-雨山電信「今宵、好きな穴から」エンジェル出版 ISBN:9784873068008
話◎-○ 抜○-△ 消小 総合○
叔母のケツ穴でショタっ子童貞喪失本編&母親も参戦し負けじと精液搾取続編+独立短編7本。理性の仮面を脱ぎ捨てむき出しの肉欲をあらわにしてはとびきり下品なアヘ顔さらしイキ狂うドスケベガールズ&レディースの牝臭プンプンド迫力ファック絨毯爆撃に読者の砲身もフルスロットルの作者最新刊は通算2冊めのコミックスだ。
書店店頭で数ページのみ見本をチェックしたのちこの人のデビュー単行本「雨山式雌穴マンゲ鏡」を衝動買いし評価の俎上に載せたのが一昨年6月のこと。ろくに予備知識もなかったがじつに衝撃的な内容で、テンプレ人妻凌辱ばかりと思いこんでいた「エンジェル倶楽部」執筆作家の印象を大いにくつがえされたものだ。そこからおよそ1年半の歳月が流れ順調にストックもたまってセカンドエディション刊行とあいなった次第。なお本作購入に当たっては出版社提供の新刊紹介ページに加え、収録全作品につきみっちり詳述したレヴュワ要らずの編集部ブログ記事(1/2/3)が大いに参考になることだろう。
ムチムチという言葉を通り越した巨大な肉塊がドーンと横たわるダイナミックなカヴァーイラストがぼくらをお出迎え。いちおうは一般青年誌系の絵柄の範疇に属するものの、ぶっとい描線といいやたらと濃い顔立ちといいボーボーに生い茂る体毛といい、すべての表現に過剰さのつきまとうパワフルな作画が特徴的だ。収録作個別の初出明記はないがトータルで2016年8月号~2017年12月号までのエンクラ掲載分と直近の原稿が集められており表紙絵と中身のモノクロ原稿は完全コンパチ。
かくもコテコテなお筆先から生み出される女性陣は表紙の雰囲気だとエンクラ系にありがちな年増専科と錯覚してしまいそうだが、ハイティーンから子持ちママンまでお歳は意外とワイドレンジだ。もちろん総体としては熟女系優勢ではあるけれど、俺みたく青い果実スキーでも幾人か含まれるJK/JD分でそこそこ飢餓感は満たされるはず。ただ肢体描写は年齢関係なく全員グラマラス方向で、それもお腹の肉をタプタプさせるわ即座に圧迫死させられそうなデカケツを披露するわのメガ盛りボディが続々登場し見ているだけでお腹いっぱい。加えて脇毛はモジャモジャのまま処理もせずアンダーヘアを盛大に生やしてとオケケ大好きっ漢の経絡秘孔を突きまくりのマニアックな造形はハッキリ好き嫌いが分かれるかも。
とまあ作画だけでもトンガリまくっているのだが、自分はむしろ水際立ったストーリーテリングこそが雨山電信のもっともオリジナルな部分だと思っている。それらを無理やり和姦だったり凌辱だったりと分類することも可能だけれど、そんなカテゴライズではとうてい収まりきれない物語のマグマのごときものがどのお話からも横溢しているのだ。近親相姦/メス堕ち/調教赤ちゃんプレイ/肉便器化/快楽エステ/温泉H/母娘丼/おねショタと枠組み自体はエロ漫画の普遍的なフォーマットを踏襲しつつ、彼は周到に考え抜かれた舞台設定のなか卓越したコマ割りと巧みな科白まわしとで登場人物たちをその定型から少しずつはみ出させ生身の救いがたき衆生どもの業をえぐり出してゆく。その壮絶なありさまはあたかもウェルメイドな幻想小説のような不思議な読後感を我々に残すのだ。
彼ら彼女らの狂ったような高揚感を浮き彫りにするエロシーンはそれゆえ非常にアクが強く、1本あたり大半が20ページのそう多くない分量のはずなのに激辛カレーを大量に食わされたかのごとき強烈な刺戟感。まんこのみならず多くの作品でアナルもフル活用され、ついでにそこから排出される物体まで盛大にフィーチャーされる始末だ。肉体同士がガツガツぶつかり合い粘度の高い分泌物が大量に行き交うハイカロリーな画面のなか、知性などどこかへ放擲しすっかり獣に戻ったエロメスどもが浅ましく性欲を全開し言語にならない咆吼をくり返すさまが扇情的でたまらない。
強いられてか自発的かの違いはあれど、褥に横たわれば女たちはたちまち瞳にハートを浮かべ発情モード。目の前でそそり立つ隆起を見せられたちまち下腹部をしとどに濡らす。はしたなく屹立したニップルを乱暴につねられ弛緩した下腹を揉みしだかれるうちジャングルは蜜まみれ。血管ピキピキのシャフトをゆっくり挿入され粘膜どうしのハードな摩擦運動を開始だ。ドスドス音を立てながら腰と突き立てられるたび全身を打ち震わせ白目剥きながら淫語マシンガンのすさまじき光景はもはや人間のそれとは思われない。前後の穴を貫かれ汗も涙もヨダレも排泄物も際限なくまき散らし昇りつめてゆくヒロインの子宮や直腸めがけ怒濤のごとくザーメン斉射し終わりなき性の饗宴もようやくフィナーレ。
硬軟自由自在の作劇にハイエナジーで駆け抜ける超高密度ストロングエロスをコラボレイトさせ独特の飛翔感を生み出す唯一無二の芸風はますます進化。とかく作画のエグ味が強烈すぎて取っつきがいいとは言えない部類だが、そこを乗り越え一読すれば雨山電信ならではの巧緻なお話運びの魅力が理解できるはずだ。個人的嗜好からすると女子の造形がワイルドすぎだと当初は引き気味だった自分が言うのだから間違いないですよ。とはいえスカ要素などはいまも苦手科目なのでちょっとだけ評定をマイナス(作者さますいません)。いずれにせよお腹にたまるストーリーを摂取したいエロ漫画フリークならいちどはこの作家のプロダクトに触れておくべき。今回くり広げられる物語たちのなかでは、雪深い山奥の温泉宿で爆乳剛毛女将&従業員をダブルで踊り食いの「みちのく剛毛温泉」と、プロ棋士を目指し苦闘する少年と彼の姿をかつての自分に重ね応援する従姉との甘く濃密なイチャラヴ「歩の青春」がマイベスト。
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