2016-11-20

本年度の優勝パレード。

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-EBA「ラペコーポの憂鬱」エンジェル出版 ISBN:9784873067353
話○ 抜○ 消小 総合○

家賃格安環境抜群の人妻限定アパートで日々くり広げられる肉欲の宴に入居者たちは次々と堕ちてゆき表題作長編6話+主人公がその精神に荒涼たる虚無を抱くに至るまでのプロセスをつづる前日譚4話。キュートフェイス&ド迫力ボディの奥さま連中を最愛のダンナから掠奪し自分のちんこ色に染めてゆく問答無用ストロング転落調教エロスを展開の作者最新刊は精液分泌支援ツールとしての通算8冊めにして黄色い楕円仕様の第7弾、そして本レーベルからの4thコミックスだ。
この作家の漫画作品を大いに楽しむようになったのは故「コミックポプリクラブ」で明朗快活ラヴコメを執筆していたころで、巨乳ティーンズとのイチャラヴを主軸に据えつつドスケベまんこに連続膣内射精のすばらしき物件を次々に量産していて当時のマイサンもお世話になりまくり。そう言いつつも去年8月発売の前単行本「妹姦察日記」(ジーオーティー刊)は申しわけなくも未購入なので(理由は後述)、当ブログで評価の俎上に載せるのは今回と同じ版元より2015年3月に上梓された「Forbidden Fruit」以来のこと。
いくらかクセはあるけれど非常にセンスよくまとまったシャープな筆致でつづられるスッキリ系の作画はデビュー当初からひと目でメイド・イン・EBAとわかるもので、のちに一般誌進出も果たしたように個性的でいながらメジャー感をも含有したナイスなタッチ。2015-16年にかけ「アクションピザッツ」誌上で掲載の直近原稿ばかりゆえこの人のもっとも洗練されたヴィジュアルを見ることができる。表紙/裏表紙だけでも中身の推測はつくが、万全を期すのなら著者公式サイトの新刊宣伝記事で内容サンプル閲覧やショップ購入特典の確認が可能なので先にそちらをチェックすべし。
このたび登場のヒロインたちはその設定上既婚女性限定となるが(過去回想で一部例外あり)、20代前半から三十路附近と思われる彼女らは強めのディフォルメを利かせたEBAの作画にかかれば外見的にはティーン同然。顔の輪郭は鋭利なのにボディラインはふっくらと女性らしい曲線を描く特徴的なヴィジュアルによりつむがれる特盛グラマラスボディが画面狭しと炸裂だ。ちんまいのからスラリとしたのまで、はたまたおっとりさんあり強気っ娘ありとキャラメイクも多彩でありなんとも眼福。
物語の方は既刊を読みつけた人間からするとビックリするような変貌ぶり。スウィートな恋愛模様を明るくコミカルに描き出す従来の作風から一転して、卑劣なキモメン主人公によるレイプ調教数珠つなぎ仕様となっているのだ。もっともこの変化は実際のところもう少し前から起こっていて、本稿では取り上げていない前作「妹姦察日記」がまさにそうしたタイプのお話。雑誌掲載時からその極端な振れ幅にとまどい単行本発売後の手出しを躊躇した結果レヴュウ1冊飛ばしに至った次第である。そう言いながら最近はむしろダーク系の作品ばかりになり否応なしに免疫ができたのでこの新刊購入に踏み切ったのだけれど。
都内某所にある夫婦/シングルマザー限定のアパート「ラペコーポ」は交通至便・治安良好・家賃格安で入居希望者が殺到の超優良物件。しかしそれはオーナー兼大家の中年男・井仲田悟作(いなかたごさく)による罠であり、好条件をエサに釣りあげた人妻を片っぱしから犯しセックス漬けにするための悪辣な仕掛けであった……というのが物語のベースライン。入居者は各個撃破されては田悟作のビッグコックのとりことなって隷属を誓うこととなるのだ。愛娘の前で怒張をねじこまれ、欲求不満のところをつけこまれ、愛する夫のそばで精液を注がれ、姉妹丼を美味しくいただかれ等々、狼藉の限りを尽くす彼の所業にやがて報いが……というところでいったんオハナシは決着。そこからはいちど時間が巻き戻り田悟作の医学生時代へワープして、彼が女性不信におちいった原因とそれへの復讐のシークエンスを描き出すアーリー・デイズ「井仲田悟作の憂鬱」が続き、実質的に2個セットでひとつのストーリーを構成。前半部ではまごうかたなき絶対悪として君臨していた彼の壮絶なバックグラウンドへ踏みこむことで単純な白黒二元論にとどまらない重層的な読みを可能とする。これをもってして田悟作の所業が免罪されるわけではないにせよ、悪鬼のごとき情欲を不特定多数の女性へ叩きつける彼の永遠に埋まらない心の空洞を目の当たりにして読んでるこっちもなにやらアモルフな感情がこみ上げてくるのはたしか。
よくぞコンビニ売りのピザッツでここまで暗黒に徹することができたもんだと感嘆するほどに濡れ場はひたすらレイプレイプレイプ(なんせアパート名からして"Rape"corpoだ)。田悟作の巨大な陽物で激しく内奥を貫かれ人妻まんこに遠慮会釈なくザーメン注ぎこまれては全身を打ち震わせる女どもの痴態がたまらなくエロっちい。最終的には奥さま連中全員すっかりちんこパワーに屈して自分からセックスを懇願するに至るので広い意味での和姦と言えなくもないが、ほのぼのエロスを希求する向きは即座に回れ右推奨。
圧倒的な力で四肢の自由を奪われ乱暴に着衣を剥がされて熟れたボディを白昼にさらけ出された彼女らは嫌悪と恐怖を面に浮かべながらも同時に目の前の巨根へ釘づけ。愛撫もそこそこに屹立したそれを容赦なく蜜壷へ突きつけられてたちまち悶絶だ。執拗に腰を使われるたびビッグバストを揺らしいろんな液体まき散らしながらいつしか脳みそは快楽に汚染されてゆく。粘膜どうしの摩擦運動へ没頭し四方八方へエロワードをまき散らすうち自分から中田氏を懇願するに至りヒロインついに身も心もちんこに陥落だ。日本語にならない咆吼を発し昇りつめてゆくエロメスどもの子袋いっぱいに許容量オーヴァーの白濁をぶちまけて女体征服ミッション完遂。
個人的嗜好からするとEBA漫画では10代女子登場の方がうれしくてアダルトさん尽くしだと微妙な心境ではあるのだが、これだけ問答無用のハードエロスを現出させられると全面降伏も致し方ないところ。エグすぎるルックスに対し裏返しの真摯さすら感じさせる主人公の造形も白眉で、またひとつ作者の新しい引き出しのなかを見せてもらったかの趣だ。ただ最近はどこの媒体でも投下されるのはダーク系ばかりなので、たまには昔みたいな底抜けに明るいタイマンラヴも読みたかったり。ともあれ今回の犠牲の羊たる女性陣のなかでは、表題作後半展開のカギを握る存在にして凜としたショートヘア美女・貴島智里(きじまちさと)さんと、「井仲田悟作の憂鬱」メインヒロイン格の幼なじみソバカス眼鏡っ娘(ある意味運命のひとでもある)・奈々(なな)さんが最シコ2トップですかのー。

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