2018-01-04

今夜の思弁小説。

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-はにゃ「夜這え! インコちゃん」三和出版 ISBN:9784776991236
話○ 抜○ 消小 総合○

隣家から聞こえるあえぎ声でオナっているところに突如乱入してきた少女にガッツリ精液搾取された主人公はそれから毎晩の性的軍事侵攻に息子も疲労困憊表題作シリーズ14話&巻頭カラーパート&巻末描きおろし番外編。怒濤のごとく連続射精をキメまくるコミカルハードエロスと甘く真摯なラヴ模様とを欲ばって両獲りのこちらは記念すべき作者ファーストコミックスだ。
ワニやコアなどエロ漫画出版社のメジャーどころに比べるとやや地味な存在の三和出版であるけれど、それでも業界でも有数の長い歴史を誇り継続的に単行本の供給を続けるいわば古豪である。そんなこの版元が最近よく出しているのが雑誌連載を経ずに同人誌の一次創作エロをそのまま商業出版の形式に落としたもの。今回評価の俎上に載せるこちらもそんななかの1冊で、元ネタを知らない自分は完全に表紙のみ見ての衝動買い。残念ながら版元公式サイトの単行本紹介で見られるのは表紙画像のみだが、ショップ購入特典は作者ブログの発売告知記事からリンクを追えるので、本屋へ直行の前にそちらを確認しておくのがベター。
大胆なタイトルロゴのど真ん中で景気よく全裸を披露のやたらとキャッチーなカヴァーイラストがぼくらをお出迎え。ややクセはあるけれどたいそうキュートなアニメ絵は表紙のような若干クドめの彩色なカラーより中身の白黒原稿の方がもっと素朴な魅力が引き出されていて個人的には好感。前述したように初出が同人誌ということで正確な執筆時期はわからないけど、お話が進むにつれヒロインの造形がより丸っこく頭身が縮まっているほかは特段の違和感なし。こういうポップなキャラメイクを巧まずしてこなせる人がこれまでエロ/非エロ問わず商業媒体に顔を出していなかったのは驚いたけれど。
今回は全編単独ヒロイン制につき抜き担当となるのは表紙に登場の主演女優・インコちゃんのみ。後述する舞台設定からするに実年齢はミドルティーンくらいのようだが、体躯はえらく華奢で胸のふくらみもずいぶんとささやかな発展途上体型である。そんなちびっ娘さながらの彼女が獲物を発見した蛇のごとく舌なめずりしメガネの奥の瞳をキラーンとさせながらモリモリザーメン強制収用にいそしむのだから肉食系貧乳女子大好きっ漢にはたまらぬシチュですね!
二次創作にとどまらずオリジナルで成年向け作品を出す人はけっこうな数存在するのだが、なんと今作収録分までで14冊にもなるという長尺ものを同一題材で描き続ける作家はやはりレア。それも巻末著者あとがきによると今回載ったぶんでまだお話は終わっておらず継続するとのこと。とはいえこの本だけでもキリのいいところまで入っておりいっそこれで完結といっていいまとまり具合でブツ切れ感などなく受容できる。
日々隣家のカップルの情事を盗み聞きしてはオナニーを続ける主人公(呼称はほぼ「おにーさん」で通される)宅にある日不法侵入してきた少女は、動揺する彼におかまいなく股間にしゃぶりつき顔中で精液を受け止めたのち自分から屹立したままの怒張へ腰を沈めザーメンを収奪したかと思うとすぐさまバイバイ。その日から彼女は下着もつけず勝手に上がりこみ好き放題に白濁を強請り取るのであった……というのが物語のアウトライン。以後おさげメガネ貧乳っ娘の彼女(作中では「インコちゃん」の名は明かされず終始「お前」や「コイツ」呼ばわりである)が毎晩のように襲来しては精液をしぼり取っていくコミカルな肉弾戦が展開するのだが、やがてその娘がかくのごとく行状へと至った背景が徐々に判明するとともにストーリーは一転シリアスモードへと突入。身体だけのお付き合いからいつしか真剣に愛しあいお互い2度と離れられないベターハーフとして心まで強固に結ばれるさまを少々こっ恥ずかしいほど高らかに謳いあげるという、序盤からは想像もつかない成り行きにビックリ仰天。同人誌版からすでに読み進んでいた古参読者には周知のことがらだったかも知れないが、これだけのどんでん返しに遭遇したのは久々でまったく一本取られましたよ。
とまあ波瀾万丈のラヴ模様のかたわら一貫してストロングにくり広げられるのは彼ら彼女のケダモノじみてすらあるハードな交合シーン。速攻でちんこをくわえこみグポグポ音を立てながら先走り汁を搾取ののち即座に性器どうしの真剣勝負に突入だ。ちびっ娘まんこに幾度となく中田氏し小さな身体を粘液まみれにする肉食ファックは後半部からその舞台をアパートの一室から公衆の面前へと広げさらにヒートアップ。電車内に服屋の試着室、さらにはお墓の真ん前でバチ当たりセックスにいそしむ2人の果てしない性欲を押しとどめるものはもはやなにもない。
おにーさん&インコちゃんの特濃ファック絨毯爆撃は初手からリミッター皆無。途中からはさらにラヴラヴ度も飛躍的に増し相思相愛ガチンコエロスをところ構わず展開だ。狭隘な膣口に凶悪な怒張を難なく飲みこみ自分から小刻みに腰回りを振動させて快楽享受に没頭する。あたかもロケット砲のごとく続々と子袋の奥へ粘度の高い種つけ汁を打ちこまれその都度灼けつくような衝動に小さなトルソをよじらせ獣じみた咆吼を発するさまが淫猥でたまらない。幾たびも絶頂しその都度瞳いっぱいにハートマークを浮かべ多幸感を全力で表現する彼女のドスケベまんこにまたしても許容量オーヴァーのザーメンの奔流を叩きこみ情欲の渦はエンドレス。
最初の十数ページと最終盤とで受ける感触がまったく変わる驚愕の読書体験に2018年冒頭から目ウロコ。まだまだ世のなかにはとんでもない漫画を描く人がいるのだなと痛感した次第。ただ恋愛成就プロセスのおそらく9割5分くらいまではこれ描き切っていると思うのだけど、作者コメによるとまだ2人の物語は続くというのだから今後どうやってお話をつむいでいくのか逆に興味深いですよ。この人の薄い本をいっさい手にしたことのなかった自分は完全なるジャケ買いだったが以後は随時注目していく所存。個人的にはインコちゃんが年齢そのままにおっぱい増量だったらさらに抜き度アップしたところだけど、それとは別に彼女の傍若無人な言動のその奥に隠された切ない思いとそんな胸中の空洞がおにーさんの真摯な愛によりようやく満たされ心の底からの笑顔を見せるに至る一連のシークエンスに年初から涙ホロリですよ。

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