-いーむす・アキ「とろまんスタイル」ワニマガジン社 ISBN:9784862694485
話○-△ 抜○ 消小 総合○
異人相手の接待で侍女たちは滑らかな肢体をお披露目し全力ご奉仕連作2本+独立短編6本+フルカラーショート4本。もぎたてのニンフェットから熟れ熟れの有閑マダムまで体躯を朱に染め下腹部をしとどに濡らして情欲の隘路へと堕ちてゆくセックス曼荼羅を怒濤のごとくお届けの作者最新刊は通算9冊めのコミックスだ。
当初はたまのスポット買いだった「COMIC快楽天」を定期購読するようになりだいぶ経つのだけれど、さすがに業界最大手だけあり執筆陣内部の競争も激しくて気がつくとラインナップがきれいに入れ替わっていたりする。そんななか自分が読み出したころからずっとレギュラー掲載枠を持ち精力的な執筆活動を続けているこの作家の偉業にはシャッポを脱がざるを得ない。いま快楽天にいるメンツで他に匹敵するキャリアの持ち主といえはせいぜい西安とかるま龍狼くらいのもので、エロ漫画シーンの最前線に立ち続けることの難しさと偉大さを思い知らされる。
そんなこの人が送り出すこのニューエスト・モデル、前単行本「ヌレスジ」刊行からおよそ1年半ぶりと最近では比較的短いインターヴァルでの新刊リリースだ。もはや大ヴェテランの域に達しようという作家で作画スタイルはほぼ固まっており品質的にはまったく問題ないのだが、三次元的リアル志向にも見える表紙や巻頭のカラー原稿とわりかし漫画ティックな中盤以降の白黒漫画とでやや受ける印象が異なるので、出版社用意の単行本情報ページで内容サンプルを確認したのち購入可否を判断するのをオススメ。
やや濃口ながらも端整な一般青年誌系の絵柄でものされる女性陣は思春期入りたてのぺたっ娘から酸いも甘いも知り尽くした完熟アダルトさんまで超ワイドレンジ。したがっていつもの巨乳オリエンテッドな傾向はやや影をひそめナイチチさんもけっこう存在するのだが、いーむす・アキ特有のコッテリした陰影によりおっぱいっ娘はもとより貧乳女子ですら妙にムチムチしているのは変わらぬ美点。キャリア初期は人妻/母親中心、中期はJKメインと元来どんな年齢層のヒロインも描きこなせる作家なのだけど、今回はとくにきわ立って全方位外交です喃。個人的にはここ数年続いていたティーン主体路線が好みなのだけど、こちらの方が広範な支持層の獲得には有効なのだろうな。
展開されるお話たちは1on1の甘ラヴから多数のちんこに囲まれた輪姦ショウまで、はたまたバカエロありシリアスな悲恋ありと多種多様。長尺もの主体から読み切りスタイルへ変化したのちはコンビニ売り誌初出らしいライトエロコメ寄りの構成だったのだけど、こちらに収録のものは一筋縄ではいかない複雑な感情のやりとりやらダーク/ビターな雰囲気をただよわせるものやら考えさせるタイプの物語が再度増えた感じ。もちろん巻頭のカラー掌編群のようにワン・アイディアでサクッと進行する系統のお話も健在なのだけど。いずれにせよもはや老練の域の作家だけにストーリー進行はきわめてスムーズで、抜きツールとしての領分をわきまえ主張を抑制しつつも確固たるバックボーンとして通奏低音を奏で読み手の自慰表明を的確にサポート。
過度にツヤツヤのボディが躍動し性器どうしの真剣勝負がねっとりくり広げられるエロシーンはいつもながらにこの作家最大の武器。とりわけ柔肉や粘膜のヴィヴィッドな色合いや液汁まみれの光沢感は出色で、それら生々しいエロパーツが絡みあいながらの汗だく汁だく全力ファックは凶悪なまでに煽情的だ。羞恥にほおを染め快感に瞳をうるませるヒロインたちがまんこのとば口や肛門のシワまで見せつけながら甘い吐息をもらし激しく内奥を貫かれては絶頂のワンダフルな情景で精巣のストックもたちまち消尽。
華奢な肢体のちびっ娘もグラマラスボディの奥さまもこぞって着衣を解き放ち褥に横たわって熱くたぎる欲棒を直接受け止める。みずからピキピキちんこにしゃぶりつきねっとり舌先を搦め手すかさず第1ちんこ汁を搾取だ。早くもいろんな汁まみれの秘密の花園をおっ広げゆっくりシャフトをねじこまれて粘膜どうしのハードな摩擦運動をスタート。柔肉もめくれ上がるほどに激しく交合しその都度全身をのけぞらせながら小刻みに嬌声を発しては恥も外聞もなくよがり狂うさまがなんともエロっちい。汗と涙と愛液まみれの体躯を打ち震わせながら昇りつめてゆくエロメスどもの内へ外へと白くねばつく液体をたっぷりとぶちまけて女体征服事業は無事完了。
いくつかある外出しフィニッシュや私的ストライクゾーンの上方すぎるヒロイン主演の作品では実用度がやや低下したものの、総体としてはきわめてユースフルな逸品でありこれからの秋の夜長には頼もしいお供だ。コッテリとクドい味つけの汁だくエロスは現状の快楽天では貴重な存在で、これからも存分にその威力を見せつけていただきたいもの。収録物件のなかではやはり10代女子登場のものがマイちんこ的にはより福音であり、とりわけ性獣と化した同級生男子に対しとまどい恥じらいながらも身を任せるウブっ娘の痴態がたまらんですたいな「サカリ」と、不埒な情事を目撃し幼い肉体を火照らす少女が一人前のオンナへと開発されてゆく「肉宴の館」のスレンダー女子大活躍な2作品で大いにヌキヌキ。
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