2016-08-12

今夜のカーゴ・カルト。

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-ばつ「ヒートアップぼでぃ」ジーオーティー ISBN:9784860848491
話○ 抜○-△ 消小 総合○

少女を改造し人類を攻撃させる謎の組織に対抗すべく彼女らをちんこパワーで洗脳解除する機甲ヒーローの活躍と葛藤中編3話+幼なじみ姉妹どちらにも慕われて少年のちんこは毎日大忙し本編&フルカラー後日談+独立短編5本。キュート&キャッチーな絵柄でヴァラエティ豊かにエロでコメな日常をくり広げる作者これが記念すべきファーストコミックスだ。
創刊してから数冊であっけなくお亡くなりになることもめずらしくないエロ漫画雑誌界だけど、2013年発売の創刊号から月刊ペースで着実に実績を積み重ねついに先日正式にコードを取得した当版元の「comicアンスリウム」はもう立派に定着したと言っていいだろう。当初の他社移籍組頼みから昨今は生え抜きの執筆陣を続々輩出している伸び盛りの雑誌だ。そんななか初単行本を送り出したこの人も同誌の第1回漫画大賞出身という期待の新星であり、初登場からいくらか時間はかかったが満を持しての処女作刊行をまずは言祝ぐとしよう。
いきなり全裸の萌えっ娘2名がドドーンとお目見えの非常に目を惹く表紙で早くもツカミはOK。かなりカワイイ方向へ寄せた柔和でラヴリィな筆致は中身の白黒原稿でも共通のテイストで、業界の各種トレンドをセンスよくすくい上げ反映させた売れ線まっしぐらのタッチはアンスリウムよりむしろ快楽天系列あたりが似合いそうなメジャー感がある。巻末の初出一覧を見るに2014-16年にかけ執筆の収録作たちはいくらか作画の新旧差はあるものの当初からベースラインはキッチリ固まっていて新人らしからぬ安定感。というのも作者サイトやpixivを見るに同人ではずいぶん前から活動している実績充分の隠れヴェテランで、そうであればこの手慣れた描線も納得。そんなわけで不見転のジャケ買いでも羊頭狗肉感はまったくないが、万全を期すのなら出版社提供の単行本情報で内容サンプルを確認すべし。
この端整な筆致でものされる女性陣は年のころ10代なかば~20代中盤付近までフォローの万能型。大人キャラでもティーン同然の愛らしさなのでムンムンな熟女感をお望みの方にだけは向かないかも知れないが、おおむね最大公約数的需要を満たすよいお仕事だ。おっぱいサイズもささやかなのから雄大なのまでワイドレンジに取りそろえあらゆるニーズにお応え。加えて鬼っ娘に怪人さんなど人外方面もぬかりなく配置してまことに用意周到だ。
そんな彼女らが乗っかる物語たちはおおむね合意エロの形態を採るものの、そのありようはじつに多種多様。オーソドックスなタイマンラヴあり女体ワラワラのハーレム系あり、身もフタもないパロディから真摯なラヴ模様を描くのまでどんなシチュでもそつなくこなす器用ぶりはとてもこれが1冊めとは思えない。どれほど奇抜な趣向をぶちこんでも全体のトーンはあくまで明るくまとめ読後スッキリとカタルシスを植えつける手腕もメジャーシーン向けで、このままエロ抜きのオリジナルで一般誌へ参戦してもなんら支障なさそう。
規制ゆるめな書店売り成年誌のメリットを最大限に活かし、エロシーンもおよそなんでもアリの変態行為満漢全席。ノーマルなちんこまんこの合従連衡のみならずパイズリやフェラといった昨今当たり前のオプションがプラスされ、さらに脇コキだの二本差しだの触手プレイだのニッチなエロスまで手際よくばらまかれたおもちゃ箱みたいな濡れ場はあらゆる性年諸君の欲求に対応してみせる。よりどりみどりの責めに屈しすっかりほおを上気させハート目で絶頂するヒロインズの痴態でなん杯もゴハンをおかわりできること必至。
日常パートの明るくキュートな雰囲気をベッドでは一転させ娼婦さながらの媚態と瞳をうるませこれからの情交を待ち望む淫猥な表情を見せつける。目の前に突き出されたシャフトへ即座にしゃぶりつきガツガツ舌を這わせてたちまち精液搾取だ。すぐさまこんどはトロトロまんこをおっ広げ屹立したままの怒張をねじこまれまたしてもだらしないアヘ顔披露。粘膜も破けんかの勢いで激しく内奥を貫かれるたび淫語マシンガン連射ししきりに中田氏を懇願するドスケベ女子の孕み袋いっぱいに白くねばつく液体をたっぷりとぶちまけたその刹那ケダモノのごとく咆吼を発しヒロイン昇天。
デビュー作でありながらストーリーの引き出しはきわめて多く、かつそれらを過不足なくエロコメ作品として昇華させる如才ないお話運びには脱帽。一方で濡れ場ではこの万能ぶりが必ずしもプラスに作用するわけではなくて、なんでもできてしまう反面この作家がとくに注力する欲望の坩堝がイマイチ見えない感じ(強いて言えばおねショタHが得意科目なように見えたが、この市場はいま激戦区ゆえこれ単独で勝ち抜くのはムズいぞ)。雑誌上ではスーパーサブもしくはシックスマン的にとても重宝する存在だと思うが、この人の作品だけ抜き出して1冊にまとめると現状ではややパンチが弱い気がするので、今後なにか独自のセールスポイントをファックにぶちこんでいただければ。とまあケチをつけつつも嗜好の合致する作品は美味しくいただいて、引っこみ思案の地味っ娘が自分のえっちな姿をネット配信するうちそのドスケベな本性を開花させてゆく「自撮りエスカレーション」と、タイプの異なる美人姉妹をダブルでご賞味の「おねえちゃんズ アタック!!」連作で大いにティッシュを費消。

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