2017-03-27

今宵の計画倒産。

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-草野ゆぅ「あなたの為だから 精神奴隷彼女」オークス ISBN:9784799008737
話△ 抜○ 消小-極小 総合○

彼氏との初体験に失敗したヒロインは恐怖心解消のレクチャーを受けるはずがいつの間にか別の男に身体を許しやがて与えられる快楽のとりことなって……表題作長編9話&描きおろし完結編+奸計に嵌まり心ならずも女生徒たちを犯し続ける新任教師は次第にその役目へ深入りしてゆき連作2本。恋人を一途に想う少女が卑劣漢の企みにより心身とも寝取られ情欲の深淵へと堕ちてゆく光景をじっくり執拗にえぐり出す作者最新刊は通算6冊めのコミックスだ。
この作家についてそれと認知したのはわりかし前のことで、当ブログでは2011年刊行の第2単行本「発情彼女」を評価の俎上に載せている。しかしながらその後タイミングを失したり見本をチラ見していまいち乗れない内容だったりしてスルーを続けているうちすっかり縁遠い存在になってしまった。そんなわけでこの人の漫画を手にするのはひさしぶりのことなのだけど……えらく雰囲気変わりましたねー。
前回の本を購入したときはほどよくまとまったアニメ/ゲーム系のスッキリした絵柄という印象を受けたが、それはこの新作でも基本的には変わらない。あまり密に情報を詰めこみすぎない整理された描線でものされる新しすぎず古すぎずのキャッチーな造形は誰にでも受け入れられやすいもの。残念ながら初出媒体に関する記述がまったくないが直近執筆のものらしく表紙と中身のタッチは完全コンパチでジャケ買いも安心だ。あと版元公式webにある単行本紹介から通販サイト等へのリンクをたどれるので、書店へおもむくのが面倒な方はそちらのご利用を。
この端整な筆致で描かれる女性陣は年のころハイティーン~20代前半附近のゴールデンエイジ。比較的スレンダーなボディに充分なヴォリュームを誇りながらも大きすぎないおわん型のバストが付属する滑らかな肢体描写がナイスだ。やや絵ヅラが淡泊で強烈なインパクトには欠けるものの、そのぶん妙に押しつけがましかったりすることもなくてスルスル受容できる感じ。
物語パートは大まかに二分され、冒頭からうしろ2/3くらいまでの長尺ものであるタイトル・チューンとケツの方の連作2本とで構成される。しかしながら巻末の「色の罠」/「誰の為に」はよく読むと表題作の後日談的位置づけとなっていて、アタマから通読するとその構造がよく理解できる仕掛け。
さてその「あなたの為だから 精神奴隷彼女」は、相思相愛のカップル――社会人男子・志野(しの)と女子高生・琴音(ことね)――が志野の先輩たちの策略に引き入れられいつの間にか相手交換の4P、さらには彼氏を差し置きヒロイン処女喪失→自暴自棄になった彼女もなかば荷担して肉便器への道一直線というガチの暗黒系。前にレヴュった作品集がライト寄りの普遍的なラヴコメだったのでそんなノリを想像してたらまるっきり正反対なテイストなのでビックリ。ヴァージンを奪われるのみならず志野を喜ばせるテク獲得のためと称しえっちな調教を受け続ける琴音は立派なビッチへと仕上がりやがては見ず知らずの男どもの大量のちんこにまみれ絶頂という転落コース真っ逆さまですよ。そのプロセスはベッタベタの典型的なNTR堕ちものではあるけれど、定番ゆえの力強さで我々のちんこもゴキゲンだ。なお物語終盤では驚天動地の展開が待っており、それを受けた描きおろし最終話では一転して清冽なラストへとつなげているのだけれど、その詳細についてはみなさま自身でご確認を。
純真無垢な少女をすっかり精液便所へとおとしめてゆくまでの一連のシークエンスが濡れ場の全容となる。あまり肉感的な絵柄でないのも逆にヒロインの華奢なボディが徐々に女の歓びに目覚めてゆくさまを表現するのには適していて、セックスのなんたるかもわからない彼女がイチから開発されじっくり快感を覚えこまされてはどこへ出しても恥ずかしい立派なメスイヌ一丁上がりに至るまでの情景が読み手の勃起中枢を効果的に刺戟。面積は標準的ながら近作としては画期的に薄いトーンの性器修整ともあいまってぼくらの摩擦運動を大いにアシストしてくれる。
制服を剥がされ生まれたままの姿で純潔を汚された少女は愛してもいない輩の怒張を幾たびも受け入れなん度も膣内へ精を放たれるうちそれと知らず男を歓ばせるための技巧に熟達してゆくのだ。口腔や胸の谷間でじっくりご奉仕するようにしつけられ、相手の望むまま白濁をその体躯で受け止める。いまや自動的に潤むようになった蜜壷を押し開きみずから腰を沈めて激しく快楽をむさぼる少女の痴態はすでに娼婦のごときそれ。再び大量の体液にまみれながら恋人以外のペニスへ忠誠を誓い、改めて従属の証として子宮の許容量いっぱいに孕み汁の奔流を叩きつけられたその刹那またしても絶頂だ。
わりと明るめな既刊の空気が頭にあっただけに黒基調のおどろおどろしいカヴァーには当初違和感を覚えたのだけど、読み通してみたらまごうかたなき凌辱NTRフルコースで思わず納得。エグい題材だけに万人へオススメとは言えないが、タイトルに偽りなしのダークエロス炸裂に君の股間もご満悦だ。ただ巻末著者あとがきを見ると今後はTLへ進出するとのことでこのまま男性向けエロからオサラバするとしたら残念。他分野での成功を祈りつつ状況次第ではいつでも帰ってきていいのよ……とエールを送っておこう。

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