-名仁川るい「求愛少女」文苑堂 ISBN:9784861172717
話○ 抜○-△ 消小 総合○
夢破れ故郷へ出戻って元同級生男子宅の旅館に逗留するヒロインは彼と結ばれようやく居場所を得て連作2本+幼なじみ女子の作る激盛り弁当で主人公の下腹部は屹立しっぱなし本編&描きおろしショート後日談+独立短編6本+全員集合ガールズトーク。繊細な筆致でものされる極上ティーンズが想い人の前でだけ狂おしく痴態を披露してはド派手にイキまくりのワンダーランド実現な作者これが記念すべき処女単行本だ。ちなみにペンネームはこの綴りで「なにがわるい」と読ませます(ベタベタなダジャレだが何が悪い!)。あとこちらは5月末発売物件を大遅延しての評価記事となることをおわび申しあげる次第。
実質的な前身誌である故「COMICプルメロ」(若生出版刊)のほか同業他社からさまざまな執筆陣が寄り集まる混成部隊と化している「コミックバベル」で、プロパー組以外の最大勢力となっているのがやはりいまは亡き「コミックポプリクラブ」(マックス刊) 出身者。最末期のポプリでデビューしたこの作家もすぐさまこちらへ移籍し、いくらか回り道はしたもののまずは無事デビュー作刊行にこぎ着けたことを言祝ぐとしよう。
表紙/裏表紙でパッと印象づけられるとおり、一般的なエロ漫画というよりは少女漫画的色彩の濃いきわめて繊細なヴィジュアルが名仁川るい最大の武器だ。とりわけ中身のモノクロ原稿ではさらに華奢な雰囲気が顕著で、抑揚のある少年/成年漫画的タッチとはほど遠いガラス細工みたいなはかなさが特徴的。このへんはヒロイン陣の描き方よりむしろ野郎サイドのそれにハッキリ表れており、BL/TL方面での活躍が長かった作家の男性向け用変名なのではないかと自分は疑っている。いまどき公式WEBを持たずSNSすらやってないというのも逆に本垢があるからなのではとつい深読みしてしまうのだ(いちおうpixivアカウントが存在するものの、これとてコミックス発売を契機とした宣伝目的の匂いがして常用のそれとは思えない)。ともあれ版元公式web内の単行本情報ページから1話試し読みが可能なので、そのきらびやかな筆致を貴方自身の目でしかと確認せよ。
このたびぼくらを慰安してくれる女性陣はおおむねミドルティーン~10代ラスト附近の食べごろ世代。野郎向けエロの登場人物にふさわしくおっぱいは全員おわん型の立派なブツが付属するとはいえ、ことさら強調されたその部分以外はどこかの一般少女誌にいそうな造形そのままにフェミニンな出で立ちなのがおもしろいところ。むしろ彼女らの真価はそのヴァラエティ豊かな性格づけで、凛としたのあり引っこみ思案あり、生真面目なのからギャルギャルしいのまで、純朴っぽいのやらヤンデレ風味のやらまさによりどりみどり。加えてそうした造形附与もテンプレティックに終始するのでなく裏に秘めた別の部分までもかいま見せたりして、ひと筋縄ではいかないキャラメイクが物語にいっそう深みを加えるのだ。
そんな彼女らが乗っかる物語の方もまたオーソドックスなタイマンラヴの構図を遵守しつつ男女のさまざまな関係性をヴィヴィッドに描き出し飽きさせない。同年齢もしくは数歳差のカップルたちは小さなころから知った仲あり偶然の出会いありとその距離感はさまざまで、野郎サイドからなかば強引に仕掛けるのからヒロインが完全に主導権を握るのまでパワーバランスも多種多様だ。最終的には全作品スウィートに収束するので読後感は良好なものの、そんななか挫折やらトラウマやら心に痛みを抱えたタイプの女の子が主演を張る系統の物語はそれを克服するにせよこじらせるにせよオハナシ全体を支配するヒリつくような科白まわしと細やかな心象描写がなんともスリリングで、このへんも名仁川るい=他ジャンル経由作家の別名義ではないかと疑う理由。
1作品あたり16-24ページと総分量は多くないのでエロシーン密度も業界平均水準といったところだが、名仁川るいの華麗な作画でつむがれる清楚なヒロインたちがここぞとばかりに理性のリミッターを解除しトロけきったアクメ顔さらし全力でストロングファックに没頭してははしたない艶姿を見せつける強烈な落差がなんとも扇情的。発情モードを全開し彼の体躯に必死にしがみついては執拗に舌先を絡めあい呼吸を乱しながらハードに性器結合部を揺さぶり快楽享受に没頭する女子連中のド淫乱ぶり御披露目で読み手の股間もフル稼働ですよ。
男子サイドからアプローチを仕掛けるのでも女の子側から積極的に誘惑するのでも、いざ2人ベッドインすれば両者ただちに臨戦態勢。ステディな彼の前でだけたわわな双丘をあらわにし濡れそぼつ蜜壷を誇示するかのような媚態が情欲を駆り立てるのだ。いきり立つ怒張をゴリゴリねじこまれ粘膜も破けんかの勢いで内奥をこすり上げられるたび法悦の態で淫語マシンガン連射する彼女のあられもない姿に興奮しきり。ビッグバストをブリブリ揺らし全身を打ち震わせながら執拗に中田氏を懇願し続けるヒロインズのご要望にお応えし、ティーンエイジまんこの最深部めがけ白くねばつく液体を滝のごとくぶちまけてフィニッシュ。
最初にポプリへ載ったときは男性向けエロを描き慣れていない感がアリアリで初期作数本は私的抜き度も若干ひかえめなのだけど、掲載を続けるうち美味そうなまんこ描写や迫真の性器結合/射精シーンがみるみる上達してきて評定をアップした。この調子で引き続き各種エロ演出がより洗練されるであろう次回作が楽しみ。このたびの収録物件のなかでは、毎日押しかけてはおさんどん&精液搾取にいそしむセーラー服家出少女の真相を知り「遮光伽」と、両親の情事を目撃してしまった生真面目っ娘が同級生男子を誘い獣のごとく情交にふけっては淫乱ぶりを発揮の「私で豹変してください!」でもって精巣のストックがスッカラカン。
0 件のコメント:
コメントを投稿