2017-07-24

今夜のチェス・ゲーム。

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-いちまつ「背徳へようこそ。」ワニマガジン社 ISBN:9784862695017
話○ 抜○ 消小 総合○

仲良し同級生女子3人組の週末予定がどうしても合わない理由は……本編&描き下ろし後日談+水泳部の巨乳先輩女子にイジられっぱなしの後輩男子は徐々にカノジョとの距離を縮め本編&描き下ろし後日談+独立短編6本&うち3作品ヒロインズ集合アフターストーリー+フルカラーショート1本。ばいんばいんボディをハードに使役し男たちの邪悪な欲望の餌食となりつつみずからも肉欲の坩堝へと落ちてゆくオンナたちの浅ましき情景をヴィヴィッドに描き出す作者最新刊は通算3冊めのコミックスだ。
ワニマガ各誌執筆陣に共通するハイクオリティな作画を誇りつつある程度の量産もこなせるという編集サイドにとってはこれ以上ないほどありがたい作家で、しかも快楽天系列にはめずらしくデビューから一貫してダーク系主体の淫靡な雰囲気のエロスを手がける貴重な存在。前単行本「オンナノスキマ」刊行から本作リリースまでは1年半以上とやや間隔が開いたけど、それでも業界平均ペース以上ではある。
基本的にはオーソドックスなアニメ/ゲーム系の絵柄の範疇に属するものの、黒目がちのうるんだような瞳や常時紅潮しているかのごとくお顔に多くの線が入る画面処理が全体としてどこか翳りを帯びた雰囲気をかもし出しているのがいちまつ絵の特徴的な部分。日常パートでは他の作家みたくコミカルな崩し顔も描くだけに濡れ場での淫蕩なたたずまいとのギャップがいっそう映えるのだ。収録作の初出を確認するとすべて前作発売後に「COMIC快楽天」に掲載された最新の作品ばかりでジャケ買いも安心。なお版元の提供するコミックス情報のほか、非常に浩瀚な単行本紹介記事が著者公式ブログ内にあり、そこから内容サンプルや各ショップ購入特典の参照が可能だ。
この端整な筆致でもってドドーンと景気よく盛りつけられたおわん型のエクストララージバストをお持ちのドエロい女子を年齢の上下を問わず大量供給するのがいつものパターン。今回も女子高生から人妻まで、おぼこい女子ありギャルギャルしいのありと多様なニーズに対応だ。そんな爆乳スキーのパラダイスではあるものの、ごくまれに投入されるちんまい貧乳っ娘もまたえらくかわいくて、この作家がひと筋縄でいかないところを見せてくれる。
コミックス表題が示唆するとおり、くり広げられる物語の多くは体よくだまされレイプされたり口止めのため意に沿わぬ隷属を強いられたりの凌辱仕立て。なにも知らない少女がすっかり肉便器化させられたり貞淑な人妻が性欲処理のオモチャにされたりの人権蹂躙がてんこ盛りだ。むろんガチ成年指定とは違い慎太郎シール誌掲載物件ゆえ最終的には女子みな気持ちよく昇天するのでそこはご安心を。とはいえ既刊2冊から比べると普遍的なタイマンラヴがあったりお気楽ハーレムを投入したりと作劇のヴァリエイションが増えてきた感じ。このへんを進化ととるか逃げととるかで評価は変わってくると思うが、個人的にはオハナシの引き出しが増えることは歓迎すべきことと考えるので前者寄りの見解だ。
女性らしく角ばったところのひとつもない柔らかな肢体を猛り狂う剛直で貫きまくり容赦なくスペルマの奔流を浴びせるエロシーンはなんともウェッティ&エロティック。1本あたり18-20ページと分量は比較的コンパクトで濡れ場占有率もコンビニ誌初出だけあり極端に高いわけではないけれど、朱に染まったイキ顔を見せつけビッグバストを乱暴に揉みしだかれつつ法悦の態で未曾有の快感によがり狂う光景を扇情的なアングルの多用で読者の脳髄へダイレクトにたたきつける演出の妙によりチンピク度がグッと上昇するのだ。くわえて過半の作品で乱交プレイが展開され、大量のちんこに埋もれ全部の穴をえぐられて絶頂するヒロインのえげつない痴態でぼくらの辞意表明も止むことなし。
わけもわからぬまま褥に横たえられ、あるいは悪辣な企みの犠牲となって、女たちはその豊満な肢体の全容を見せつける。しっとり汗ばむ乳房を揉みしだき先端に口づけながら徐々に敏感な部分まで指や舌先を這わせてゆくとたちまち彼女ら呼吸を荒げ早くもトロけ顔。すっかり準備万端の蜜壷を暴れん棒でかき分け粘膜同士ハードにこすり合わせるたび羞恥と拒絶の表情はいつしか受容と悦楽のそれへと変わってゆく。なん本もの男根をねじ込まれ全身汁まみれになりながらついにはハート目で淫語マシンガン連射しては自分から膣内射精を乞うに至り、そんな彼女の見せた恭順に対し征服の証として子袋いっぱいに白くねばつく液体をとめどなく注ぎこむのだ。
キャリア初期からの基本路線を踏襲しつつもヒロイン造形や物語のパターンにいくつか新たな試みを加えた成長の1冊。個人的にはイチャラヴ中心で描いている他の快楽天作家みたくライト系エロのお話ももっと読んでみたいのだが、このしっとりと湿りを帯びた作画やいかにも受難劇の似合いそうな女性陣のキャラメイクを見ているとたしかにNTRやら輪姦やらの方が相性はよさそうなのだよな。ともあれ今回も大いに息子がお世話になり感謝感激雨あられであるけれど、なかでも引きこもり少女と彼女を世間へ連れ出した社会人オタ女子のいとこ同士がそろって転落の「こもりひめ」と、サバサバ系先輩女子の度重なるちょっかいからお互い見せっこ→本番へとエスカレート「夏の境界線」の明暗両極端な2本が私的お気に入り。

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