2016-12-15

本年度の第九合唱。

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-師走の翁「エロ・ピッピ」ヒット出版社 ISBN:9784894657120
話○ 抜◎-○ 消小 総合○

動画撮影のため訪れた学生寮で行われる奔放な大乱交を目撃したヒロインはやがて自身も引きずりこまれ長編6話+先生方の目を盗み男女楽しくおしゃべりの夜はやがて恐怖のそれへと暗転し前後編+独立短編2本。明るく楽しく生ハメ三昧から凄惨な凌辱劇までヴァラエティ豊かにくり広げる作者年の瀬の最新コミックスだ。なおいつものことだが当ブログでは機種依存文字の置き換えを実施しており、本作タイトル中のナカグロは本来ハートマークで表記されている。
時代のトレンドを敏感に反映したキャッチーな作画と圧倒的な密度で展開される執拗で濃厚なファックとの両輪で当版元の看板誌「COMIC阿呍」の大黒柱として長らく君臨する、現代日本エロ漫画界を代表する大御所作家のひとり。連載状況との兼ね合いはあれどデビュー以来20年近くにわたってほぼ年イチペースの単行本発刊を行う驚異の産出能力も魅力だ。そんなわけで前単行本「ヌーディストビーチに修学旅行で!!」発売から1年少々のインターヴァルを経てペンネームどおりの12月リリースへ滑りこみ。
その長大なキャリアのなかで骨太の一般青年誌系のタッチはメイド・イン・師走の翁ならではの独自色を保ちつつもディテイルを大胆に変化させてきている。とりわけ2010年代に入ってからはほどよく萌えテイストを含有したキュートネス大増量のヴィジュアルになって俄然私的嗜好とも合致してきた。そんななか収録作中もっとも初出の新しい後半長編ではまた少し描線が微調整されダイナミックな方向への偏移が見受けられて、今後の行方に目が離せない。なお出版社公式サイト内のコミックス情報ページでサンプル画像が参照できるので、書店店頭で見本チラ見ができない環境の方はまずそちらのチェックを。
いつも大量の抜きキャラを仕込んでくるので登場ヒロインの造形も年齢/体格ともに特定の傾向なく様々なタイプのを投下することが多いのだが、今回は比較的年少寄りでいつもよりぺたっ娘フィーチャーな感じ。そう言いながらエロ漫画購買層の最大公約数的ニーズを満たす巨乳JKが濡れ場でも多数派ではあるのだけど。また今回エポックメイキングなのは同じ阿呍の二枚看板の片割れ・岡田コウが女子キャラデザインを担当の前後編「誰も起きてはならぬ」の存在。カヴァー下の作品解説にあるいかにも岡田コウ印!という印象の女の子が師走の翁の巧みなアレンジで両者のどちらでもない雰囲気へと化学変化しているのを確認できる。こういう豪華なコラボは今後もぜひ試みていただきたいですね。
しばらく1冊まるごとや合巻のロングラン単行本が続いたけれど今回は久々の長編/短編ミックス。前半部に読み切り2作と前述の前後編を配し、中盤からは6話構成の「僕の勃起ペニスを録画していきなよ」を展開だ。短編2本は甘々だったりコミカルだったり読み口爽快で、また昨今の師走の翁作品の典型である怒濤の大乱交ネタ炸裂な(あと俺TEEEEE的男子キャラ登場もそうですね)後半長編もおなじみの味わいなのだけど、作者ひさしぶりの問答無用凌辱系「誰も起きてはならぬ」にはビックリ。修学旅行でハメを外す生徒たちに見回り教師がお仕置きレイプの壮絶なシチュ(まあ完璧に堕とされるのはメインヒロインのみですが)に加え最後のオチもじつにエグかったですなあ。かくのごとく多種多様なテイストの物語を分け隔てなく魅力的に仕上げてくるのはさすが希代のストーリーテラーの本領発揮。
各回ほぼ30ページ以上の大容量を活かしてエロシーンも質量ともに圧倒的な密度で読者の勃起中枢をダイレクトドライヴだ。師走の翁お得意の男女複数ガチンコファックはむろんのこと、1on1や3Pなどこの作家にしては構成員少なめのセックスでもたっぷりプロセスに時間をかけ煽情的な科白まわしとともに行為を盛り上げる。汗だくボディを密着させながら性器どうしの真剣勝負を豊富な断面図を交えつつド派手に描写し、全力でイカされ法悦の態のヒロインズへ気持ちよく膣内射精だ。
甘々ラヴでもガチレイプでも女の子は着衣をずらし滑らかな肢体をあらわにさせられたら即座に臨戦態勢。ピキピキちんこを濡れ濡れまんこへ強引にねじこまれ肉ヒダをわななかせながら甘い嬌声を発する彼女の痴態に興奮しきりだ。激しく腰を使われるたび全身をグラインドさせ汗と涙とよだれまみれでイキ狂うヒロインの子宮の許容量いっぱいに特濃ザーメンの奔流をドプドプ流しこみフィニッシュ。
まいどおなじみ師走の翁謹製のスカッと爽快複数姦から暗澹たる空気の流れるJC凌辱エロスまでワイドレンジな物語を堪能しマイちんこもご満悦。あとなによりも大切なことだが今回ショートヘア女子含有率がことのほか高くて短髪女子スキーの俺大歓喜。このところ壮大なスケールの大河ドラマが続いたけれど中小規模の作品だってじつに上手い作家なので、たまに息抜き的にこの手の拾遺集がはさまれるのもオツなものだ。まあ著者あとがきによると次回はまたガッツリ連載ものらしいのだけど。収録物件のなかではとりわけ純真無垢なヒロインが思いを寄せる少年の目の前で心身ともエロ教師に奪われる「誰も起きてはならぬ」が白眉で、プラスこの作家にしてはめずらしく筋らしい筋なしでひたすら♂2×♀1の密着ファックが続く「彼氏彼女彼氏」がマーヴェラスでござった。

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