を決めればむしろ女子サイドの方が行為に積極的なのも特徴で、女の子側からえっちぃボディを差し出してはグイグイ迫って来るものだから野郎どもは無条件降伏せざるを得ない。ねっとりと性器どうし干戈を交えつつ濃密なピロウ・トークを交わしては2度3度と膣内射精の複数ラウンド制セックス主体なのも個人的にナイスポイント。
純真無垢そのものに見えた彼女はしかしながらほんのりほおを朱に染め瞳をうるませつつ誘うような視線を向けてくるさまはのっけから発情一直線。すかさず股間にしゃぶりつき男根に舌を這わせながら第1ちんこ汁を搾取だ。まだまだ元気いっぱいの暴れん棒をすでに準備万端の蜜壷へ導いてちんことまんこの真剣勝負をスタート。甘い吐息を押し殺すようにしながらもこらえきれず全身をよじらせ小刻みにハートマークをまき散らすさまが煽情的でたまらない。執拗に舌先を絡めつつ両手を回しガッチリだいしゅきホールドをキメながらトロトロのイキ顔さらし昇りつめてゆく彼女のド淫乱まんこの奥底めがけザーメンの奔流を2回3回と続けてお見舞いだ。
涼やかな容貌とは裏腹の熱くほとばしるような欲望の坩堝をのぞかせるヒロインたちとそれに呼応するかのごとくハードに腰を使いなん度も胤を注ぎこむ男たちとの劣情曼荼羅を清新な作画でヴィヴィッドに描き出す上質の処女単行本。とりわけよどみなく洗練された作劇は新人のそれとは思えぬできばえだ。局部アップになると突如黒ノリ面積が増すご無体な性器修整はうれしくないがこのご時勢やむなし。こういうタイプは得てしてエロ滞在を短期間で切り上げてしまうものだけど、もう少しの間だけは愚息を楽しませてもらいたいもの。この人はとくに短髪太眉女子の描写が秀逸で、元運動部日焼け元気っ娘が古本屋の店番中に自慰表明→お客に見つかり本番突入の「書架陰の秘密」と、団地内のマイ秘密スポットに侵入してきた女子と着衣のままハードに青姦「階段のキミ、踊り場の雪」のそーゆー系ヒロイン登場2作品でおもに我が砲身を酷使。
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