-四電ヒロ「サカれ性春!!裸外活動」茜新社 ISBN:9784863496972
話○ 抜◎-○ 消小 総合○
ライヴァルとのセックス勝負に負け続けのJKは育て甲斐のあるパートナーを探し出し猛特訓本編&再戦にいどみ苦闘の末のその結果は……続編&サブヒロイン主演描きおろし後日談+進展の遅いカップルはアドヴァイスを参考にようやく最後まで結ばれ本編&2人を応援する友人男女も見守りつつ大胆に燃えあがり続編+独立短編5本。犯りたい盛りのハイティーンガールズ&ボーイズが元気いっぱいにお互いの体躯をむさぼり際限なく交合に没頭する光景を甘酸っぱくもさわやかな青春賛歌とともにお届けの作者これが記念すべきファーストコミックスだ。
この出版社が2013年末に創刊した女子高生エロ専門誌「COMIC高」は新参なのを逆手に取り既存作家にこだわらず随所から魅力的な人材をスカウトしては誌面へ逐次投入する業界屈指の実験場と化している。このたび評価の俎上に載せるこの人もそうした大規模な新人発掘のもたらした期待の星であり、こちらの財力的な問題で現在は定期購読をストップしているものの毎回買っていたときは息子がたいそうお世話になったものだ。そんなわけでいよいよ初単行本が出ると聞きさっそく通販でポチった次第。なお版元提供の単行本紹介で収録作一覧を、著者pixivの発売告知でサンプル画像やショップ購入特典を参照可能なので、いきなり衝動買いするよりはそっちを先に見ておくのがよろしいかと。
斬新だとか流行最先端とかいうタイプではないものの、オーソドックスな一般青年誌系の端整なタッチはなかなかに訴求力が高い。収録作の初出がどこにも書かれておらず執筆時期や媒体などがわからないのだけど、作者の宣伝ツイートを見るにCOMIC高掲載のものといまは亡き「COMIC天魔」に載ったデビュー作が入っているとのこと。業界の慣例からするとたぶん時系列と逆の掲載順だと思うので、だとすれば最古の原稿でもすでにベースラインは確立しており作画の新旧差はさほどない部類。
この清新な筆致から生み出される女性陣は明記のないものを含めおそらくはハイティーン専科。わずかな例外を除き胸部にはゴージャスな容量の双丘を標準装備で、それも全体のサイズのみならず乳暈やニップルまでもやけに大ぶりの見るからにむしゃぶりつきたくなるデザイン。年齢レンジこそ非常に狭いものの、清楚なのからヤリマンまで、純真だったりスレてたりの多種多様なキャラメイクはじつに魅力的で、なんだか本当にこんなJKたちがどこからかひょいと出てきそうな妙なリアリティをかもし出しておりグッド。
そして四電ヒロ作品でもっとも特徴的なのが、とことん陽性で前向きなストーリーテリング。クラスメイト男女もしくは男性教師×女生徒のくり広げる学園エロスを軸に据えつつ、微笑ましい恋人たちの交歓があれば一方でセックスマシーン同然のギャルっ娘大活躍もありとヴァラエティ豊かな恋愛模様を展開。作品傾向として特筆すべきなのは著者自身が巻末あとがきで述べているように「明るく」/「楽しく」/「エロく」という作劇上のコンセプトが全編に徹底されていること。したがってラヴメインの話ではしんどい感情の機敏よりもめくるめく愛の歓びと熱い気持ちの交流が前面に押し出され、シチュ主導の作品だとヒロインや主人公がさまざまな試練を経て成長してゆく、まるで往年の少年漫画さながらのサクセスストーリーまでやってのけるのだ。加えて1本の物語を別視点からシンクロさせつつ描写したりテンプレティックなお話進行を少しだけねじくれさせたりとドラマの構築技法は新人らしからぬ達者さで、成年漫画進出以前に別分野での活動歴などあるのではとひそかに疑っている。
明朗快活なお話運びそのままに、濡れ場もまた100%ピーカン晴れのきわめて快楽オリエンテッドなそれ。描きおろし掌編を除き1本あたり20ページ固定のそう多くない分量ながらエロシーン密度は業界平均以上で寂寥感などまったくない。プレイそのものはとくに奇抜なシチュや道具などないシンプルな肉体言語の応酬となるが、乳首やら肉ヒダやらエロパーツ先端部をやたら強調するアングルの多用と男性器/女性器ともに液汁まみれにしながらのシズル感あふれる結合断面フィーチャーがむやみに扇情的なのだ。加えて女子連中みなファックに超積極的で、自分からシャフトへまたがりガツガツ腰を使っては幾度も精液搾取しトロトロのイキ顔さらし昇天のド派手な痴態にぼくらの自慰表明も止むことなし。
放課後の教室や部室は学び舎といえどシたい盛りの高校生にとってはラヴホテルも同然。制服やスポーツウェアを脱ぎ捨てすでに大人顔負けに成長したドスケベボディを白日の下へさらしながら即座に粘膜どうしの真剣勝負をスタートだ。お尻をホールドされ激しく内奥を貫かれるたびビッグバストをブリブリ揺らし歯を食いしばりながらこみ上げる快感に耐えるさまがいとおしくもエロっちい。全身汗みずくになりながら幾度となく膣内射精されその都度彼女は心底幸せそうなイキ顔さらし全身を打ち震わせる。なんどめかの中田氏でいよいよ感極まり日本語にならない咆吼を発しはじめたヒロインのド淫乱まんこめがけ最後に特濃ザーメンの奔流をお見舞いすれば、精根尽き果てた彼女は膣口からコポッと精液を逆流させつつ呼吸を荒げ身動きもできずに激しい性交の余韻にひたるのだ。
なんら隠し立てせずおのれの性向を率直にさらけ出しては気持ちいい行為に没頭するJKたちのあけすけな艶姿がいっそすがすがしくさえある性春賛歌がみっちり詰まった上々のデビュー作。作画にはわずかばかり粗っぽさも感じるけど、まるで通常の勉学や部活動さながらにセックスを謳歌するポジティヴな作劇はよくできたビルドゥングス・ロマンの趣だ。また最初期の執筆と思われる一部作品は中田氏1発で終了なのが直近作では膣内射精複数ラウンドがデフォでいっそう実用度もアップ。引き続き安定した執筆ペースを保ってもらい可及的すみやかに次回作刊行へとこぎ着けてもらいたい。どの作品も大いにヌキヌキさせてもらったが、ヤリマン黒ギャルが女のプライドを賭け柔道部主将をパートナーにセックス勝負の「絶頂遊戯」連作および彼女の友人たる「~っス」女子がオトコを紹介されお付き合い開始の後日談がなかでも絶品で、恋するヒロイン2名のとびきりの笑顔にグッとさせられたですよ。
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