今晩のペンタトニック・スケール。

-むのめりくん「艶、ひめごと」コアマガジン ISBN:9784864369633
話○ 抜○ 消小-中 総合○

運命の恋人や血の同胞たちが本能のままに熱く狂おしい情欲の宴をくり広げ短編10本+一部ヒロインズ再登場描きおろし後日談。清楚なお嬢さまも活発ガールもステディな男子の前でだけはメスの貌をさらけ出し淫猥に腰を振りながらたっぷり膣内射精され絶頂の光景を強烈なまでに読者の脳裡へ刻みこむ作者これが記念すべきファーストコミックスだ。
昨今この出版社の刊行物とはすっかりごぶさたとなってしまった自分は、以前から見知ったメンツ以外のコア執筆陣に関する予備知識はほぼゼロ。だもんで当社期待の新鋭たるこの人のこともつい最近までまったく存じ上げず申しわけない限り。書店の平台でこの印象的な表紙を目にしなかったらそのままスルーしていたところをふとお試し買いしてみたら、そこには思いもよらぬ情景が広がっていたのですよ……。
現在メインの活動場所は当社の「コミックメガストアα」であるようなのだけど、巻末の初出一覧を見るとコミメガαのほか「COMIC快楽天」(ワニマガジン社)/「コミックペンギンクラブ」(富士美出版)とみごとに執筆媒体がバラバラ。これだけ中途半端な掲載ぶりだと原稿も放置プレイになりがちなところをナシを通し1冊にまとめ上げた編集サイドにまずはありがとう。なお出版社用意のコミックス情報および編集部公式ブログ内の特集記事でサンプル画像が見られるほか、作者サイトの単行本発売告知で各ショップの購入特典案内や通販サイトへのリンクがなされているので、先にそちらをチェックしたのち本屋へ向かうのをオススメ。
帯の訴求コピーで「驚異の新人」と謳っているように、中身の端整なアニメ/ゲーム系の作画はたしかにルーキーらしからぬ安定感(と、少々古典的なタッチ)。2013-16年執筆と直近に描かれたものばかりゆえもとより完成度は高いけれど、巻末著者あとがきを信用するならキャリア3年でこのやたらと手慣れた筆致はちょっと信じがたいところ。商業活動のスタートが遅かっただけで同人では相応の経験があるとか、あるいは既存作家が正体を伏せての再デビューかと疑ってしまう(ググってみたら名義を変え別ジャンルで執筆歴があるようなのだけど)。そんなわけでことクオリティに関しては十把ひと絡げの駆け出し漫画家だと思わない方がいい。
ちょっと懐かしい感じのするお筆先から生み出されるヒロイン群はJK近辺を中心にプラマイ数歳くらいだろうか。表紙/裏表紙で訴求するようにティーンながらもムチムチと起伏豊かで肉感的なボディに生ツバゴックン。一部それほどビッグでないおっぱいの娘もいるけれどそんな女子だって肢体の方は巨乳さんに負けず劣らずハリがよくてナイスだ。オーソドックスな同級生をはじめ実姉や年上幼なじみなど年長女子、あるいは後輩に姪っ娘といった年少系と多彩なタイプの女の子を描きこなすオールラウンダーで、君もきっととびきりのオキニを見つけられるはず。
スキのないヴィジュアルもそうだがストーリーテリングの方はもっと達者。男女どちらかが主導権を握りつつ進行する普遍的な甘めのタイマンラヴが物語の基本ラインとなるのだが、なにげない日常パートから2人の交差する感情を徐々に盛り上げ情熱の交合シーンへと至る一連の描写と彼ら彼女の細やかな心の機敏をピンポイントですくい上げるのが非常に巧みだ。ことに無邪気だったりクールだったりと通常時まったく性愛と縁のなさそうなタイプの娘がすっかり発情しセックスの坩堝へとおぼれてゆくプロセスをつむがせると天下一品。ようやく想い人と真の意味で結ばれて随喜の涙を流し感極まって全身を打ち震わせながらよがり狂う彼女らのはしたない姿を目の当たりにしてぼくらもエレクチオンが収まりません。
1作品あたり18-28ページと分量にいくらか幅はあるけれど、前述の魅力的なアクメ顔百面相を軸に据えつつたわわな肢体をフル活用のストロングエロスを展開の濡れ場は読み手の勃起中枢を効果的にドライヴ。ノーマルな趣向のみならずドS女子がエグい責めを見せたり寝入りばなを襲ってみたり憑依プレイにいそしんでみたりと多彩なシチュをぶちこみながら2人互いの気持ちを確認しきつく抱きあいながら昇りつめてゆく濃厚イチャラヴの洪水に脳髄もしびれっぱなし。
日常の落ちついた/邪気のない素顔を不意打ちや執拗な責めでその気にさせて発情モードへと突入だ。甘い吐息をもらしながら生まれたままの姿になって弾む肢体を見せつけてくるヒロインズの挑発的な瞳の奥にはハートマーク。充血した肉ヒダを押し広げ濡れそぼつ蜜壷のその向こうまで確認したのちはおもむろにいきり立つ陽物をインサート。内奥をえぐるように突き上げるたび頬を紅潮させ涙を浮かべながら四方八方へはしたない嬌声をまき散らすエロメスどもの痴態にいっそう興奮。汗と涙と愛液まみれで全身を濡らしトロトロのアヘ顔さらけ出してはイクイク連呼の彼女らのドスケベまんこのいちばん深いところへ粘度の高い白濁を最後たっぷりとぶちまけフィニッシュ。
コアマガ物件の宿痾であるカラーページのモザイク修整はやはり興ざめで、また私的嗜好のいかんにより一部のサド風味なヒロインでは若干実用度が低下したものの、総体として作画/作劇とも新人離れした優秀な精液分泌支援装置の誕生だ。年上/年下どちらの女の子も魅力的に描け多彩なシチュも難なくこなしてと初手から万能ぶりを見せつけており今後も楽しみ。なかでも個人的には年少女子ものがことのほか肌に合い、言動はおこちゃまなのにボディはすっかり育った無知無邪気巨乳姪っ娘にオトナの快楽をレッスン「おとまり嫁」と、イキ声で栄養摂取の褐色人外ちゃんと別離のときを前に寸止め解禁ガチファック三昧の「アリサのよびごえ」でもって精巣のストックはスッカラカン。