2018-03-24

今夜の農研機構。

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-ユズリハ「ウラコイ」ワニマガジン社 ISBN:9784862695505
話○ 抜○ 消小 総合○

強引に迫り来るご近所ショタに彼氏持ちヒロインもあらがえず身体を許し本編&立場逆転描きおろし別エピソード+独立短編9本。最愛の夫や恋人以外の青少年に抱かれヤングな欲望をこれでもかと膣内へ注ぎこまれる女子連中のアンビバレントな心情と淫蕩きわまりない痴態とをダブルでお届けの作者これが記念すべきファーストコミックスだ。
自分の定期購読誌である「COMIC快楽天BEAST」を本拠地とするこの作家のことはもちろん認識していたのだけれど、掲載頻度が年数回とずいぶん寡作で誌面での印象は申しわけなくも薄い。むしろ同人誌でのアクティヴな執筆ぶりが目につく人で、某ブラウザゲーに登場する誇り高き正規空母さんの薄い本シリーズには息子もたいそうお世話になったものだ。しかしながらようやく単行本刊行に必要なストックもたまりBEAST初掲載からじつに4年の歳月を経ての処女作リリースである。
売れ線まっしぐらの端整なアニメ/ゲーム系の絵柄は快楽天系列作家らしくほどよいオサレ感とほんのり萌えっとした味つけも附加された誰にでも受容しやすいもの。しかし後述する物語傾向に即してか、全体の彩度をわずかに落としグレーのインクを垂らしたみたくどこか翳りを帯びたヴィジュアルがユズリハならではの特徴といえようか。描きおろしパートを除きすべてBEAST初出の収録作は執筆時期が2014-18年とかなりワイドなものの、最古のものからすでに作画の基本形はできあがっており適宜加筆修正もほどこされているとのことで新旧間の品質落差はない。なおいつものように版元公式サイト内のコミックス情報ページでサンプル画像や一部ショップ購入特典を確認できるので、初見の方は本屋へダッシュする前に一瞥しておくのがベター。
この繊細なタッチから生み出される女性陣はもぎたてティーンズから熟れすぎの人妻までとけっこう幅広いのだけど、10代女子は当然のこと奥さまなど大人女性ですらルックス的にはかなりキュート寄りでアダルト感はさほどないので劇画ティックなフェロモンダダ漏れマダムをご希望の方は回れ右。その一方で肢体描写はむしろ駄肉系のコッテリ感ただようもので、ともにドデカいおっぱいやお尻のみならず身体のいろんな部位に余録のついたゴージャスなんだかだらしないんだかわからない人間謝肉祭ですよ。そんな揉み甲斐のあるボディを好き放題に蹂躙されて彼女らがド派手にイキまくるのだからたまりませんね!
コンビニ売り誌を初出とするにもかかわらず、物語傾向は明確にダーク志向。いちおう合意エロの体裁こそ保たれてはいるものの、ノーマルな恋愛関係が構築されるものは少数派で大半が横恋慕だったり一方的な感情の押しつけだったり略奪愛だったりの不義密通パラダイスだ。野郎サイドも健全安全好青年よりも屈折してたりサイコパスだったりとろくでもない(しかもショタですら)のが圧倒的マジョリティ。そんなゲスい悪漢どもが彼氏持ちや旦那持ちのヒロインをマーク外す飛びこみでサッと奪い去るNTRティックなプレイの含有率はことのほか高く、運命の2人が結ばれ死ぬまで幸せに暮らしました的ピュアラヴがお好みの方は最初から近寄らないこと。それでも結末はコミカルに落としたり男をギャフンと言わせたりで読後感を悪くしない配慮がなされているのは媒体の性質を熟知した作者と編集のファインプレイといえようか。
大半が1本20ページで若干分量の少ないもの数本とコンパクトな陣容ながら、慎太郎シール誌掲載のハンディを考えても濡れ場はがんばって多めに確保されている部類。おおむね1on1の普遍的なタイマンエロスに徹しており奇抜なアイテムなどは出てこないが、大半の物語でたっぷり添加される寝取られテイストがヒロインの表情変化や科白まわしの随所に背徳感のスパイスとなって現出するのだ。愛する人をいままさにこの瞬間裏切っているという罪悪感とそれとは裏腹に燃えあがり痺れるような快感に支配される身体、その相克が彼女の情欲をいっそうかき立てイキ顔の切迫感にも拍車がかかる。やがて夫/恋人以外の精液を子宮の奥へ怒濤のごとく叩きつけられて女たちはついに貞淑な妻や彼女であることを止めただ1匹の肉欲のしもべへと堕ちてゆき2度と戻れない。
意に反したわわな肢体をさらけだしたものの彼女らの心は閉ざされたまま唇の侵入をかたくなに拒む。それではと意固地になり執拗に全身を舐めまわし敏感な部分を責めたてればやがてもれてくるのは甘い吐息。ほおを朱に染め瞳をうるませながらなおもけなげに操を立てようとする女たちの決意など踏みにじるかのごとく蜜壷の奥へ乱暴に怒張をインサート。容赦なき腰使いでしつこく内奥を貫かれるうち体躯の方は目前の快感に降伏寸前。最後の一線だけは固守せねばと外出しを懇願するも本音ではもはやそれに反し良人以外の精液を理屈抜きで望んでしまう二律背反の泣き崩れそうな表情を前にすべてを察した間男は内心のリクエストにお応えし子袋いっぱいに白くねばつく液体をぶちまけてヒロインの残された理性をすべて解き放ってやるのだ。
さまざまなシチュエイションを提示しつつヒロインの愛と性の葛藤とその決着としてのドスケベな痴態を巧緻な筆致でえぐり出す上々のデビュー作。商業誌執筆ペースがやたらと遅いのだけは困りものだけど、初手から完成度の高いプロダクトで愚息もご満悦だ。男女ともあえて素直でない造形が意図されておりお話も紆余曲折ねじくれ風味NTRフレイヴァー附加と受容のハードルはけっして低くないものの、水戸黄門ライクなお約束和姦エロに退屈したときにはこういう刺激物も大いにアリかと。収録物件いずれも勃起中枢にハードヒットしまくりだったが、なかでもおっぱいJKが傷心のショタっ子を入浴させるうち2人して熱っぽく行為に没頭し連続膣内射精の「甘色バスタイム」と、主人公の体臭にめざとく反応する弟の彼女へニオイの素をたっぷり胎内へプレゼント「移り香」が私的ベスト案件。

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