2018-06-12

今月のロードス島戦記。

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-春海潤「欲望のエルフ痴漢電車」海王社 ISBN:9784796411615
話△ 抜○-△ 消小-極小 総合△

異世界交流で現代日本にやって来たエルフたちはラヴラヴだったりレイプだったり異種姦コミュニケイションに没頭オムニバスシリーズ5本+独立短編3本。長い耳をツンととがらせ豊満ボディを揺さぶりながら人類ちんこでイカされまくる蠱惑的な妖精たちのナイスな痴態をたっぷりとお届けのこちらは作者記念すべきファーストコミックスだ。なおペンネームはこの表記で「はるみじゅん」と発音する。
現在では紙媒体を持たず電子配信のエロ漫画を手がけるこの出版社も単行本は通常形態のものを月に数冊リリースし続けていて、web漫画をまったく読まない自分でもそちらの世界の一端に触れることができありがたい限り。執筆陣も従来雑誌などでおなじみだった漫画家以外にこっち専業の人も多々輩出されていて新鮮。そんなわけで今回挑戦するこの作家も従来紙メディアではまったくお目にかかれなかった人で、見聞を広めるためにもチャレンジしようとレジへ向かったのだ。なお出版社公式サイト内の新刊情報ページでは残念ながら画像の提供がないものの収録作一覧など各種書誌データが完備しネット書店へのリンクも充実しているので、いきなり本屋へ行くよりそっち経由の方がいいかも。
ふんわり淡い彩色が印象的なカヴァーをめくって出てきたのはいくらかザックリ感はあるもののなかなかキャッチーなアニメ系の絵柄。いまどきブログもSNSもやっている形跡がなくルーツをまったくたどれないのだが、男性キャラの造形が中年はともかく青少年だとだいぶイケメン寄りなので、あるいはBL/TL系で活動する漫画家の男性エロ用変名なのではと疑っている。収録作の初出明記がまったくないが単行本全体を見渡して絵柄の変遷はさほどなく、不見転でジャケ買いしても期待を裏切られることはないはずだ。
今作に登場の女性陣は大まかに二分され、冒頭から中盤までがタイトルどおりのエルフ専科となっており、人間社会にやって来た彼女らは高校へ編入するのでルックスもヒューマン換算で10代後半とみなし得る。そして後半に収録の読み切り3作の現生人類ヒロインズはすべて人妻設定なのだが、春海潤の描く奥さま連中はえらく若々しく熟女感ゼロなのでアダルトさん嗜好の諸兄向きではないかも。一方で肢体描写はエルフ/人間女子いずれも明確にボンキュッボンのグラマラス系で、おわん型のド迫力バストがブルンブルン揺れる光景におっぱい星人大歓喜ですね!
先に述べてしまったが、物語は前半部がコミックス表題に準ずるエルフものが5本。といっても作品間の連携はまったくなく登場キャラはバラバラで、唯一「異世界との交流が近年活発となり、人間世界とエルフ世界の学校とで交換留学が行われている」という基本設定のみを共有する。人間男子がエルフ学園へ留学する疑似おねショタハーレム1本のみ例外で、残りの4本は向こうからやって来たエルフ女子高生が現代日本でアレコレされるって寸法ですよ。人類♂×エルフ♀カップルから間男が彼女を寝取り、ダークエルフとのイチャラヴセックス、満員のバスで中年男どもに体躯を蹂躙され、痴漢電車でエルフJKイカされ放題……シチュは正直言うとエロ漫画テンプレそのままでエルフである必然性はほぼないけれど、そのぶん誰にとってもおなじみの展開で脳みその負担も少なくちんこの摩擦運動に没頭できる仕組み。うしろの人妻ネタ3本もダンナ以外との行為をあっけらかんと描くのありダークにつむぎ出すのあり、硬軟取り混ぜた展開で雑食の読者向きかと。
1本あたり24ページ固定の平均的な分量でエロシーン支配率も業界水準レヴェルながら、前戯にたっぷり時間をかけねっとり執拗な科白まわしでヒロインを心理的に追いつめ興奮を励起せしめる。逆に言うと挿入以降のヴォリュームはそこまで多くないので、ガチンコファックというよりは慎太郎シール誌のライトエロみたいな方法論で描かれている感じ。巻末著者あとがきによると別に原作担当が存在することが示唆されているので、綿密なシナリオワークでもってネームがたっぷり盛られているのだろう。
合意だろうと強要だろうと、異種族のエキゾティックな肢体は情欲の格好のターゲット。オーセンティックなセーラー服の下に隠れた豊かな双丘を引きずり出し執拗に揉みしだくと彼女の口から甘い吐息が漏れはじめる。敏感な部分をねっとり愛撫されすっかり発情モードの妖精たちに自分から股を開くようささやきかけ、ゆっくり姿を現す淫裂のその奥へ人類ちんこをねじこんでゆくのだ。激しく内奥を貫くたび小刻みに嬌声を発するおにゃのこの敏感な耳を刺戟すると柔肉の締めつけはさらに強烈になり彼女の淫語マシンガンも最高潮。ハートマークを乱射し昇りつめてゆく彼女のエルフまんこにたっぷりと人類ザーメンの奔流をお見舞いだ。
ファンタシー世界の住人を強引に現代日本へぶちこんだ冒頭シリーズのアイディアはありそうでなかったものでその発想に乾杯。ただそうなると後半の人妻もの3本はいささか蛇足で、全部エルフネタで統一してもらいたかったところ。あと純粋な抜きツールとして考えると心理描写重視なぶん本番突入までがずいぶん迂遠で「ゴタクはいいからまんこ見せーい!!」とまことに発想が即物的な自分にはもどかしく感じこの評価に。まあアクションピザッツとか昔のナマイキッ!とかで連載されマークなしで出版されていたらいちばんフィットしそうですかね。そう言いつつも昨今の黄色い楕円物件としてはトーンが薄めで面積もかなり減らされたチャレンジャブルな性器修整は大いに評価すべき点で、この消しで次回作もぜひお願いしたい。このたび収録のお話たちのなかでは、ツンぎみなダークエルフに奸計をほどこすはずがいつしか心通い合わせ熱烈ファックの「ヤミイキ~催眠でダークエルフをエッチに開発?~」が最シコですね。

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