2018-04-10

今月のフダンシズム。

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-もりしげ「孕ませメイド隊」海王社 ISBN:9784796411356
話○ 抜○ 消小 総合○

種つけのため次々に差し出される女たちを拒絶し続けていた坊っちゃまはとあるきっかけから積極的に彼女らを愛するようになり表題作長編6話&全員集合ショート後日談+独立短編3本。かつて伝説を残し一般漫画の世界へ旅立っていったリヴィング・レジェンドが超絶ドエロい孕ませストロングファックをたずさえ堂々帰還の作者最新刊は成年仕様としての通算4冊めのコミックスだ。
もしかすると若い漫画読みの方は以前この作家がエロ漫画を描いていたこと自体が初耳かも知れない。なんとなれば、彼が成年向け媒体で積極的に活動していたのは1990年代末のほんの数年にすぎないからだ。登場するヒロインたちに全力で悪意を向け憎悪をむき出しにするかのような問答無用のロリっ娘凌辱作品を読者の脳裡に怒濤のごとく叩きつけたのちはあっけなく舞台を去り、それまでの作風とは180度異なる「やすらぎ系」なるハートウォームな物語をつむぎはじめたものだからみんなビックリ。そのままこの界隈には2度と顔を出さないものだと思いこんでいたので、今年4月の発売一覧表を見て本作がリストアップされているのを目撃したときの驚きたるや。ともあれまずは興味津々で中身をチェック。ちなみに版元公式サイト内の新刊情報ページから書誌情報と通販サイトへのリンクを参照できるので、これから購入をお考えの方はそちらを覗いておくのをオススメ。
エレガントなフォント遣いに彩られた表紙に踊るのは挑発的な瞳でこちらを睥睨する美女2名。中身の白黒原稿もまたシャープかつ繊細な、かつての一般連載で自分が記憶していた絵ヅラの正常進化という趣のタッチだ。いまのエロ漫画界で主流のコッテリ肉感的なヴィジュアルとは明らかに異質だけどこれはこれで訴求力が高く充分にアリ。残念ながら収録作の初出記載がまったくないが、ググってみたところ当社のweb配信誌「サイベリア」で2016年より直近までの掲載分をまとめたもののようで、これが最新型もりしげの絵柄ということなのだろう。
このたび我々を射精へといざなってくれる女性陣は年のころミドルティーン~20代なかば附近といったところ。年齢不詳の人外さん1名もヒューマン換算で思春期互換といったあたりで、総勢でエロ漫画購買層のワイドレンジな需要をカヴァーする。乳サイズもちんまいのから巨大なブツまでまことに幅広く、貧乳スキーもおっぱい星人もご満悦だ。少々テンプレティックながらヒロイン造形もじつに多彩で、このあたりはヴァラエティ豊かな女の子よりどりみどりなハーレム風味の一般連載を手がけていたこの道のオーソリティーとしての本領発揮。
本作コンテンツは大まかに2分され、タイトル・チューンたる巻頭からの長尺ものとうしろの短編群とから成る。物語傾向は前世紀末の強姦輪姦フルコースとはうって変わって基本的には穏健な合意エロの体裁を採るが、そのありようは多彩。血筋を残すことを使命とする少年がその目的のため集められたメイドたち相手にナマ中田氏三昧、性格のねじくれまくった高飛車お嬢さまにガッツリお仕置き調教、社長令嬢と庶民の息子の対立の構図から一転ラヴラヴ、突如侵入してきたサキュバスに童貞男子が絶倫ぶりを発揮……という具合にシチュそのものは普遍的でインスタントな展開に見えるのだがそこはヴェテラン作家、短編3本ではいずれも最初の思惑が突如くつがえる下克上の構図を効果的に用い意外な結末へとつなげるプロの技を披露するのだ。そして唯一の長編である冒頭長編「孕ませメイド隊」についてもう少し言及。
タイトルからして同じ著者の大ヒット非成年作品との相似が明らかなこちら、実際に中身も物語構造をほぼ踏襲しつつ抜き物件用のフレームへと組み替えているのだ。孤独な少年の周りへ十人十色さまざまな女性が配置され彼女らの存在が癒しをもたらしやがては彼の人間的成長をも惹起せしめてゆくのは同様だが、今作でヒーリング・ツールたる手段となるのは孕ませセックス。また個性豊かなメイドたち――日焼けスポーツっ娘/罵詈雑言お嬢さま/ドS飛び級天才少女/長身朴念仁剣道女子/沈着冷静金髪碧眼メイド長――は出で立ちも言動もどこか似通った「○○(先行作品キャラ)のシミュラークル」と言える存在であることを多くのもりしげファンは見抜けるはずだ。ただそれらは完全にパラレルではなく随所で独特の属性も付与されて、本作がけっして過去作品のセルフエロパロでないことが見てとれる。このあたりの独創とも二次創作ともつかぬ薄皮1枚の微妙な立ち位置がなんともスリリングで、読み手はときに「これヤバくない?」と不安になりながらも最終的には非エロ作品と本質的なテーマとしては通底するエンディングへ導かれたのちホッと安堵したりするのだ。
ドキドキと読者の心を揺らがせる物語パートに対し、濡れ場の方はすがすがしいほどに実用一辺倒。1本あたり22-26ページのわりかし余裕のある分量ゆえエロシーン支配率がさほど高くなくてもファック総量は充分だ。かつてのような人権蹂躙満漢全席は影をひそめオーソドックスな1on1のタイマンラヴとなるが、問答無用でナマ中田氏をくり返しその都度大量のザーメンが子宮の奥へ注ぎこまれる射精断面描写が執拗に用いられるのが特徴的。ガッツリ種つけされ絶頂する女子連中のハート目イキ顔百面相もたいそうエロっちく、このへんは長きにわたるブランクにも関わらずキッチリ業界のトレンドを研究し咀嚼したうえで戦線復帰を果たしたプロとしての誠実さを感じる。
少年は義務ではない心の底からの愛をメイドたちにぶつけその誠実さに心打たれた彼女らも自分から体躯を開いて2人はベッドイン。もはや言葉さえも必要なく抱き合って執拗に口づけを交わすのだ。すっかり準備万端の蜜壷へゴリゴリ怒張をねじこみ性器どうしの真剣勝負をスタート。激しく内奥を貫かれるたび未曾有の快感に全身を打ち震わせはしたなく咆吼する少女の痴態にいっそう興奮。感極まりイクイク連呼しながら膣内射精を懇願する彼女らのメイドまんこめがけ受胎確実の特濃孕み汁を疾風怒濤の勢いで叩きつけ子作りミッション完了。
業界復帰の話を聞いた当初は昔の知名度だけを利用した腰掛け的なものをチラと想像したりもしたのだけど(作者さますいません)、きちんと現代エロ漫画に不可欠な各種演出を取り入れ最前線の作家たちとなんら遜色のない実用性が確保されているのを目の当たりにし改めて敬服した次第。物語展開がいささかイージーなのも電子配信作品としては当然の要請であり文句などないですよ。個人的にはいずれ紙の雑誌へも本格復帰しお話にさまざまな仕掛けをほどこしたこの人ならではの連載作品も期待したい。本作コンテンツ中ではやはり表題作の存在感が圧倒的で、なかでも礼儀正しくも武張った警備上がりの副長さんが披露する少々ポンコツティックな言動とド迫力バストを振り乱し幾度も種つけされてイキ狂う痴態とどっちも非常に美味しくいただけたです。

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